【WEB連載】田中稲の仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」 14曲目「恋と雪」

関西ウォーカー

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いやはや。寒いーーー!今年は雪がどかどか積もりましたねえ。

雪。それは冬の風物詩。風景を銀世界に染め瞬時に人を幼子の心に戻す魔法のごとき自然現象…。と風流な感想が持てるのは社会人になる前までっすね。はっきり言って。

大人になってからの積雪は「クケーッ! 今日の打ち合わせどどどどうすんだっ。交通機関の遅れはっ」とイライラの元でしかない。ホントに困るのよ。アイスバーンとか!

……とやたらと力説するにはワケがある。東京都心部でいきなり雪が降り積もった1月14日の成人の日。私は東京出張を次の日に控えていた。爆弾低気圧ってなんじゃそら初めて聞きましたで状態である。結局15日には無事雪もおさまり、新幹線も普通に動いたので仕事に支障が出なかったが、雪が溶けておらず「まあどうにかなるだろうて」と状況をナメきって革靴で行った大馬鹿な私はトゥルントゥルン滑ってもう大変だった…。

前置きが大変長くなってしまった。このように、現実的には雪が苦手な私だが、雪が登場する歌は大好物である。恋と雪の“白”は相性抜群。極上の胸キュン度が拝聴できる内容となるのだ!

平成に入ってからの曲だが、佐々木ゆう子の「PURE SNOW」は胸をかきむしってのたうちまわる事間違いなし。切なくて切なくて、はじめて聞いた時はテレビの前から動けなかったもの。砂糖菓子のような彼女の声と、ピアノの繊細な旋律。友達と彼との間で揺れる恋心。失恋直後の人は心筋梗塞を起こすかもしれんので注意だ!(いや、おおげさではなく!)

もう一曲、カズンの「冬のファンタジー」。いやー、雪とシャンリン鳴る鐘の音は漫才師に例えると「やすしきよし」に相当する相性。運命のコンビと言ってよかろう。彼らはこの曲を世に贈るためにデビューしたと言っても過言ではなし。雪の中そっと手をつなぐ初々しいカップルを脳内でガッツリ思い浮かべることができるこの多幸感たるや…(うっとり)。

さらに。素晴らしい雪の曲は体感温度をー5度下げることも可能だ。冬の夜聞いて自分と重ね浸るのもいいが、この心的効果、猛暑こそ利用すべきなのではないだろうか。冬に聞くと寒さ倍増でガタガタ震える級の破壊力を持つ曲は夏に聞いてクーラー代わりにすると限りなくエコ! 例えば「夜降り積もる粉雪の音を声にしたらこんな感じ」と評判の高い(!?)森田童子の「蒸留反応」。寒いぞー。冷たいぞー。囁くような森田童子様の切ない声はクーラーで言うと15度設定並(←勝手に想定)。効き過ぎて風邪をひくかもしれん!!

誰か、夏まで覚えていたら試してみてください…。

ということで、今回の締めの一曲は、ちょっぴりたどたどしい日本語を「叫び捨て歌唱法」でオールクリア、しかもそれが冬の寒さと捨てられ感とベストマッチした奇跡の名曲、アダモの「雪が降る」で。

また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

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