【配達員と犬】「怖かったんだな」懐かなかった犬が配達員に助けられた夜…心が通じたと思ったがまさかのオチ【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
週3回ほど配達に訪れる家に、「ペルちゃん」という犬がいた。飼い主以外には決して懐かず、近づけば噛みつかれてしまう。それでも犬好きの配達員・ゆきたこーすけ
(@kosukeyukita)
さんは何度も距離を縮めようとしてきた。そんなペルちゃんが、ある夜だけ静かに抱っこされた――その理由とは何だったのか。今回はゆきたさんの漫画「運び屋ゆきたの漫画な日常」より、印象的なエピソード「かみつきペルちゃん」について、当時の心境を聞いた。
何度通っても懐かない“噛み犬”との距離
ゆきたさんが頻繁に訪れていたその家には、なかなか心を開かない犬・ペルちゃんがいた。撫でようとすれば「ガブリ」と噛まれてしまう。それでもゆきたさんは、「触ろうとして、何回か噛まれておりました。噛まれると言っても本当に怪我をするような噛み方はしなくて、そのあたりはペルちゃんも心得ていたのかもしれません」と振り返る。完全に拒絶しているわけではない、どこか線引きされた距離感がそこにはあった。
実はナイーブ?不安げな表情で現れた“あの夜”
ある夜、配達帰りの道で思いがけずペルちゃんの姿を見かける。「ペルちゃん…!一人で何やってんだっ!」と声を上げて駆け寄ると、いつもなら噛みついてくるはずのペルちゃんが、その日はおとなしく立ち尽くしていた。しかも表情はどこか不安げで、いつもの強気な様子とは明らかに違っていた。
そっと首輪をつかんで引き寄せると、ペルちゃんは抵抗することなく、そのまま抱き上げられた。「怖かったんだな」「もう大丈夫だからな」――ゆきたさんはそう声をかけながら飼い主のもとへ送り届けた。
「ペルちゃんは、わりとナイーブな子なんだと思います。飼い主さんと一緒のときは気が大きくなるというのはあると思うし、不安だったのだと思います」と当時を振り返る。あの夜は、ペルちゃんが初めて弱さを見せた瞬間だった。
深まったと思った絆と、まさかの結末
この出来事をきっかけに距離が縮まった――そう思えた。しかし後日、再び配達に訪れた際に声をかけると、返ってきたのはいつも通りの「ガブリ」だった。「僕はペルちゃんと仲良くなれたのかな、と思っていたのですが、特にそんなことなかったんですよね」。
その後も関係は変わらず、触れられたのはあの夜だけ。「でもそこがペルちゃんらしいような気がします」とゆきたさんは笑う。一瞬だけ見せた信頼と、変わらない距離感。その両方が、このエピソードの温かさとおかしみを際立たせている。
コメント欄には「目頭が熱くなった」「感動した」「涙が出そうになったのに最後で吹き出した」など、感動と笑いが入り混じった声が多く寄せられた。
取材協力:ゆきたこーすけさん(@kosukeyukita)
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