刺身のうまさと大盤振る舞いに感激！居酒屋「あ麺んぼ」

2005(平成17)年にオープンし、荻窪教会通りではすでに古株となっているアットホームな居酒屋「あ麺んぼ」。オーナーを務めるのは、先々代の時代から鮮魚店を営んでいたという原田守廉さん。「仕入れは川崎の市場から。毎日通って自分の目で見た魚を厳選しています」と、日々新鮮で上質な魚を提供している。

店頭には酒瓶がズラリ。「日本各地の酒蔵にも足を運び、作り手の方々に直接お会いして今年の出来などについて話を伺ったりしています。長い付き合いのところも多いので贔屓にしていただいています」と原田さん。山形、新潟、青森といった北国から高知や長野、群馬と幅広いラインアップも同店の魅力となっている。

もはや驚愕！ 採算度外視の刺し盛りが名物

同店の目玉とも言えるサービスが、月・火曜日限定で5人以上で来店すると「お刺身盛り合わせ」一皿を無料で提供してくれるという、なんともありがたいもの。ただ、驚くなかれ。その量が半端じゃないのだ！

こちらが無料でサービスしてくれる「お刺身盛り合わせ」。「月曜と火曜はお客さんが少ないんでね」と笑顔を見せる原田さんだが、こちらが恐縮してしまうほどの量となっている。他店で言えば8人前くらいだろうか。もはや宴会サイズが同店の2人前だというからさらに驚き！

季節により内容は異なるが、この日はツヤのあるマグロにタイ、脂ののったハマチの背中と腹、カツオのタタキなど10種類以上に、原田さんのお母さんの実家である“山形のだし”を添えた豪華な一皿が登場。切り方も豪快で「もともとが魚屋なので、大きめなのかもしれません」とこれまた優しく微笑む原田さん。刺身のうまさは言うまでもないが、実際に口にすると、クオリティの高い鮮魚をこの量で、しかも無料で提供するというその心意気に、感動を覚えるはずだ。

さらに同店の魅力を底上げしているのが、修行時代に蕎麦を打っていたという原田さんが手打ちする蕎麦。「せいろ」のほか、「ざる」、「天ざる」など9種あり、手打ちうどんもある。「気温が高い季節は二八にしていますが、冬は十割蕎麦にしています」と原田さん。優しい喉越しと口に含めば蕎麦の甘さがふんわりと広がる。飲んだ後の締めとしてはもちろん、この蕎麦だけを食べに訪れるのもおすすめだ。

店内を彩る装飾は、縁を大切にしている原田さんへの信頼の証

同店は、原田さんをはじめとするスタッフが得意とする料理をラインナップしたことで、和食をはじめ、手作りピザやグラタンなどの洋食系まで約100種類以上のメニューがそろう。100席近い規模も相まって、サラリーマンや女子会だけでなく、地元の子供たちの野球チームが家族や監督たちとともに打ち上げをしたり、女性1人がサクッと訪れたりと幅広い世代に親しまれている。

そんな店内を見渡すと、漁で使う縄を使ったオリジナルの装飾や、壁に大きく描かれたアートなどが随所に散りばめられている。「関西のお客様に漁で使うロープを卸している方がいらっしゃるんですが、その方が作品にしてプレゼントしてくださいました。壁のイラストは父親の知り合いにアーティストの方がいらして、その方に描いていただきました」と原田さん。

おもしろいことに、オープン当時にデザインされたという壁のアートには、子供から大人までいろいろな世代が多彩な料理を楽しむ様子が描かれている。これはまさに今の様子そのもの。「お酒を飲まない方が食事をしに来店くださることも。これからも気取らずにふらっと立ち寄れる場所になれたらいいなと思います」(原田さん)。さまざまなシーンで利用できる同店にぜひ訪れてみて。

※あ麺んぼはAmexとJCBの地元を応援するプログラム「SHOP LOCAL」参加店です

【編集・取材・文＝CRAING/撮影＝齋藤ジン/ウォーカープラス編集部】

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