水族館の解説員がコロナ禍に背中を押されクリエイターに!「ゆるいるか」作者・みいるかさんインタビュー
東京ウォーカー(全国版)
イルカを中心とした海の生物たちが、ゆるふわなタッチと優しい色合いで描かれる「ゆるいるか」。クリエイターの
みいるか
さんが生み出す癒やし系な世界観に、キャラクターものが好きな子どもたちだけでなく、大人も魅了されている。そこで、みいるかさんの創作のルーツや反響を受けての心境、今後の夢として掲げていることなど、たっぷりとお話を伺った。
かわいいイルカグッズが欲しかった、幼少期の自分の夢が叶った
──最初にプロフィールを教えてください。
「四国出身で3人きょうだいの真ん中です。イラストレーターになる前は、水族館で解説員をしていました」
──「みいるか」というペンネームには、どんな由来があるのでしょうか。
「本名にいっぱい「み」が入っているんです。それを好きなイルカと組み合わせたペンネームです。それと、『マイルカ』っていうイルカと響きが似ていていいな、と思ったのも理由です」
──ご自身もイルカの一員になったような感じですね!幼少期からイルカがお好きだったそうですが、イルカを好きになったきっかけについて教えてください。
「初めて水族館に連れて行ってもらった3歳のときに、イルカを初めて見て、『かわいいな。でも、かっこいいな』と、完全に一目惚れでした。見た目から入って、どんどん好きになっていったんです」
──イルカの魅力はどんなところにありますか?
「よく聞かれるのですが、言葉でどう表現したらいいかわからなくて…。顔や見た目もすごいかわいくて好きだし、声も好きだし、行動も好きだし。全部が好きって感じですね」
──たとえば、あまりイルカに詳しくない人だと、どういう行動をするのか想像がつかないと思うのですが、どんな行動をかわいいと感じますか?
「“神秘的”みたいなイメージをイルカさんに持たれている方も多いと思うんですけど、実際は好奇心旺盛で、けっこういたずらっ子な性格の子もいたり。いろんな一面があってかわいらしいなと思います」
──幼少期に、デフォルメされたイラストのイルカではなく、本物を見て好きになったというのが意外でした。
「本物はスタイリッシュな感じですよね。スタイリッシュなイルカさんも、もちろん好きではあるんですけど、根本的にはかわいいものがすごく好きです。自分が幼少期のころは、海の生き物のグッズは原色よりで元気系のデザインが多かったり、水族館に行ったりしないと買えなかったりして。『ゆるいるか』は、もっとかわいい系のイルカさんのグッズを持ちたいなと思っていた、当時の私の“かわいいイルカ像”なんです」
──現在、さまざまな「ゆるいるか」グッズが展開されているのは、みいるかさんの念願でもあるんですね。
「そうですね。グッズのレビューを見ていると、『みいるか』を知らなかった人も買ってくれていて。『かわいいものとイルカが好きな娘がハマりました』みたいなコメントを読んだときには、まさしく幼少期の自分と同じようなお子さんのところに届いていることがすごくうれしいなと思いました」
解説員からクリエイターへ。転機はコロナ禍
──すてきですね。ひとつ夢を叶えたみいるかさんですが、クリエイターになる前は、イルカが好きが高じて水族館の解説員だったとか。得意のイラストは解説をするときなどにも活躍したと思うのですが、反響やリアクションはいかがでしたか?
「上司が一人ひとりの特技や趣味を尊重してくださる方で、雑談していたときにお絵かきが好きだという話をしたのが、水族館でイラストを披露するきっかけでした。飼育員さんからも解説板に使う絵を書いてほしいと頼まれたり、新しい企画の実施につながったり、けっこう評判はよかったんじゃないかなと思っています」
──特技が活かせる職場だったんですね。
「働いていたのがちょうどコロナ禍に入った頃だったので、オンラインで配布する塗り絵など、今までにやっていないお仕事もやりましたね。先輩たちが優しくて、いっぱい褒めてくれたこともあって、そのころに絵を仕事にできるかも…みたいな自信がついたと思います」
──そこから、独立を決意するきっかけがあったのでしょうか?
