あのころにタイムスリップ。懐かしさ薫る、三重県伊勢市のレトロ食堂5選
東海ウォーカー
昔懐かしい雰囲気を持つ店には、現在まで受け継がれてきたおいしい歴史がある。なぜ今も愛され続けるのか。その理由は、店に入ってこそ分かるものだ。今回は、三重県伊勢市のレトロ食堂を紹介する。
変えることのない創業の味
「まんぷく食堂」(1975年創業)

宇治山田駅に隣接した「宇治山田ショッピングセンター」には、“伊勢のソウルフード”が味わえると評判の店「まんぷく食堂」がある。40年以上同じ場所で営み続けている同店では、「からあげ丼」(630円)が自慢の一品だ。ショウガとニンニクなどで下味を付けたから揚げを、カツ丼のようにわり下と卵でとじる。開発以来、レシピを変えていない、同店の歴史を感じるメニューになっている。

大正時代から続く一軒家レストラン
「開福亭(かいふくてい)」(1914年創業)

三重県の伊勢市駅北西に位置する「しんみち商店街」とその周辺には、長い歴史を持つ店がたくさんある。洋食店として営業を続けてきた「開福亭」もその1つだ。なかでもとりわけ有名なのは「タンシチュー」(2300円)。スプーンでほろりと崩れる厚切りの牛タンと、デミグラスソースの味わいが特に好評だ。仕込みに2週間をかけるというソースは、すべて自作しており、仕事の丁寧さがうかがえる。

名物・伊勢うどんの新スタイルを開く名店
「駒鳥食堂」(1952年創業)

伊勢市駅の北西にある「しんみち商店街」で長年営業を続ける「駒鳥食堂」は、おいしい伊勢うどんが食べられる店として知られている。店の代表メニューは「伊勢まいりうどん」(830円)。具をほとんどのせないのが、伊勢うどんのもともとのスタイルだったが、同店では具をたっぷりとのせるのが特徴だ。麺は毎朝手打ちしているうえ、タレも創業当時から変わらない自家製だ。麺もタレも自家製という店は少なく、こだわりがつまっている。

多くの客を魅了してきた、主人の誠実さ
「ちとせ」(1917年創業)

三重県伊勢市、宇治山田駅近くにある伊勢うどんの店「ちとせ」。伊勢うどんの店が多いこの地域で、とりわけ長い歴史とそれに見合ったたたずまいを残している老舗だ。タレを3日かけて仕込むという「伊勢うどん」(500円)は、カツオ節、サバ節、昆布、煮干しが使われており、奥深い味わいだ。手間のかかるこの作業について、主人の岡部さんは「特別なことをしているつもりはなくて、当たり前のことをしているだけです」と話す。その誠実さがきっと味に現れているのだろう。

長くこの地で客を迎え続けてきた老舗
「中むら」(1916年創業)

伊勢市駅と伊勢神宮外宮の間に位置する、伊勢うどんの老舗が「中むら」だ。同店の名物「伊勢うどん」(530円)はツユがポイント。そのおいしさを支えるのは丁寧なダシ作りにあり、煮干しで一番ダシを取ってから、削り節を追加して二番ダシを取るという。柔らかな麺に、甘すぎず、辛すぎない絶妙な味付けのツユがよく絡む。

心温まる、懐かしのレトロ食堂。趣のある店内と、長く受け継がれてきたその味はあのころにタイムスリップさせてくれる気がする。
東海ウォーカー編集部
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