【WEB連載】田中稲の仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」 18曲目「桜ソングに悩んで春ソング」

関西ウォーカー

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春といえば?の問いかけに返ってくる答えとして「桜だよねぇ」と同率で「花粉だよねぇ」と言われるようになったのはいつ頃からなのでしょうか……。

山奥育ちの私ですが、都会に出てきてから花粉症になったという不思議。木々や草花に免疫が無くなったのかしら。いやはや、もはやすっかりシティーウーマンの仲間入りじゃないか!!

……とまあ寝ぼけたオープニングトークはさておき。今回のテーマは、前回卒業ソングを書いた直後、すでに決めておりました。ええ。この季節、日本歌謡界の誇りとも言われている「さくらソング」を書かずしてどうする!

んもう腐るほど名曲があるはず。前回同様ネットで、人気投票的なものを調べてみると。

●1位:さくら(森山直太朗)

●2位:桜坂(福山雅治)

●3位:夜桜お七(坂本冬美)

●4位:桜色舞うころ(中島美嘉)

●5位:桜(コブクロ)

……ちょいと待った。なに、この新しい感。全部平成の曲ではないか。いや、平成の曲も数々このコーナーでは挙げてきたけれども、なんというか、もっとドロドロなのは無いのか。全体的にレトロ臭が薄いものばっかりといいましょうか。冬美様の「夜桜お七」が演歌部門で頑張っていらっしゃるが、いやいや、これとて1994年発売だし、ノリ的には演歌というより、もはやロックだし。

そう言えば思い浮かばんなー。昭和歌謡的なベタな「桜ソング」。あえて言えば「同期の桜」か。♪きっさまと俺ーとーは~♪……超名曲だが、今回求めている“桜”の意味合いとちょいと違ーうッ。

むー。思わずプロの禁じ手と言われるウィキペディアを開けてみる。すると、驚いたことに「桜ソング」が大量に出てくるのは2000年以降なのだった。桜ソングというジャンル。それは平成が生んだ風流……!!

いーやいや、負けてはおられん。昭和歌謡は「桜」という具体性ピンポイントな曲は少ないが、「春ソング」という大きな括りの名曲は多いぞ。

なには無くとも石野真子さんの「春ラ!ラ!ラ!」は紹介しておかねば。「ラララ」以外に春を表わすのにピッタリの擬音があろうか!しかも、その隙間に丁寧に挟まっているビックリマーク。これが、気候的にヘンな人を増やす春の危険な側面すら見事表わしておるではないか。くぅッ、なんというセンス。

ところがどっこい。歌詞を読んでみると

「春という漢字は『三人の日と書く』」

という謎の理屈コネコネからはじまり、恋人に「たまには二人じゃなくて、他の一人も加え三人で春の日を過ごしましょうよ」と提案するミョーな歌だ。一対一のデートは嫌だ、っちうことかい。いやはや、酷な女だ。三人なんて一番キケンな数字ではないか。二対一にすぐ分かれるのは目に見えている。

最後の方の歌詞で「あなたが嫌いなわけじゃないのよ」と念を押しているが、私はあえて断言しよう。ヒロインは彼氏に飽きている。間違いなく、マンネリを覚えているッ!!!

…とまあ、春のはじめからイチャモンを付けてしまいました(こんなつもりじゃなかったのにー!)。

気を取り直して、今回の締めの一曲は、キャンディーズの「春一番」。これ、なにやら著作権関係で板挟みになり、今、カラオケで配信されず歌えない状況にあるらしいですが本当なのでしょうか。本当なら寂しいなぁ。

また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

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