【ライター・鈴木淳史!】~転がり続ける”アラフォーバンド” フラワーカンパニーズ 14thアルバム「ハッピーエンド」完成インタビューの巻~ 【突撃インタビュー】

関西ウォーカー

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89年に結成。日々、全国各地のライブハウスを回り、夏フェスや大型イベントなどでも強烈な爪痕を残し続ける屈強なライブバンド。'08年には7年8ヶ月のメジャー復帰するなど、常にサバイブするアラフォーな彼ら。

この夏の「OTODAMA'11-'12 ~音泉魂~」での熱いライブも記憶に新しいが、10月3日に約2年ぶりとなる14枚目のオリジナルアルバム「ハッピーエンド」を発表した。

メジャーやアルバムのリリースタイミングについて、そしてプロデューサーとして招聘されたスキマスイッチの常田真太郎との関係性、アルバムに込められた想いなどを鈴木圭介 (Vo)とグレートマエカワ (Ba)に関西ウォーカーのライター・鈴木淳史が聞いてみたぞ!

―約2年ぶりのアルバムなんですが、単純にメジャー再進出されて4年も経っている事に驚きまして。

マエカワ「メジャー4年もいるのか」

鈴木「何の貢献もしていないのに、よく耐えてくれているよね!何か、昔ソニーにいて、離れて、またソニーに戻るのは『松田聖子以来!!』とか言われたな(笑)」

マエカワ「(笑)。でも2年というのはちょうどいい。ライブで回って浸透させるにはね、曲を。育てる作業期間というか。3年あってもいいくらいだよ」

鈴木「じっくり浸透させていかないといけないから」

マエカワ「メジャーへ戻るときも、そんな話をしてさ。大切に売っていきたいというのを、スタッフがわかってくれたからありがたかった」

鈴木「畳み掛けるように売っていた時代もあったけど、40代でそんなのすると早死にするよ(笑)」

―(笑)。今回は、いつ頃から制作に入られましたか?

鈴木「去年の3月くらいかな。その矢先に震災があって」

マエカワ「曲作りの途中だった」

―まず、「ハッピーエンド」というアルバムタイトルに驚かされたんですよ。

マエカワ「みんな、言うねぇ~」

鈴木「『エンド』という言葉だよね」

―いや、僕は「ハッピー」という言葉に…。

鈴木・マエカワ「むしろ、逆(笑)?!」

―そのいい意味で常にフラカンはあがいてもがいてるイメージがあるので、そんな簡単に「ハッピー」を歌うイメージが湧かなくて。

マエカワ「はいはい、そういう意味ね」

鈴木「わかる、わかる。『エンドロール』の中に出てくる歌詞なんだけどね。まぁ、色んな意味に取れるよな」

マエカワ「『エンドロール』という案もあったし。そしたら、スタッフのひとりが『ハッピーエンド』と言ってきてさ。『俺らみたいなバンドがいいねぇ~』って。おもしろいかなって」

鈴木「俺は『ロックエンドロール』を考えて、むちゃくちゃうまいなと思ってたけど反応ゼロだった(笑)」

マエカワ「オヤジのシャレ…、ダジャレ(笑)」

鈴木「ダサい!」

―(笑)。で、今作はタイトルが抜けがいい言葉なんですけど、内容が本当に出てくるものを全て詰め込んだ濃ゆさがあって、とにかく凄かったです。

鈴木「最初はね、バランスを取ろうとしてたの。でも、結果バランスを取る余裕がなかった。大変だった」

マエカワ「アッパーな候補曲もあって、クオリティーも良かったけど…、入ってこなかった。だから、言葉の強さを入れたいモードだったんだろうな」

鈴木「『エンドロール』は苦労したな…。一番書き直した、30回くらい書き直した。他に曲はあって、もう作らなくてもいいくらいだったけど…。その震災とか原発とか歌わなくてもいいと思うんだけど…、俺は落とし前をつけたかった。『がんばれ』や『FUCK』だけじゃなく、何か落とし前をつけて歌えるんじゃないかって」

―スキマスイッチの常田さんプロデュースにも、驚きました。

鈴木「コラボという話が出てさ、で、常田が地元の隣の中学で、10年くらい前にライブハウスで声を掛けられていたの。当時、よく愚痴を言い合いながら飲んでたら、スキマが売れちゃって! 去年、久しぶりに会った時に口約束をしたのを覚えていてね。鍵盤だし、アレンジも出来るし。歌詞のことも相談できたんだよ」

マエカワ「フラカンの歴史の中で、歌詞を誰かに手伝ってもらったのは初だった」

鈴木「歌詞って好き嫌いの世界だと思うんだけど、常田は季節とか色々ガンガン聞いてくるのよ。挙句の果てに『ここは誰に何を言われても、変えないでください』とかまで言ってくれるの」

マエカワ「鈴木にとって最適な人間だったと思う、扱い方を含めてね」

鈴木「うまいこと転がしてくれるんだよ」

マエカワ「これからの考え方も変わったと思う」

鈴木「うん、変わった。俺も理由がわからないといやだけど、常田は『こうこう、こうだから』と論理的に説明してくれたから、ガチッときた。めちゃくちゃ、面白い作業だったし」

マエカワ「相当、良かったよね」

鈴木「俺は悩んだらボツにするタイプだったんだけど、常田は書き直せば書き直すほど良くなるというタフでブレないというタイプでね」

―ちょうど10年前の「吐きたくなるほど愛されたい」というアルバムを思い出したんです、今回。あの時もメジャー離れて、結構ギリギリの印象があって。

鈴木「あ~、それに近い感じはあるね。睡眠薬という歌詞もでてくるし。まさしく、その言葉を常田から外したらダメと言われたんだよね。とにかく、気持ち的には煮え切らなさがあるし、そら相当怖かったよ、色々とね…」

マエカワ「常田がちゃんとフラカンの歴史を知ってくれていて、『東京タワー』を超える作品にしたいとか言ってくれて、こいつわかっとるなぁ~と思った」

鈴木「隣の中学だから、心が通じる!!」

マエカワ「(笑)。でも、今回はターニングポイントになったんじゃないかな。『エンドロール』も7分もある曲だけど、飽きさせないし。常田なりのフラカンのロック観は、おもしろかった」

鈴木「常田塾! 富良野塾みたい(笑)。こんなに一生懸命やったのは、初めてだもん」

―前作の「チェスト!チェスト!チェスト!」はライブの盛り上がりがイメージできる曲だったじゃないですか。

マエカワ「そうそう、あれは意識したから」

鈴木「今回は、ライブを想定していないから」

―だから、逆に凄く楽しみなんです。

マエカワ「うんうん、返っていい感じだよな」

鈴木「気持ち昂ぶるよ」

―とにかく、ライブを楽しみにしています!今日はありがとうございました。

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