自称・理系男子の古川雄輝にインタビュー! 3年ぶりに村上春樹作品の舞台で主演

2019年5月23日 23:53更新

関西ウォーカー 高橋晴代・はーこ

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アジアを中心に国際的に活躍している古川雄輝が、3年ぶりの主演舞台で村上春樹の作品に挑む。原作の「神の子どもたちはみな踊る」は2000年に刊行、阪神大震災をテーマにした作品を集めた短編集だ。地震そのものを描写するのではなく、自身の故郷を襲った大地震をアメリカ在住時にテレビで見た村上が、地震のニュースを見た人たちの心の中で何が起こったのかをテーマに、作家として想像を巡らせて書いた作品。英語タイトルは「after the quake」。

2005年に、短編集から「かえるくん、東京を救う」「蜂蜜パイ」の2編を取り上げて組み合わせ舞台化したフランク・ギャラティの脚本を使い、倉持 裕が演出する。稽古を控えた古川が来阪、意気込みと思いを語った。

3年ぶりの主演舞台への意気込みと思いを語る
撮影=西木義和

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【今の気持ちは?】

舞台は3年ぶりで、今回も主演させていただけるということと、世界的に有名な村上春樹さん原作の作品に出演できることをうれしく思います。それと、映像の作品が多いこともあり、舞台は挑戦になるという気持ちもあります。

【役柄について】

短編小説の「蜂蜜パイ」に出てくる淳平という小説家の役を演じます。少し内気で不器用で、松井玲奈さんが演じる小夜子のことが好きなんですけど、自分の気持ちを伝えることができない。そんな淳平が描く小説が「かえるくん、東京を救う」であり、原作には出ていない「かえるくん~」に登場人物として出たり、語り手になったりと、淳平以外の役柄もやることになっています。2つの短編をミックスしたような内容なので、原作と台本では印象は少し違います。舞台化は原作を読まれた方々も、村上さんの違う世界観を味わえるのかなと思っています。

【村上春樹作品について】

村上さんの作品を、今回初めて読ませていただきました。ストーリーはシンプルですごく読みやすいんですが、様々な表現がされていて、実はこんな意味があるんじゃないかと考えさせられる部分や、読む人によって解釈が違ったりするのではないかと思う部分が多かったりして、そこがハマる理由なのかなと思いました。

今回は村上さんのファンの方にもたくさん観に来ていただけると思うので、そこは正直、プレッシャーではあります。まだ、ファンの方ほど小説に対して理解があると言える感じではないので。でも、原作がある作品をやる時はいつもなるべく原作に近いイメージに持って行くようにしているんです。村上さんのファンの方がご覧になって、あ、淳平は古川でよかったなと思っていただけるように、これからの稽古で倉持さんと話し合いながら作り上げていきたいと思っています。

【阪神大震災のこと】

僕は震災時はカナダにいて、かつ6歳ぐらいで、ニュースはカナダにも入ってきていましたが、あまりわかってなかったと思うんですよね。震災の記憶は人それぞれで、どう自分が地震と関わったかによって考え方が変わってくるので、すごく難しいなぁと思っています。

NHKの「べっぴんさん」の撮影で数日だけ神戸に行きました。でも、ほぼ室内にいて。でも、東京とは雰囲気が違って、きれいで落ち着いていて、居心地はよかったです。映像で見ていた、大震災のあった場所とは思えませんでしたね。

【役の淳平との共通点は】 

自分の想いを伝えるのが苦手というか、不器用というか。そういうところは若干似てるかなぁとは思います。ガツガツはいけないかもしれないですけど、自分に好意があるかどうか確かめるようなことはします。でも、淳平は文系男子、僕は理系なのでそこは違うんですよ。

【理系男子と文系男子の違い】

【写真を見る】自称・理系男子の古川雄輝撮影=西木義和

理系男子はロジカルに物事を考える。あと、多分、答えを欲しがる。だから村上さんの作品を読んだ時に、最終的に淳平がどうなるかとか、僕としては答えが欲しいと思うんです。この表現は実はどういう意味ですか?って、倉持さんにすごく聞きたい。舞台の場合、演出家の言うことが正解になるので、その正解を求めにいってる僕は多分、理系なのかなと思います。でも倉持さんには「稽古で」と言われました(笑)。答えがない状態での取材に、僕は非常に困っています(笑)。

【舞台の出演について】

僕にとって舞台はとても厳しい環境だと思っています。ですが舞台は成長できる場なので、やるべきだと思っています。今回も大変になると思いますが、その中で楽しくやることをテーマに掲げています。

