【WEB連載】田中稲の仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」 11曲目「シニア歌手が日本を救う」

関西ウォーカー

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みなさんこんにちは。先ほどWEBニュースをグルグル閲覧していたら、美輪明宏様がなぜ今年紅白に出る事になったのか、その経過と理由などがアップされていて思わず目が釘付けに!

そっかそっか、約50年前に一度出演依頼があったのね。でも「ヨイトマケの唄」が長くて出演時間におさまらんという問題で辞退したのね。そうだよなあ、3分程度にカットした「なあなあヨイトマケ」なんて労働者の苦悩が伝わらんではないかッ。

昔は持ち時間が2分半から3分ってのは揺るぎなかったんだなあ(「ヨイトマケの唄」は約6分)。

そう思うと、「どこも削るところがないので全部歌わせて」と会見でぶっ放し、実際NHKをウンと言わせ9分52秒歌いきった「トイレの神様」って超大事件だったのね。植村花菜……恐ろしい子!(←月影先生風に)

まあ、今年は美輪さんは「愛の讃歌」希望ということで何の問題もなく歌っていただけるはず。極端な話、今年なら「ヨイトマケと2曲フルで歌いたいの」と言ってもNHKは了承しそうな気がするのは私だけか……。しかも、77歳で初出場ですよ。77歳にしてこの影響力、この話題性。なんとカッコいいのか!

美輪さんだけではない。ここ最近の歌謡界のシニアパワーは目を見張るものがある。昔なら引退、隠居していてもおかしくないお年の方達が、衰え知らずの実力と、今までに味わった経験をいい感じでブレンドさせ、世界標準で活躍するパワーたるや! 現在のヘロヘロこの上ない日本を「ビューティフル・ジャパニーズ」に復活させ、明るい未来をもたらすのは、シニア世代の気がする。悔しいけれども!

去年アメリカ合衆国のジャズアンサンブル「ピンク・マルティーニ」とアルバム「1969」をコラボ制作し、見事今年世界的大ヒットさせた由紀さおりさんは御年64歳。ひいぃぃ。64歳で人生最強の出世って羨ましすぎる!

スゴイのは、由紀さんも美輪さんにしてもオーラが全然年とってないってことだ。うーむ、言葉にするのは難しいのだが「見た目が若い」のではない。お二人とも年相応にはちゃんと見える。見えるんだけど、死にそうにないというか、魂がピチピチしているというか、神様に「100まで生きて日本を元気にせよ」と特命された感じというか(あああ書けば書くほどなぜか失礼になっていく……)

由紀さおりさんは、細繊でオリエンタルなムードと声を大切にしたからこそ、あれだけ世界が注目したのだと私は勝手に分析している。外国人並みの声量と音域でソウルフルに歌うのが、トランペットなどの管楽器だとすれば、由紀さおりさんはお琴や三味線的。それに加え、若者には出せない貫禄、熟女特有の艶。由紀さんは等身大の日本の60代の等身大で「どーだい!」と勝負に出たから売れたのだ、きっと。

今、彼女に続けとばかり、世界進出を狙うシニア歌手も多いと聞くが、私が大プッシュしたいのは日野美歌さん。現在ジャズを歌われているそうな。で、どれどれどんなもんじゃいとジャズバージョンの「氷雨」を入手し聞いてみたら、こーれーがー抜群に良いっ!! 世界でヒットするか否かはともかく、原曲が好きな人はぜひ聞いて。当時の儚さとはちょっと違う、唸るようなコールドレインにシビレまくること間違いナシだ!

今回の締めの一曲は、世界一のジャパニーズソング、坂本九さんの「上を向いて歩こう」で。

また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

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