「大きなきっかけがあったわけではなく、コロナ禍にいろんなことを感じて背中を押されたという感じです。私は海の生き物のことを伝えるために解説員になり、コロナ禍には水族館に来られないお客さんのためにオンラインでの企画をやったりしましたが、たとえば、入院していて出かけられない子どもたちなど、そもそも水族館に来ることが難しい人がいることに気づきました。海の生き物のことも、インターネット上ならもっと多くの人に伝えられるんじゃないかなって思ったんです」
──イラストはSNSとの相性もいいですしね。
「そうなんです。ただ、戦略的に始めたわけでなくて、コロナ禍で暇すぎてイラストを描く様子を同期の子に送っていたら、『TikTokに載せたらバズりそうなのに』と言われたからやってみたんです(笑)。それがなかったらSNS投稿もしていなかっただろうなと思います」
──意外なきっかけだったんですね。
「そのときにちょうど、次世代のTikTokのクリエイターを育てるアカデミーを公式がやっていて、0期生として参加しました。そこで出会ったクリエイターさんや、絵で生計を立てている画家の方からお話を聞いて仕事にすることを具体的に考え始めました」
目標はアニメ化「食以外で海の生き物に触れる機会に」
──そうして、ゆるいるかが誕生したんですね。
「みいるかとして活動する前からこういう雰囲気のイルカの絵を描いてはいたんですけど、日々のライブ配信や動画投稿を通してファンの子たちと一緒にイメージができてきて、キャラクターが固まってきました」
──「ゆるいるか」の世界観はファンとの交流で生まれていったんですね。
「ぴんくいるかちゃんは『ぱちこ』と呼ばれているんですが、とある動画のコメントで、『ものパチっちゃう(拾ってきちゃう)のやんちゃでかわいい、この子はいつもパチっちゃうからぱちこちゃんだ。』と言われたのがきっかけで、この愛称がファンの中で定着して行きました」
──他のキャラ付けについても伺いたいです。
「全部が全部ではないんですが、ほとんどの子に私の性格や経験みたいなものが反映されています。たとえばしゃちくんは、ひとの食べ物も食べちゃうくらいすごく食いしん坊なんですが、私がまだ離乳食の頃に、隣のお兄ちゃんのご飯を手づかみで奪いにいくくらい、食べ物に執着していたらしく…(笑)。あおいるかの、寂しがりでネガティブな一面、『ぱちこ』ちゃんのやんちゃなところも幼少期の私をひも付けています。しろいるかさんが言う『なんくるないさ〜』は、解説員時代の上司が解説員デビューのテスト前にかけてくれた言葉で、そのときにほっとできた思い出が印象深くて、しろいるかさんの口ぐせにしました」
──現在、SNS総フォロワー数は145万人超えということですが、その反響は想像されていましたか?
「まったくです!暇つぶしに始めたものだったので、こんなにも大きくなることは想像していなくてびっくりしていますし、いまだに実感がないです。でも、アニメや漫画をきっかけにスポーツや生き物に興味が湧くことがあるように、ゆるいるかをきっかけにイルカや海の生き物に興味を持ってくれる人が増えたらうれしいです」
──たくさんの人に届いている「ゆるいるか」ですが、描くうえでどんなことを大切にされているのでしょうか。
「自分が一番愛する、大事にするっていうのは常々心がけています。自信家なタイプではないので謙遜したくなるけれど、やっぱり自分のキャラクターを自分が一番愛していないと、周りからも愛してもらえないと思っているので、その気持ちは大事にしています」
──最後に、今後の展望についてお聞かせください。
「具体的な目標は、地上波でのアニメ化です。もっとたくさんの人に見てもらえるし、メジャーなキャラクターになれば、海の生き物に興味持つ人や、海の生き物のことを考える人が増えることにもつながると思うんです。毎朝出かける前に見るミニアニメみたいな感じになったらうれしいですね。普通に生活してると、食以外で海の生き物に触れることってあまりないと思うので、そういう機会になってくれたら、と思います」
撮影=小山志麻
取材・文=大谷和美
(C) みいるか
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