谷原章介が伝説のB級ホラーのリメイク版に出演！ 関西での6年ぶりの舞台に注目

谷原章介が6年ぶりに関西の舞台に出演。作品は作・中島らも×演出・G2の「こどもの一生」。90年に初演、98年に再演。14年を経て現代に合わせリメイク、伝説のB級ホラーが甦る。舞台は孤島の医療クリニック。ストレス治療に、“こども返り”という精神療法を受ける5人の患者を、恐怖が襲う！　患者で社長秘書の役を演じる谷原章介が来阪、6年ぶりとなる関西の舞台への意気込みと地方公演の楽しみを語った。

Q：「こどもの一生」という作品の印象は？

「やりがいがあります。大の大人が頑張って子どもを演じようとするのも、おもしろいなとは思ったんですけど、その中で関係性がどんどん変わっていくことの方がおもしろい。最後に至る衝撃的なクライマックスの部分は、ほんとにショッキングなところに向かう。G2さんの舞台は後藤（ひろひと）さんと組んだ作品をよく観ていましたが、そんなホロ苦い感じではなく、『こういう作品も演出されてたのか』と。でも、初演、再演時の映像はあえて観ないでやろうと思います。真っ白な状態で臨みたいから」

Q：“こども返り”という療法については？

「楽しそうだと思いました。大人は仕事上の付き合いとか背負うものがいっぱいある。それがなかったら楽ですよね。そういうしがらみも経験もない子どもは、純粋なゆえに残酷。だから悲劇は10歳に立ち返ったところから始まるんです。ボクは、社長の秘書役。傲慢な社長から締めつけられていたタガが外れて暴走し、抑えられていた欲望がドバッと出て来る」

Q：谷原さんの子ども時代って？

「まだ『三丁目の夕日』の風景が残っていた年代で、野山で遊んでました。クワガタやザリガニ、カエル、どじょうとか獲って（笑）」

Q：ストレスはありますか？

「“ストレス”という言葉が嫌いなんですよ。そう言ってしまうと、あぁ、ボクはストレスを受けているんだという考え方になってしまうから。ストレスはどんな人にもあるのが当たり前のこと。自分が何かやろうとする時の燃料になったりもするしね」　

Q：では、しんどい時はどう乗り越えますか？

「とりあえず、やる、やる、やる、です。やるんです。やらなきゃいけない。この前、ドラマでやせないといけなかったので、10日間で7キロぐらい落としました。3日間断食して、1日少しだけ野菜を食べて、2日間断食して、1日空けて、1日断食して。最初はドラマをやりながらでしたが、一気にガッと落としました。仕事ではなく、ただ単にやせたいというだけで3日間の断食は絶対できません。でも、仕事でやせる状況を作ることがストレスだと言ったら、この仕事はできないことになる。だから、やるって決めたら、やる。そこから5週間ぐらい炭水化物はひと口も食べず、野菜サラダでひと月暮らして、トータルで9キロ減量。やるしかないのに、人のせいにしたり、現状を憐れんでも何も始まらない。とりあえず、やる、動く。そういう性格なんでしょうね」

Q：今回、楽しみにしていることは？

「地方公演ですね！　大阪、広島、福岡、福井、愛知、岡山…。ご飯がね、おいしい（笑）。各地方で美味しいもの食べたいです。お店は地元の人に聞きます。劇場の方とか、チケットの受付のお姉さんとかに、ここら辺の名物はどんな料理とか、美味しいところはとか。自分で聞いて、行きます。今回の大阪公演は山内圭哉さんがいるので、大丈夫ですけど（笑）」

Q：関西に来た時、必ず行くところは？

「鶴橋のお好み焼き屋さん。なかなか予約が取れないんですけどね。大阪はおいしいところ、いっぱいありますよね。これまで近鉄小劇場にも2回来たし、大阪には何度も来ているんですけど、行き尽くせないので、毎回新しいところに行ってますね。京都にも、すごく美味しい料理屋さんやすき焼き屋さんもある。地元でしか出回らない食材とか、その地方で流行りの食べ物とかあるので、『ここ、おいしいよ』って、すすめてくれたところに行きたい。飲み屋も好きです。それから、その地方の海水で作ってる塩や調味料を集めるのが好きで、お土産にしたり、自分でも料理で使ったり。今回、大阪は追加公演が決まったので、美味しいものを食べられる日にちが延びた（笑）。みんなと行きます、楽しみですね～。でもね、大阪はもうほんとに、お好み焼きがあればいい！　いつも豚玉、あと、ねぎ焼き頼んで、とん平ですね（笑）」

Q：ファンのみなさんへメッセージをください

「『あわれ彼女は娼婦』以来6年ぶりなので、ほんとに楽しみで。ボク自身が、今回の舞台を出来ることを一番楽しみにしています。吉田鋼太郎さんや山内圭哉さんといった、とても頼りになる座組みで。このメンツで、閉鎖された空間の群像劇が出来るのは、とてもぜいたくなことだと思っています。極上の笑いと最高の恐怖を味わっていただければ。そのために頑張って稽古して、大阪に来て美味しいもの食べたいです(笑)」

【取材・文＝ドルフィン・コミュニケーション】