香取慎吾「苦悩もあるけれど、生きることを考えるきっかけに」映画『凪待ち』舞台挨拶で人生の“賭け”についても語る
九州ウォーカー
6月28日(金)に全国で公開される映画『凪待ち』。公開に先駆け、6月21日(水)に福岡・中洲大洋映画劇場で主演の香取慎吾と白石和彌監督による舞台挨拶が行われ、300人の観客を前に作品について熱く語った。


『凪待ち』は、宮城県石巻市を舞台に描く、“崩壊と再生”のストーリー。新天地で再起をかけるはずの主人公・郁男だったが、ギャンブルに足を救われ、人生の坂を転がり始める。登場人物の誰もが傷を抱えるが、人への優しさの重なりが互いを救うことを教えてくれるヒューマンドラマだ。

落ちぶれていく男、郁男。まずは今までにない役柄に監督はどんな注文をしたのかと聞かれると「スーパーアイドルなので、そのオーラは消してくださいという話をしたぐらいかな」と白石監督。ヒゲを生やす設定についてはどちらともなく提案をしたのだという。


普段は笑顔が印象的な香取だが、今作品では今までにはない一面が観られるのも見どころだ。「ドキドキした」という感想があることについて、自分ではよくわからないと前置きしながらも、「リリーさんも苦悩の中に色っぽさがあるといってくれて。こんな褒め言葉はないと思っています」と喜びをにじませた。

また撮影中は役柄に引っ張られるタイプかと聞かれると「引っ張られるほうみたいですね。重いシーンが多くて、合間でもみんなでワイワイするシーンはなかなかなくて、撮影期間中はけっこう静かに現場にいましたね」と制作現場の雰囲気について明かした。

ストーリーは賭け事が大きな鍵となる。これまでの人生での“賭け”を問われると、10代前半の初コンサートの時の話が飛び出した。「バック転ができるように練習していたら、複雑骨折をしてしまいました。結果、ファーストコンサートの本番では松葉杖をついて、1曲だけでひとりでバラードを歌い、あとはいないということに。思えばあれは大きな賭けでしたが、負けました(笑)」と話し、会場を沸かせた。

作品の楽しみ方について「逃げるという点では、郁男は下を向いた瞬間にふっと体自体が一歩下がるような、そんなところがあると思います。細かいところですけどそこを感じてもらえたら、おもしろいかな」と香取。

白石監督は「逃げ続ける郁男ですが、視点を変えると賭け事に関してはガチガチせめる人。勝ったり、負けたりというのもエンターテイメントとしては見どころだと思うので、そういう時の表情に注目してほしいですね」と語った。

福岡は今春に開かれたファンミーティングや、コンサートなどで何度も訪れているという香取。「ドームとホテルがすぐ隣なので、今まで街に出ることは少なかったけれど、今後は福岡の街を知っていきたい」と話し、福岡のファンを沸かせた。

最後に「この映画をみなさんに見てもらえる日をずっと待っていました。見終わったあとにひとりひとりが自分の人生と重ね合わせて、苦悩もあるけれど、いろいろと生きることを考えるきっかけになったらなと思います。『凪待ち』をたくさんの人に観ていただきたいので、ぜひ“拡散”をお願いします!」と香取が明るく締めくくった。


映画『凪待ち』は6月28日(金)封切り。福岡では中洲大洋映画劇場、ユナイテッド・シネマ福岡ももちなどで全国ロードショー公開される。
【取材・文=山本陽子、構成・撮影=鶴田知子】
鶴田知子
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