金沢の人気店が東京進出。未知なる“ノドグロ煮干し”を食す!

2018年8月14日 19:00更新

東京ウォーカー 取材・文=河合哲治郎/撮影=岩堀和彦

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2018年7月7日、東京・恵比寿にオープンした「Ramen & Bar ABRI Ebisu」。石川・金沢市にある人気店の2号店で、ラーメンとクラフトビールをウリにしている。特にラーメンは北陸ならではの高級魚・ノドグロを使った、他では味わえない一杯だ。

これぞ淡麗系の極み! あっさりで奥深いノドグロ100%スープ

「のどぐろ煮干しだしらーめん」(昼800円・夜880円)。スープそのものの風味を楽しめるよう、具は別皿。あっさりとした中にノドグロの上品な風味がしっかり感じられる

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ノドグロはおもに日本海で水揚げされる高級魚。数年前までは全国的には無名だったが、島根出身のプロテニスプレーヤー・錦織 圭選手が海外から帰国した際に「ノドグロが食べたい」と発言したことで一躍脚光を浴びた。そんなノドグロをフィーチャーしたオリジナルラーメンを店主の牧野陽子さんが考案した。

スープに用いるのはノドグロの煮干しのみ。一晩水出しをしてから、一定の温度で煮出している。そこで重要なのが温度管理。温度を上げすぎると煮干しのエグミが出てしまい、逆に低すぎると香りが立たない。その絶妙な温度を見極め、ノドグロの旨味と風味を丁寧に引き出している。

醤油ダレの「のどぐろ煮干し醬油らーめん」(昼820円・夜900円)もあるが、スープ自体の味をよりダイレクトに感じたいなら「のどぐろ煮干しだしらーめん」(昼800円・夜880円)がおすすめ。

決め手となるのが、完成するまでに3か月を要したという塩ダレ。能登半島の珠洲の塩をベースに、薄口醤油などをブレンド。海水塩ならではのキレを生かしつつ、塩分濃度が高くなりすぎないよう、まろやかに仕上げている。

スープそのものはかなりあっさり。煮干し特有の苦味やクセはなく、スッキリとした飲み口で、まさに上品な和ダシのよう。しかしこれだけでは終わらない。さらにそこにもうひと工夫。それがスープの表面に浮かぶノドグロの魚粉だ。溶かすと旨味と風味が増し、スープに力強さが加わる。

【ラーメンデータ】<麺>中細/丸/ストレート <スープ>タレ:塩 仕上油:ノドグロ油 種類:魚介(煮干し)

【写真を見る】店主が「築地市場で見つけた」というノドグロ煮干し。脂が少なく、上品なダシが出る。1杯につき3~4尾を贅沢に使用

流下式塩田法という伝統製法で作る珠洲の塩がベースの塩ダレ。ノドグロのスープと合わせ、北陸らしさを表現している

能登豚のチャーシューなど、ノドグロ以外にも北陸の魅力が!

麺は京都の製麺所「麵屋 棣鄂(ていがく)」の中細ストレート。表面がなめらかでツルツルとした喉ごしが楽しい。加水率が高めでスープを吸うとモッチリに。

そして具は極太メンマ、おぼろ昆布などで、スープの味を損なわないよう、別皿で提供される。なかでも目を引くのがチャーシュー。銘柄豚・能登豚のモモ肉を用いている。能登地方の良質な天然水で育った能登豚は、豚肉特有の臭みがなく、モチモチした肉質が特徴。その旨味を逃さないよう、真空状態で低温調理したチャーシューはしっとりと柔らか。舌の上でとろけていく甘い脂もたまらない。

さらに丼にもこだわり、地元の九谷焼を採用。有名作家・武田朋己氏の作品で、鮮やかなヒマワリの絵柄がシンプルなラーメンに彩りを添える。

「北陸新幹線の開業(2015年)を機に、何か地元の食材を使ったラーメンを作りたいと思っていました。そんな時に出合ったのがノドグロの煮干し。実はこれ、北陸ではあまり出回ってなく、東京の築地市場で見つけました。もちろんノドグロは日本海産です。ノドグロならではの上品な旨味が詰まったスープをお楽しみください」(牧野さん)

京都の有名製麺所から直送される中細ストレート麺。しなやかな喉ごしで、噛むと小麦の風味もしっかり。あっさりスープとよく合う

東京ではなかなか味わえない能登豚を使ったチャーシュー。脂身がしっかり付いているが、とろける甘さでくどさはまったくない

金沢の本店はスタッフに任せ、自ら恵比寿店に立つ店主の牧野陽子さん。ヒマワリが描かれた九谷焼の丼を用いるなど、女性らしい一杯を披露

1面ガラス張りの明るい雰囲気で女性一人でも入りやすい。夜はバーとして営業しているため、18:00以降はラーメンのみの注文は不可

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