酒女倶楽部の日本酒レポート21本目~「TOKYO STATION(埼玉県)」 ~
関西ウォーカー
突然ですが、みなさんは「東京の名所」と言ったら、どこを思い浮かべます?皇居、お台場、スカイツリー…。ですよね。もちろん全部正解、なのですが、酒女的には「ん〜惜しいわ〜」という感じ。だって、わたしが「東京」と言われてまず思い浮かべるのは、東京駅グランスタ地下にある日本酒バーなのですから。
こちらは、はせがわ酒店という酒販店がやっていらっしゃるバーで、日本酒だけしか出さないバーではありません。ビールだってちゃんとあるし、サラリーマンのお兄様やお父様が、ビールをちょいとひっかける光景もよく見られます。でもでも、こちらがステキなのは、バー横にある店頭に並ぶ実力派ぞろいの銘酒たちを、有料であれこれと試飲できるところなんです。まったくもって、酒女にはたまらない場所!ここで過ごすひとときときたら、なんとまあ至福^^ スカイツリーにのぼらなくても、天にものぼる心地になるのは、きっと酒女のわたしだけ…ではないはずです(信じる)。
さて、ここで見つけた一本が、今回ご紹介の「TOKYO STATION 純米吟醸」麻原酒造 (http://www.musashino-asahara.jp/index.html)。東京駅ラベルの日本酒です。ネーミングはまさしく直球勝負。ご当地で売られる日本酒にふわさしいですね。でもね…。長年の経験により、こうしたご当地名がついた日本酒は「ん〜それほどでもな〜」というものが多いような気がしていました。だから、あまり期待せず「でも、せっかく東京駅っていう名前だし、飲んでみるか」と、バーにて一献かたむけたわけです。…と…「あら、けっこうおいしい」。意外にも、ヒットなお酒だったわけです。
味としては、けっこう甘めです。だから疲れているときに飲むといい。甘いですが、なんともいえない熟した香りがしてくるところが、わたし好きです。フルーツにたとえて言うなら、完熟バナナ、といったところでしょうか。知り合いに飲ませたところ「甘すぎる〜」と言っていましたが、これはもう好みの問題ではなかろうかと。わたしが好きなら、それでいいのだ〜。
この日本酒を作っている麻原酒造さんですが、埼玉の蔵元ではあるものの、なんとなんと、もともとは近江の人が創業したのだとか。近江といえば、限りなく関西ではないですか!なんだかご縁を感じますよ。
で、こちらのHPをのぞいてみて、面白い言葉を見つけました。「寝ないでつくった酒は、寝ていても売れる」。お〜名言!心血を注いで作ったお酒は、きっと飲み手の心に届く、という意味が込められているような気がします。確かに、酒造りのころ、蔵人さんたちは寝ないで日本酒つくっていらっしゃいますもんね。
作り手の気持ちを感じながら飲むお酒は、ほんとにおいしい。花より団子のわたしは、花見もそっちのけで、日本酒に夢中なのでした。
甘さ度★★★★★ 辛さ度★☆☆☆☆ 女性度★★★☆☆ 男性度★★☆☆☆ ◆合う料理:春野菜の蒸し物、あったかい麺類(おそばとか、うどんとか) ◆このお酒を芸能人に例えると…スイートな印象ですが、甘いだけではない熟した演技を見せてくれる「森下愛子」さん! ※甘さ辛さ度、女性男性度、合う料理は、すべて高野の独断と偏見です。
【文・写真=酒女倶楽部・高野朋美】
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