舞台「鉄コン筋クリート」出演! 若月佑美さん(乃木坂46)にインタビュー
東京ウォーカー(全国版)
何も始まっていない段階からドキドキしていました

11/18㊐から上演される舞台「鉄コン筋クリート」でクロを演じる若月佑美さん。出演が決まった時の気持ちを聞いてみると。
「原作を読んで、ステキだなと思った作品の舞台に出演できるのがすごくうれしかったです。これまでにも舞台に出演させていただいていますが、今回が一番反響が大きかったような気がします。自分が思っている以上に、これはすごい舞台に出させていただけるんだということを感じましたし、うれしさと同時に緊張もあって、何も始まっていない段階からドキドキしていました」
最初に原作を読んだ時の印象については。
「自分も絵を描きますが、原作の絵のアート感がマンガのレベルじゃないと思いましたし、どこを切り取っても額に入れたら作品になるという印象を受けました。ストーリーも、共感する部分が多かったです。その共感というのも『あるある』というのではなく、『こういう“欲”って持っていたりするなぁ』という心の奥にある部分を突かれる感じでした。それが大人の話じゃなくて、子供の話ということもあって、より自分に訴えかけるものが多かったです」
演じる「クロ」は、若月さんから見てどういう人物なのかを聞いてみると。
「クロは、シロもそうですが、ひと言で表せないくらい、オモテと心の中でずっと葛藤している子だなと思います。暴力を振るっていて、血を好んでいて、お金を稼ぐ手段が誰かから奪うことしかない。そんなふうに見えますが、心の中ではたぶん、自分のやっていることがいいことではないということをわかっていると思います。でも、それしか手段がないから、敵に向かって、先手を打って血だらけにしてしまうんです。子供ならではだと思うところもありますけど、かなり複雑な人物だなと感じましたね。原作と台本から、そんなふうに読み解きましたが、実際にそれを表現する時、お客さんにどう伝えよう?と悩んでいます。そこがすごく重要ですが、一番難しいところだと思います」

シロを演じる三戸なつめさんとは、この作品で初めての共演となる。
「もっと身長が高いイメージでしたが、実際に会ってみると、細くて華奢で小柄な方でした。シロよりもクロの方が年齢が上ですけど、三戸さんの方が私よりも年齢が上だと知っていましたから『自分が守る側になれるかな』と少し心配していたところもありましたが、すぐに『若ちゃんって呼んでいい?』って言ってくださったり、『私は頼る気マンマンだから』とも言ってくれたので、これは『私が守る!』という気持ちをそのままぶつけていけばいいんだなと思えるようになりました。すぐに仲良くなって、昨日も稽古終わりに2人で台本と原作のマンガを出して、『ここ、どう思う?』とか結構長い時間話し合っていました」
アクションもこの作品の大きな見どころ。
「薙刀(なぎなた)は舞台でやったことがありますが、殴ったり蹴ったり、鉄パイプを振り回したりするアクションは今回初めてです。作法がないので、クロらしさが一番出せるシーンだとアクションの先生もおっしゃっていたので、荒々しく立ち回って、クロらしさを出していきたいと思います」
撮影=恵原祐二 取材・文=田中隆信


舞台「鉄コン筋クリート」11/18㊐~25㊐ 天王洲 銀河劇場にて上演
1993年から1994年にかけて「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載された松本大洋の同名コミックを、若月佑美(乃木坂46)と三戸なつめで初の単独舞台化。懐かしさと危険な空気が混在する宝町。そこに暮らす少年、シロとクロは親を持たず、暴力によって生活費を稼いでいた。ある日、宝町に「子供の城」というレジャー施設が誕生したが、それは海外のギャングによる計画で、街の支配を意味していた。
STAFF&CAST 原作=松本大洋(「鉄コン筋クリート」) 演出=松崎史也 脚本=畑雅文 出演=若月佑美(乃木坂46)、三戸なつめ、谷口賢志、我善導、船木政秀、橘輝、加藤靖久、新田健太、コング桑田、玉置玲央、山下征志、書川勇輝、新原美波、齋藤久美子、木原実優、花王おさむ、窪塚俊介、中西良太
ウォーカープラス/週刊東京ウォーカー+編集長 野木原晃一
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