「ただの打撲」のはずが肝臓破裂。大家さんの機転が救った19歳の命…自転車事故を語り継ぐ実録エッセイ【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
早朝5時、バイト先へ向かう見慣れた道。T字路で出会い頭にバイクと衝突した瞬間、桜木きぬ(@kinumanga)さんの日常は暗転した。ハンドルで腹部を強打し、内臓が破裂。19歳という若さで直面した、あまりに凄絶な交通事故の記録『内臓破裂メモリー』が、SNSで大きな反響を呼んでいる。
事故から20年以上が経過した今、なぜこの凄惨な体験をペンに取ったのか。そして、一度は「打撲」と診断されながら、いかにして九死に一生を得たのか。作者の桜木さんに、当時の緊迫した状況と、今伝えたい注意喚起のメッセージを聞いた。
「子どもが自転車に乗るようになったから」。次世代へ繋ぐ“自衛”の記録
桜木さんが事故に遭ったのは2001年。20年以上前の出来事を今あえて描いた背景には、親としての強い想いがあった。
「自分の子どもが一人で自転車に乗って出かけるようになったのがきっかけです。子どもに自転車事故の怖さを、身をもって伝えるために描きました」
新聞配達のバイクと衝突し、体が前方に吹き飛ばされハンドルに腹部を強打。医師からは「あと数センチずれていたら即死だった」と告げられた。直進優先の道であっても、一瞬の不注意が命取りになる。そのリアルを、自身の傷跡を通して訴えかけている。
「打撲」という誤診を救った、大家さんの“神判断”
救急搬送された直後、下された診断は意外にも「打撲」だった。しかし、激痛で一歩も動けない。そこに駆けつけたのは、当時住んでいたアパートの大家さんだった。
「大家さんが『外来の時間までベッドで待たせてほしい』と病院に掛け合ってくれたんです。その素晴らしい判断のおかげで院内に留まることができ、時間の経過とともに現れたひどい黄疸を見逃さずに済みました」
精密検査の結果、判明したのは肝臓の破裂。もしそのまま帰宅していたら、手遅れになっていたかもしれない。死の淵から生還できたのは、周囲の助けと偶然が重なった結果だった。
10年間消えなかったアザ。20年経っても消えないトラウマを「笑い」へ
事故の衝撃で腹部に残ったアザは、10年間も消えることがなかったという。現在も自転車に乗る際は極度の徐行運転になるなど、トラウマは今も桜木さんの日常に影を落としている。
しかし、漫画『内臓破裂メモリー』は、そんな壮絶な体験をあえてポジティブでコミカルなタッチで描いている。クスリと笑えるポイントを交えることで、重いテーマでありながら読者の心に深く、かつ軽やかに「注意喚起」という種を蒔いている。
「自分は悪くないと思っていても、曲がり角では必ず往来を確認すること。自分の身は自分で守るしかありません」
桜木さんは、以前ダ・ヴィンチwebで連載した「
わたしの選んだ死産の話
」が電子書籍になるので、そちらもぜひ読んでみてほしい。
取材協力:桜木きぬ(@kinumanga)
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