「どうして私を捨てたの?」母親に捨てられた幼少期を“幸せ”になった92歳のおばあちゃんがいま語る【作者と祖母に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
ライブドアブログ「ゆっぺのゆる漫画ブログ」やInstagramでエッセイ漫画を発信しているゆっぺ
(@yuppe__2)
さん。その代表作のひとつである「親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話」は、2021年12月から連載が始まり、完結後には電子書籍化もされた。読者からは「ほかの人にも読んでほしい」「時々読み返している」「人生で一番大切なことが描いてある」といった声が寄せられ、深い反響を呼んでいる。
居場所のない幼少期、キヨさんを待っていた過酷な日々
本作で描かれるのは、ゆっぺさんの祖母であり、現在92歳のキヨさんの実話だ。父の死をきっかけに叔父の家へ養女として引き取られた幼いキヨさん。しかし、そこで待っていたのは安らぎではなく、養母からの厳しい扱いだった。家事を押し付けられ、食事も十分に与えられず、必要なものすら買ってもらえない。さらに学校では同級生からも孤立し、幼い心は行き場のない苦しさを抱えていく——。
壮絶な実話を描いた背景
重い題材を扱いながらも、多くの読者の心をつかんでいるのは、かわいらしい絵柄と丁寧な物語運びのバランスにある。ゆっぺさんは、影響を受けた作品について「正直めちゃくちゃたくさんある」としつつ、小学5年生のときに夢中になったという羅川真里茂さんの『赤ちゃんと僕』を挙げた。
「すてきな絵のタッチはもちろん、ギャグとシリアスの両方を描かれているところが好きでした」と振り返る。また、高橋留美子さんについても「ギャグとシリアス両方描ける漫画家さんなので大好きです」と語っている。
“何でも描ける”漫画家を目指して
今後の創作についてゆっぺさんは、「“ゆっぺはこういう作品”というイメージを持たれたくなくて、『何でも描ける』というのが理想です」と明かす。シリアスな実話だけでなく、ギャグやさまざまなジャンルにも挑戦したいという思いがあり、「これからはもっと幅を広げていきたい」と今後の目標を語った。作品の芯にある誠実さはそのままに、表現の幅をさらに広げていこうとする姿勢が印象的だった。
92歳のキヨさんが語る“今の人たち”への思い
一方、キヨさんが今の若い世代を見て感じているのは、少しの心配と、人生の本質を見つめるまなざしだという。「今は子どもも孫も、勉強、勉強、勉強…で、それは見ていて少しかわいそうだなと思います」と話しつつ、「私の考えでは、勉強も大事だけれど働くことも大事。そして、働くためには健康でいることがとても大事だと思います」と、自身の経験を通した実感をまっすぐな言葉で伝えてくれた。
「今が一番気楽で幸せ」その言葉の重み
現在も農作業などを続けながら暮らしているキヨさんは、「私はもともとずっと元気で、病院も行ったことがなかったけれど、今は少し足が不自由で。何か支えがないと歩きづらい状況ですが…お口は元気ですね(笑)」と笑う。そして、「若いときには、こんな風になるとは思いませんでしたが」「まだまだ、できる限りは若い衆にお世話にならないように頑張りたい」と力強く語った。
さらに「食べたいものは自分で作って、休みたいときに休んで、仕事したいときに外へ行って…好きに過ごせる今が、一番気楽で幸せ」とも話しており、その言葉には、壮絶な人生をくぐり抜けてきた人ならではの重みがある。苦しみの先にたどり着いた穏やかな幸福が、この作品には確かに描かれている。
取材協力:ゆっぺ(@yuppe2)
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