筒井康隆の傑作SF小説「七瀬ふたたび」初映画化! ヒロイン・芦名星が語る

関西ウォーカー

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孤独な未知能力たちが力を合わせ、強敵に立ち向かう姿を描く筒井康隆のSF小説「七瀬ふたたび」。1975年の刊行以来、これまで度々ドラマ化されてきた本作だが、ついに初の映画化が実現! 今回、人の心を読むことができ、孤独の裏に強さを秘めたヒロイン・七瀬を演じた人気若手女優の芦名星が作品に対する思い入れから、現場でのマル秘(!?)エピソードまで語ってくれた。

─筒井康隆さんの小説「七瀬ふたたび」は、これまで何度も映像化されてきた作品です。刊行より35年たったいまも、人々を魅了するのはなぜだと思いますか?

「超能力に対するあこがれや、自分の能力に悩んで七瀬が感じている孤独、誰かと心を寄せ合いたい気持ちは現代に生きる普通の人も何か感じるものがあると思うんです。そういうところに共感できたり、実際に超能力を手にしたら大変なんだって考えたりできる。現実からかけ離れているようで、実は身近に感じられるところがこの作品の魅力なんだと思います」

─いままで、多岐川裕美さんらその時代の人気女優主演でドラマ化もされていますが、芦名さんご自身はどのように演じようと思いましたか?

「撮影に入る前は、あえてドラマ版を観ていなかったので、歴代の七瀬を意識せずに演じられました。今回の『七瀬ふたたび』は3本ある“七瀬シリーズ”の2作目であり、映画にするために内容も凝縮されているので、台本を読んだ時に疑問を感じることもあったんです。そんな時にヒントになったのが、まだ自分の能力に戸惑っている七瀬が描かれたシリーズ1作目の小説『家族八景』。それを読んで、七瀬はその能力を除けば、恋愛もしたいし、家族もほしいという普通の女の子なんだと思って。そこを意識しながら演じていました」

─未知能力者を抹殺しようとする組織から逃げ回ったりとか、体力的もつらい撮影が多かったと思いますが…。

「走るシーンはすごく楽しかったんですが、(七瀬たちの敵役を演じる)吉田栄作さんとの心理戦を繰り広げるクライマックスシーンは大変でした。冷凍庫みたいに寒い場所で、体が動かなくなるくらいで。そのシーンで吉田さんと終始“寒い…”と言い続けていましたが、物語で重要なシーンなので集中力を切らさないよう、演じていました」

─同じ未知能力者を演じるダンテ・カーヴァーさんを始め、共演者の方もすごく個性的ですが撮影現場の雰囲気は?

「ダンテさんはこの映画がきっかけで、いまも仲良くさせていただいています。私もダンテさんも体を動かすことが好きなので、一緒に筋肉トレーニングをしたりとか(笑)。ダンテさんは日本語のセリフを覚えるのに苦労されていたみたいで、撮影の合間に2人でセリフの確認をしていました。あと、子役の今井悠貴くんは私のことを女性として好きになってくれたみたいで、私も“もし10年後も星のことを好きでいてくれたら、その時は結婚しようね”って返事をしました(笑)」

─では、ズバリ芦名さんが思う本作の見どころを教えてください。

「未知能力を持った七瀬たちを通して、葛藤とか人間の感情がすごく深く描かれていて、(原作は35年前に発表されたが)現代人や普通の人にもリンクするところがあると思います。原作とは異なる“希望”を感じさせるラストもすばらしいです」

─ちなみに…もし、ご自身も七瀬と同じ能力があったら?

「動物の心を読んでみたいですね。あとは発明家の方の頭の中も、何を考えているのか知りたい! でも、本当の気持ちが読めてしまったら、些細なことでも傷つくと思うので、10分間経験してみるくらいでいいです(笑)」

【取材・文=リワークス】

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