愛と歓びに満ちた仏教を紹介!仏教エッセイ「官能仏教」の著者・愛川純子、平久りゑ、西山厚さんにインタビュー
関西ウォーカー
奈良国立博物館学芸部長の西山厚さんが監修。著者は西山さんのほかに、着物がよく似合う美しい2人、愛川純子さんと平久りゑさん。3人は、奈良で仏教について語り合う南都官能学会を結成し、生まれたのが新しい仏教エッセイ「官能仏教」だ。「官能仏教」とは何か? 3人を直撃した。
―南都官能学会とはどういった会でしょうか?
「2006年3月に奈良の某赤ちょうちんで、「官能」についてマジメに語ろうと結成された会です。それぞれの視点でまとめたのがこの本です」(平久)
―「官能」と「仏教」のかかわりは?
「見たり、聞いたり、触れたり、においをかいだり、そういう感覚器官の働きで得られる充足感が“官能”です。どうしたらやすらぎを得られるかが仏教の大切なテーマ。つらい時にそばにいて、そっと抱きしめてくれるような仏教、やすらぎをくれる仏教のさまざまな姿をこの本は伝えています。これが官能仏教です」(西山)
―特に女性の視点からのテーマが多いようですが…。
「女性の方が断然官能的ですよね」(西山)。「女の方が、心も、躰も、深く感じられるんです。歓び、哀しみ、苦しみ、そして祈る。やすらぎと許しを得ることが、女にとっては救いなのかもしれません。」(愛川)
―1人ずつメッセージをいただけますか。
「官能があるからやすらぎが生まれる。安心できる。生きることがつらくなっている人にぜひ読んでいただきたいですね。」(西山)
「今も昔も女の苦しみは同じ。その中でやすらぎを求める姿を伝えました。迷い悩んでいる方の心をわずかでも満たすものがあればうれしゅうございます」(愛川)
「愛したり愛されたり、苦しんだり、悩んでいる人のいつも隣にあるような本になればいいなと思います」(平久)
【取材・文=白崎友美】
☆プロフィール
西山厚(にしやまあつし)
●徳島生まれで伊勢育ち、京都を経て奈良在住。奈良国立博物館学芸部長。僧にあらずして幼き頃より仏教に惹かれ、生きた言葉で仏教を語る。著書に『仏教発見!』(講談社現代新書)、『僧侶の書』(至文堂)など。南都官能学会会長。
愛川純子(あいかわじゅんこ)
●静岡県生まれの千葉県育ちで一男の母。奈良女子大学大学院博士後期課程単位取得満期退学。仏教文学を学ぶ。子どもたちに古文や日本文化の魅力を伝えている。南都官能学会会員。
平久りゑ(たいらくりえ)
●千葉県生まれのおひつじ座。東京外国語大学卒業、専攻はドイツ語。奈良で働き京都で暮らす。お酒、きもの、映画が趣味。南都官能学会会員。
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