車いすテニス・齋田悟司選手インタビュー【パラアスリートの過去、現在、未来 Vol.4】
東京ウォーカー(全国版)
東京パラリンピックは「チャレンジしたい」

――日本の車いすテニスファンをさらに増やしていくには?
「日本の場合だけを考えてみると、スター選手がいるといないとではやはり違うのかなと思います。国枝慎吾選手や女子では上地結衣選手が世界のトッププレイヤーとして活躍していますが、そうした選手の活躍を見て若い子たちがやってみたいと思ったり、一般の人が見て「すごいな」と感じてもらえることはすごく大事なことです。そういった意味では日本の車いすテニスは今いい状況にあるので、次世代の国枝選手や上地選手のようなプレイヤーが出てくるように取り組んでいければと思います。
また、自分自身はちょっと変わった経緯で車いすテニスをはじめましたが、直接のきっかけはやはり車いすテニスの講習会でした。2年前、車いすテニスの国別対抗戦が日本ではじめて開催される際、江東区の小学校に車いすの講習会に伺いました。そこで感じたのは、車いすに乗って一緒にテニスをやることで子供たちとの距離感がグッと縮まることでした。競技に親しんでくれた子が、実際に試合の会場に足を運んでくれたこともありました。
自分が小さい頃は障がいを持つ方と触れ合う機会はほとんどなかったのですが、これからはこういった体験を通して偏見がなくなったり応援していただいたりということが増えてくると思っていますし、こういった活動も発展のひとつにつながると思います。競技を代表する選手を育てることと競技の裾野を広げること、2つの面で取り組んでいくことが大事なのではないかと思います」
――2020年に東京でパラリンピックが開催されることについてはどう感じていますか。
「私がはじめてパラリンピックに出場したのは1996年のアトランタでした。その時にはまさか日本で五輪が開催されるとは思っていませんでした。自分が競技を続けている間に東京でパラリンピックが開催されるというのはとてもうれしいですし、楽しみにしています。2020年には48歳になりますが、日本開催だからこそ出場したいという気持ちはすごく強くなっていますし、チャレンジしたいです」
――齋田選手のパラリンピックでの目標は?
日本でも若い選手がどんどん出てきていて、日本代表になることも以前に比べて難しくなってきています。2016年のリオパラリンピックでもそうでしたが、2020年の東京でもまずパラリンピックに出場することを一番の目標にやっていきたいと思います。もちろん、出場が決まったら出ることだけで満足はしないと思うので、そこからはやはりメダルを目指したいです」
――最後に読者へのメッセージをお願いします。
「車いすテニスの試合を、たとえば画面を通して応援していただくことはすごくうれしいです。その上で、会場に足を運んでいただければ映像では伝えきれない迫力や素晴らしさがお伝えできると思うので、是非観戦していただいて、我々選手を応援していただければと思います。ぜひ見に来てください!」
国分洋平
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