祝1周年!アニソン聴き放題「アニュータ」佐々木史朗氏に聞く

東京ウォーカー(全国版)

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アニソンレーベル約40社が参画する、世界最大のアニソン定額配信サービス・ANiUTa(アニュータ)。月額600円で6万曲以上(2018年3月現在)のアニメ・特撮・声優ソングが聴き放題になる同サービスは、10代・20代を中心に、アニソンファンに高い支持を受けている。

アニュータ代表取締役社長・佐々木史朗氏にインタビュー


2017年3月24日のサービスインから早くも1周年を迎えたアニュータについて、株式会社アニュータの代表取締役社長で、株式会社フライングドッグでも代表取締役社長を務める佐々木史朗氏にお話をうかがった。

アニュータは「アニソンのあるライフスタイル」を提供するサービス


株式会社フライングドッグでも代表取締役社長を務める佐々木史朗氏


――アニュータのサービスが始まって1周年を迎えましたが、この1年間を振り返ってみていかがですか?

佐々木史朗(以下佐々木):何はともあれ、まずはサービス開始できてよかったです。とにかくもうサービスインまでは超特急だったので。一方で、会員数については当初の目標を大きく立てすぎたので(苦笑)、こちらはまだ道半ばといった感じです。

――ユーザーの声や利用データから見えてきたことはありますか?

佐々木:一番手応えを感じているのは、退会率がすごく低いということです。具体的な数字は出せないのですが、他の同種サービスと比べてもかなり低い数値になっています。また、「ANiUTaチケット」というチケット先行申込サービスもあり、そちらも含めての退会率の低さなので、その点ではユーザー満足度は高いのではないかと思っています。

――チケット購入が目的で加入されるユーザーは多いんですか?

佐々木:そうですね、人気アーティストの場合、確かにライブのチケットが第一の目的で加入される方もいらっしゃいます。このへんは「商売っ気が出てる」と言われてしまうかもしれませんが(笑)。ただ、たとえチケット目当てだとしても、退会される方が少ないということはアニュータの配信サービスに満足されているということだと思います。

人気アニソンイベント「Animelo Summer Live」も、アニュータ会員限定でチケット先行抽選予約が行われた[C]Animelo Summer Live 2017/MAGES. [C]Animelo Summer Live 2016/MAGES. [C]Animelo Summer Live 2015/ MAGES.


アニュータはもちろん音楽のストリーム配信がメインではあるんですが、「あにゅパ!!」のようにアニュータ主催でライブをやることもありますし、プレイリストの機能なども充実していますので、ライブに行くのに予習して、ライブを楽しんで、しかもそのライブのセットリストがライブが終わった直後にはもう上がっている、なんてことができるんです。

アニソンを楽しめるというのも当然ですが、「アニソンのあるライフスタイル」そのものを提供するみたいなサービスになってるんですね。その一環としてチケットアプリも活用していただければと。

アニュータとも連動しているチケット先行申込サービス「ANiUTaチケット」


――CD売上不振が話題になる中で、音楽業界はライブ興行にシフトしているという流れがあります。その一方で、アニソンはまだCDが売れるジャンルだと思うのですが、それでもやはりアニソンもストリーム配信やライブ興行へシフトしていこうという雰囲気なんでしょうか?

佐々木:若い子たち、特に10代の子たちっていうのは、アニメファンであってももう「CDは見たこともない」っていう人たちが結構いるんですよ。たしかに他のジャンルに比べればCDは売れているほうだと思いますが、今となっては家のリビングにCDプレーヤーもスピーカーも置いてないのが普通じゃないですか。

実際、アニュータのユーザー年齢層は10代が非常に多いんです。そういう意味では「もともとCDを買う習慣がない人たち」がユーザーさんの多くを占めている可能性があるというのは、やはり意味を感じますね。

――アニュータのかつてないサービスのひとつに「アニメ放送開始前、もしくは放送直後にTVサイズの楽曲を配信する」というのがあります。

佐々木:これはレーベルさんによって異なるのですが、TVアニメ放送に合わせて「CDが発売になる前でもTVサイズは聴けるよ」ということで楽曲を提供していただいてまして、ユーザーさんにも非常に好評です。

――各レーベルとの交渉はけっこう大変だったのでは?

