【WEB連載】田中稲の仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」 16曲目「隕石騒動に思う宇宙人歌謡」
関西ウォーカー
いやはや、しょっぱなから申し訳ありませんが、みなさん、見ましたかッ、ロシアの隕石落下。私はニュース映像を見てド肝を抜かれました。キュイーンと空に弧を描き大きく近づいてくる光。まるっきりSF映画のワンシーンやんー(驚愕)!地元の方の多くがかなりの衝撃波と熱を浴びてしまったそうで、本当に怖かっただろうなあ…。
正直、世の中いろんな事件が起こり「もう何があっても驚かないよ……」という昨今だが、さすがにあんなにデカい隕石落下って。驚いたッちゅうねん。想定外もいいところだ!
そして、こう思った人はおりませんか(おずおず)。「あの隕石に宇宙の生命体が忍んでいたら…」と。分かってる。落下したのは隕石でUFOじゃないことは重々分かってる。なのに私がなぜここまで無理矢理な展開をしたがるかというと。
今回のテーマ、「宇宙人がテーマになっている歌謡曲」につなげたかった。ただ、それだけだ!
宇宙人を思わせる歌謡曲で一番知られているところではピンクレディーの「UFO」だろう。エエ感じになっているお相手が、自分の欲しいものもポンポン出してくるという「信じられない力を持っている」という内容だ。繰り返されるヒロインの戸惑い“もしかしたらそうなのかしら?”。ただ、この「そう」が、「職業が奇術師」「超能力者」というレベルをスルーし、いきなり「宇宙人なの?」と着地するあたり、この女、恋してフツーの思考回路がブッ飛んどる!うーむ、さすが阿久御大の作詞、展開に迷いが無く、壮大である。
そして、ここだけの話だが、歌詞の世界だけでなく、実際に宇宙人が到来して日本芸能界に潜りこみ、歌手デビューしていたという驚くべきデータを私は発見した。その名は「宇宙三銃士スターボー」。太陽系第10惑星「スターボー」から脱出して、地球に「A.I(愛)」を伝えるためにやってきた、性別不明の3人だが、その地球デビュー曲 「ハートブレイク太陽族」は素晴らしい。、明らかに女性なのに、髪を角刈りにして男声で歌うあたり、かなりの「やらされてる感」が漂うが、いやはやとってもうまいし、曲も斬新でスケールデカい。それもそのはず、作詞松本隆、作曲細野晴臣!! とはいえ、スターボーと名乗る彼女達は、本当の宇宙人ではないのは目に見えて明らかで、視聴者も「どう反応して良いやら」困惑極まりなし。結局、太陽系第10惑星「スターボー」から脱出し地球に来たという設定の3人は、早々に宇宙人路線から脱出し(ああややこしい)、次のシングルでは乙女路線になっていた……。
現在、隕石落下が確認されたロシアのチェバルクリ湖は、すでに見物客や報道陣に溢れ、見物ツアーの募集もさっそく開始されているそうだし、隕石がネットで150ン万で売られているというし(ホンモノなんだろうか)、いやはや、しばらく「隕石ブーム」は続きそうだ。ついでに宇宙ブームも来そうな気がする。そこでもう一度、スターボー再結成とか……。ないだろうな~(汗)。
さて、締めの一曲は、1979年に発売されたアパッチ「宇宙人ワナワナ」で。当時流行していたインベーダーの「キュィーン!ボーン!」というゲーム音がメロディに細かく組み込まれているのだが、逆に気が散って歌詞が全く入ってこないという早すぎた実験作。約30年経った今聞いても、気が散る(泣)。
また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。
【文=田中稲】
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