【「おおさかカンヴァス2013」アーティストインタビュー】中之島の公衆トイレをホテルにし昨年話題沸騰!世界で活躍する西野達氏に「おおさかカンヴァス」の魅力を聞く!
関西ウォーカー
大阪府が主催する「おおさかカンヴァス推進事業」は、今年で4回目の実施。同プロジェクトは、大阪のまち全体をアーティストの発表の場としてカンヴァスに見立てて、大阪の新たな都市魅力を創造・発信しようとするアートプロジェクトだ。
2013年は、開催エリアを川の結節点が海へと繋がる「水都大阪」を象徴する「中之島西部エリア(中之島GATE)」とし、10月頃から12月末までの期間に実施することが決定!現在、プロジェクトに参加するアート企画を募集している。そこで「おおさかカンヴァス」の魅力を紹介するべく、昨年参加し、中之島の公衆トイレをホテルに改造する作品「中之島ホテル」で大いに話題を集めた、世界的に活躍するアーティスト・西野 達氏。今も世界中の公共空間で、大型アートプロジェクトに挑戦し続けている西野氏に話をうかがいました。
―シンガポールやニューヨークでの大型プロジェクトが続いた近年。昨年はカンヴァスで西日本初のホテル・プロジェクトを実現していただきました。まずはその感想を聞かせてください。
西野:「中之島ホテル」は、実際に宿泊できるホテルをいかにコストを抑えて建設するかがテーマになっていて、経験上水回りに一番お金がかかるのを知っていたので、公衆トイレを取り込んだホテルを考えついたんだ。
予算をはじめ、山のように問題が出てくると考えていたけれど、大阪のたくさんの企業や個人の方々が積極的に係わってくれ、思った以上に無事に営業を迎えることができました。気に入ったアイデアに対する大阪人のノリの良さには今回も感心させられたよ。
―ニューヨークのプロジェクトには10万人を超える観客が詰めかけました。次々と大都市でアート・プロジェクトを成功され、今、都市とアートの関係についてどう考えていますか?
西野:ニューヨークのブルームバーグ市長はプロジェクトに係る許可や金銭面での援助のみならず、自らオープニングの司会までやってくれたんだ。彼は「文化で都市を活性化する。それを通して観光客を呼び込む。」ということを戦略的に考えているようで、実際にそれをいろいろなところで実現してきた。「都市にとってのアートとは何か?」というときの政治家の模範的な答えの一つでしょう。
私にとってのアートとは「普段見慣れたものの別の面を見せる」、あるいは「常識の破壊」ということです。都市におけるアート作品の役割とは、忙しく惰性で流されて行く日常生活の中で、人々が自らの人生を問う機会である、と考えています。
― 大阪という都市は、アートの未来にとってどうでしょう?
西野:「おおさかカンヴァス」が中断されることなく続けば、あと10年後にはとんでもなくたくさんのアートファンが生まれるはず。また正直に意見を言ってくる大阪人に鍛えられ、作家たちも強く育つに違いない。大阪のアートシーンは明るいに決まってるね。
― 今年、カンヴァスに応募しようと考えているアーティストたちにメッセージを!
西野:ギャラリーで1日3人のアート関係者に作品を見られるのを好むのか、屋外で1000人の一般の人々に見られるのを好むのかによって、その作家の資質がわかる。俺は狭い世界がいやで外に出たけれど、それを決めるのは早いほうが良いよ。
※「おおさかカンヴァス2013」は6/27(木)まで展示するアート作品の企画を公募中。詳細は「おおさかカンヴァス」HPを参照ください。
【取材・文=大阪府文化課】
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