【先に小説を読むこと】 

オススメします。わからない部分が出てくる可能性があるので。それも良さなんですけど、多分原作を読んでいた方が、あのシーンはこんな風になるんだ、という楽しみ方ができるので。短編ですごく読みやすいですしね。僕も初めて村上さんの作品を読みましたけど、すらすら読めたのでオススメします、ほんとに。

【出演作を選ぶ基準】

どちらかというと若干ネガティブなので、いつも僕にできるのかなみたいな考え方をしてしまうんです。でも僕ができるのであればやってみたいと思っています。やれるかな、やりたくないな、と思っているものほどやった方がいいのかなとも思うので、全部前向きに考えられれば。今回の主演作もありがたいお話です。僕は、100人ぐらいのキャパの小劇場で、脇役のバーテンダーでデビューしたんです。当時は劇団員の皆さんと一緒にステージを作るところから始めてるので、主演作ができるというのは本当にありがたいことだと思ってやらせていただいています。

【目指す役者像は】

30歳になる前後とか、年々変わってますけど…。必要とされる俳優になること、ですかね。

あの人がいれば間違いない、みたいな。舞台でいうと、多分、今回の木場(勝己)さんとか。必要とされる人には実力がないとなれないので、そうなれたらうれしいことだなと思っています。

【メッセージ】

読者へメッセージ撮影=西木義和

原作を読まれた方々も舞台化すると違う印象になると思うので、村上春樹さんの独特な世界観を楽しみに来ていただきたいですし、舞台は生もので、再演がない限り一生観れないものなので、これを機に是非僕の3年ぶりの主演舞台を劇場まで観に来ていただきたいと思います。

【大阪の観客の印象】

温かいイメージはありますね。ファンイベントを4年連続難波でやっていて、その時は大阪の方々と直接握手をする機会があります。舞台じゃないから、みんなも静かにしなくていいので、ちゃんとリアクションが返ってきて、うれしいですね。落ち着いてる東京と違って、大阪に来ると、来てくれた、わ~みたいなテンションがあるので(笑)、それは純粋にうれしいです。ファンイベントは福岡とか名古屋とか、いろんなところでやるんですけど、その中で大阪が一番盛り上がるんで、僕は楽しいです。

日本人のお客さんは基本静かだと思うんですよ。海外だと、うわぁ~おって、リアクションすごいじゃないですか。舞台をやってる間にあまり差はないかなと思います。それよりもその前後に差が出るかな。出待ちが多いとか、ウェルカム感がすごいとか。大阪は熱量があるので、そこが違いなのかな。あと、差し入れに差が出たりするかもしれないですね(笑)。

【大阪に来た時行くお店は】

「エンロン」(12年)の舞台の時、キャストのみんなと行って知った洋食屋さんがNHKの近くにあったので、「べっぴんさん」で週5日ぐらいずっといた時によく行っていました。なじみがあるので大阪に来ると食べたくなります。味が濃いものが好きなんですけど、すっごく美味しいんですよ。神戸牛を使ったハンバーグがすごく大きくて安くて、店主さんもすごく感じのいい元気な人で。そんなお店は、また行きたくなっちゃう。今日も時間あったら行きたかったんですが、すぐ帰らないといけなくて。

【大阪で行きたいところは】

あんまり観光したことがなくて、道頓堀とかも通りがかったぐらいで、ゆっくり見たことがないんですよ。だから普通にベタなところは行ってみたいですね。いわゆる、ザ・大阪の、外国人が行くような場所は行きたいなと思ってます。大阪城は、NHKから近いので行きました。道頓堀ですかね、写真撮りたいですね(笑)。

ふるかわゆうき●1987年12/18、東京都生まれ。7歳から11年間海外で過ごす。10年に俳優デビューし、13年に主演ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」がアジアで大ヒット、一躍注目を浴びる。以降、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍中。関西での舞台は16年に主演した「イニシュマン島のビリー」以来。AbemaTVオリジナルドラマ「1ページの恋」が配信中

STAGE「神の子どもたちはみな踊る」チケット発売中

舞台「神の子どもたちはみな踊る」

公演日時:8月31日(土)18:30、9月1日(日)14:00 会場:神戸文化ホール 大ホール 

原作:村上春樹「神の子どもたちはみな踊る」 脚本:フランク・ギャラティ 演出:倉持 裕 出演:古川雄輝、松井玲奈、横溝菜帆・竹内咲帆(子役・Wキャスト)、川口 覚、木場勝己 価格:S席¥9,800 A席¥7,800 お問い合せ:0570・200・888(キョードーインフォメーション) HP:https://horipro-stage.jp/stage/kaminokodomo2019/

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