佐々木:今では毎クールの新番組が始まる前に、あちこちのウェブサイトで「今期始まるアニメシリーズ一覧」とか普通に情報が出てくるじゃないですか。であれば、こちらも思い切って楽曲を提供していったほうが作品やCDのプロモーションにもなるんじゃないですか、と各レーベルさんに提案してご賛同いただきました。

「アニメ放送開始前、もしくは放送直後にTVサイズの楽曲を配信する」のもアニュータの魅力のひとつ[C]クール教信者・双葉社/ドラゴン生活向上委員会 [C]2007 ビックウエスト/マクロスF製作委員会・MBS [C]諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会 [C]赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会


――アニメファンにとってはすごく嬉しいことですよね。TV放送開始と同時に曲が聴けて、フルサイズもしばらく待てばアニュータで聴けるようになるし、CDで欲しい人はCDを買うための参考にもなるという。

佐々木:そこはやっぱりアニメ音楽を作っているレーベルの共同体で行っているサービスということもありますし、アニソンが好き、アニメが好きという人の集まりだからこそ出てくるアイディアだと思いますね。

――そうした新しい試みはどうやって生まれてくるのでしょう?

佐々木:アニュータに出資している9社から、それぞれ現場レベルのメンバーが集まって定期的に会議を行っています。それを「分科会」と呼んでいるのですが、そこで出てくる「これをやりたい」「あれもできる」という意見を集約して企画に仕上げることが多いですね。

――先日、楽曲数が6万曲を突破したということですが(サービスイン時は5万曲)、サービスイン時に『ラブライブ!』、昨年6月にはガンダムシリーズが一気に入り、そして今年に入ってからは『アイドルマスター』シリーズも少しずつ入り始めて、人気ビッグタイトルのラインナップもだいぶ充実してきましたね。

人気作品『ラブライブ!サンシャイン!!』。2018年3月24日時点では135曲までそろっている[C]2016 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!


佐々木:はい、それはもともと目指していたところです。全音楽ジャンルの中でのアニソンとなるとどうしても割合が小さくなってしまいますし、配信されていない曲があったりもして、結果的に探しにくくなってしまうんですね。

「作品名でも検索できる」というのは他のサービスにはない、アニュータならではの仕組みです。そこもやっぱりアニメ・アニソンが好きな人間がやっているサービスならではの強みだと思います。

――今後強化していきたいジャンルなどはありますか?

佐々木:ジャンル強化にも力を入れていますが、一方で、まだご参加いただいていないレーベルさんにも声をかけてきたいですね。

ジャンルに関して言えば、アニソンと言いつつ特撮・ゲーム・ボカロ曲なども配信しているので、ある程度を広げつつはあります。ジャンルに関わらず言えば、昔のアニメ作品などはCDもショップでは手に入りにくくなっていますし、そのへんはストリーミングのほうが得意なところかなと。

さらに言うと、例えば『ガンダム』にしても『マクロス』にしても、最新のガンダムやマクロスを楽しんでいる若い人たちが、昔のマクロスシリーズとかガンダムシリーズに触れる機会を持てるんじゃないかと。なんだったらそのまま『ダイターン3』まで進んでもらってもいい(笑)。

――これは個人的な希望でもあるのですが、ゲームのサウンドトラックは視野に入ってますか?

佐々木:それはどちらかというと音源を持っているレーベルさんが何を提供したいか、というところのほうが大きいと思います。逆にこちらから「こういう特集を組みたいので御社の楽曲を出しませんか」という提案をすることもありますが。

いずれにしても、単発で配信しても長続きしませんので、特集を組むとかプレイリストを公開するとか、常に企画ありきで考えてます。

ただ、ゲーム関係も精力的に動いていますよ。社内には昔からのゲームが好きも多いですから、熱意も並々ならぬものがあります(笑)。夏ぐらいまでにはもう少し層が厚くなっているかなと思います。

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