横浜DeNAベイスターズ、ドラフト3位の新人・大貫選手が理想とする選手像は?

横浜ウォーカー

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現在発売中の横浜ウォーカー「とびだせ!ハマの一番星HYPER」では、横浜DeNAベイスターズのドラフト3位投手・大貫晋一選手を特集。開幕からローテーション入り。スライダー、ツーシーム、スプリットなど多彩な変化球でゴロを打たせる技巧派投手。本誌では紹介できなかったエピソードをたくさん交えて紹介します!

2018年のドラフト3位。開幕一軍入りし、4月11日、甲子園の阪神戦でプロ初勝利!撮影=福岡諒祠


まさか自分がプロ野球選手になれるとは思っていませんでした(笑)


「正直、自分がプロ野球選手になれるとは思っていませんでした」

そう謙虚に話をする大貫選手。1994年横浜市生まれ。野球を始めたのは小学3年生。遊びの延長で地元のチームに入った。高校は沼津市の桐陽高校へ。エースとしてチームを引っ張ったが、甲子園出場はならなかった。日本体育大学では右ひじを痛めトミー・ジョン手術を受け、1年以上もボールを投げられない日々を経験。そして社会人の新日鐵住金で、ようやくプロの目に留まるようになる。

――横浜生まれの横浜育ちですが、ドラフト指名される前までの横浜DeNAベイスターズの印象はどのようなものでしたか?

大貫 地域の人に愛されている球団という印象です。最近はCS(クライマックスシリーズ)や日本シリーズにも出場しているし、人気と実力を兼ね備えたチームだなって思っていました。

――あこがれのチームだった?

大貫 そうですね、と言いたいのですが、自分がプロ野球選手になれると思っていなかったので(笑)、「このチームでプレーしたい」とか、そんなところまで考えていませんでした。

――プロを意識したのはいつごろから?

大貫 社会人3年目の都市対抗野球です。1回戦で完投勝利した時に、「ひょっとしたら…」と思いました。でも本当に「ひょっとしたら」のレベルだったので、指名してくれる球団があるのなら、どこへでも行こうと思っていました。

――DeNAから3位指名でした。その瞬間の気持ちは?

大貫 「まさか!」と思いました。まずプロ野球選手になれることがうれしかったのですが、それが子供のころから親しんだ地元のチームだったから、本当にうれしかった。しかも、いただいた背番号「16」は、昨年引退された加賀繁さんが付けられていた番号。加賀さんは社会人時代の偉大なOBでもあるので、不思議な縁も感じました。

「自分がプロ野球選手になれるとは思っていなかった」と語る大貫選手撮影=福岡諒祠


ラミレス監督も期待する大貫投手の魅力とは


大貫選手の映像を確認したラミレス監督の印象は「線が少し細い。しばらくファームでの育成が必要か」というものだった。ところが沖縄キャンプ初日、バッティングピッチャーとして打者に対して投げる大貫投手のボールを見て評価が一変する。

「ツーシーム、スライダーが低めにコントロールされている。私が現役の打者だったら、間違いなく対戦したくないタイプの投手だ」

そして「ブルペンではなく、打者を立たせた状態でコントロールできている。メンタル面も強いと思う」と期待を寄せる。

――自身のアピールポイントは?

大貫 低めのコントロールが一番のアピールポイントです。僕は打たせて取るタイプなので、ゴロアウトをたくさん取って試合を作っていけるようになりたいです。

――現在、課題とされていることは何ですか?

大貫 今はまだ5~6回までということが多いのですが、先発をまかされているからには、やはり1イニングでも長く投げられるようにしたい。そのためにはフォアボールなどの無駄な球を減らすことが大事。それができるようになっていくことで、野手のみなさんや首脳陣の方からの信頼も得られていくんだと思います。

――理想とする選手像は?

大貫 あこがれは三浦(大輔)コーチです。現役時代の三浦コーチは低めのコントロールが素晴らしい投手でした。僕も低めのコントロールが生命線なので、技術的なことも教えていただいています。すごく参考になります。

――印象に残っているアドバイスを教えてください

大貫 一番言われるのは「攻めろ」ということ。マウンドに上がった以上は、逃げずに攻め抜こうと。強い気持ちでバッターに向かっていく姿勢が大切なんだということ。ピッチャーの弱気な姿って、野手のみなさんにも影響してしまうと思うんです。僕は剛速球が投げられるわけではないので、気持ちでは負けないという思いと、しっかり腕を振ることを大事にしています。

理想の投手像は三浦大輔コーチ。技術面だけでなく、野球選手としての在り方も学んでいるという撮影=福岡諒祠


――三浦コーチのような投手になりたい?

大貫 そうですね。なれるかどうかは別として(笑)、三浦コーチは25年間も横浜一筋で投げてこられた。息が長くて、ファンの皆さんからもすごく愛されている。人間性もとても素晴らしい方なので、野球のことだけではなくて、いろんなことを吸収していきたいです。本当に理想の選手像です。

6月22日の楽天戦に先発するも、1つもアウトを取れずに6失点で降板。生命線である変化球のコントロールは精彩を欠き、カウントを悪くして甘く入ったボールをことごとく痛打され、最後まで修正することができなかった。

その後、大貫選手は本来の自分を取り戻すべくファームで汗を流し、7月4日に再び一軍に登録。ハマスタでの阪神戦に先発し、5回を投げ6安打2失点と粘投、約1か月ぶりとなる4勝目を挙げた。シーズンはこれからが本番。さらなる活躍に期待したい。

【取材・文/小貫正貴、撮影/福岡諒祠】

大貫晋一 #16 投手 SHINICHI OHNUKI

1994年神奈川県生まれ。桐陽高から日本体育大、新日鐵住金鹿島を経て2018年ドラフト3位で入団。カーブ、スライダー、スプリット、ツーシームと多彩な変化球とコントロールが武器。4月11日の甲子園阪神戦でプロ初勝利

編集部

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