漫画「磯部磯兵衛物語」を舞台化！劇団Patch春公演開幕

「演劇で大阪､そして日本を元気にしたい！」という志のもと､ワタナベエンターテインメント所属の俳優集団・D-BOYSの関西版として2012年4月に発足した「劇団Patch」。同年10月の旗揚げ公演「OLIVER BOYS」以降､「Patch stage」として多くの公演を開催しつつ､テレビ、ラジオ、イベントなどさまざまなメディアで活躍している彼ら。NHK連続テレビ小説「あさが来た」での好演も話題を集めるなか､4/20から「Patch stage vol.8 浮世戯言歌劇 磯部磯兵衛物語 高尾山地獄修業編〜浮世はつらいよ〜」をABCホールで行う。舞台への意気込みや結成5年目となる現在の心境を､朝ドラにも出演した竹下健人､中山義紘､井上拓哉の3人に語ってもらった。

―NHK連続テレビ小説「あさが来た」への出演の反響はいかがですか？

中山「反響はかなりありましたね。がっつり出演させていただいたのは健人で…」

竹下「そうですね。素晴らしい経験をさせていただきました。連絡が取れなかった親戚の人とか、『君、ほんまに友達やったっけ？』みたいな人からも、『竹下くん元気？』って(笑)。急に知り合いが増えたりする現象もありましたが(笑)。撮影現場も本当にアットホームで､風吹ジュンさんが炊き出しをして下さったりとか・・」

井上「ええっ！すげえっ！」

竹下「玉木 宏さんも『焼肉行こうぜ！』と、リハーサル終わりにご飯に連れていって下さったりとか、結構出演者同士でご飯に行ったり…」

中山「僕はなかったです！炭鉱編だけだったので､炭鉱の方たちとのご飯はありましたが（笑）。でも朝ドラがきっかけで劇団Patchを知ってくれた方もかなり多いと思うので､ありがたいですね。」

―今回は､少年ジャンプで人気連載中の時代劇ギャグ漫画「磯部磯兵衛物語～浮世はつらいよ～」が原作の舞台で､主役の磯兵衛を井上さんが演じられますね。

井上「初めて主役をやらせてもらうので､プレッシャーとか不安に思う気持ちはありますが､これまで劇団Patchとしても自分自身としても『笑い100％の芝居』というのはやったことがなかったので、新しい境地に足を踏み入れる楽しみの方が大きいですね」

竹下「劇団内のオーディションで井上が選ばれたんですけど、磯兵衛とリンクするものがあるんじゃないでしょうか。日々､磯兵衛らしさが出てきてると思います」

―原作の磯部磯兵衛はだらしなくて怠け者というイメージですが､井上さん自身はいかがですか？

井上「さすがに漫画ほどだらしくないです（笑）。でも共感できる部分はありますね。学校をサボりたくなったりだとか、ずっと寝ていたいだとか。エロ本に興味があったりとか、男子中学生的な共感はありましたね」

中山「拓哉は劇団Patchの1期生からのメンバーで､一番最年少だったので､弟キャラでみんながかわいがっていたんです。今回の磯兵衛もだらしない性格ではありつつも、みんなに愛される役まわりです。拓哉も愛嬌があってメンバーから愛されているので、そういった部分では合ってるなぁと思います。褒め過ぎるのも気持ち悪いですけど（笑）」

―今回は劇団Patchとして初のミュージカルであり､そして初の全編コメディでもあります。本番への意気込みをお願いします。

竹下「劇団Patchを結成して今年で5年目。結成して半年で、ABCホールで旗揚げ公演をやらせていただいて、今回もABCホールでやらせていただきます。7回積み重ねて8回目でこういうお芝居に、新しいジャンルに挑戦できるというのはやっぱり今まで応援してくださった方や､支えてくださってるスタッフのおかげだと思いますので､その期待に応えたいです。劇団Patchの新しい可能性を見届けていただきたいですね」

中山「こういう漫画やアニメが原作の舞台って最近多いですが、劇団がやるというのはないと思います。劇団ならではの空気感とか団結力が出せると思うので、そういったところで劇団Patchの新しい境地を感じてほしいですね。何が何でも楽しませるのでぜひ観に来てください！」

井上「どんなにしょうもないことでも、ちょっとした表情や仕草、セリフの言い回しで、お客さんと一緒に笑える舞台を作りたいです。フラットな気持ちで観て、大いに笑っていただきたいなと思います」

【取材・文＝ヴエロ（原 偉大）】