お経は誰のために読まれるの?普段の生き方について私たちが考える機会/ヤンキーと住職【作者に聞いた】

強面だけど超いいやつ!ヤンキーのキャラクターには言うべきことを言ってくれる友人や先生を反映

一見怖そうだが、とてもいいヤツで義理堅いヤンキー。はじめて会った檀家のおばあさんにもすっかり気に入られ、住職もなんだかんだで頼りにしている。近藤丸さんにもヤンキーのような友人はいるのか聞いてみた。

「そうですね、自分には典型的なヤンキーの友人はいませんが、変に遠慮したりせずに裏表なく、言うべきことを言ってくれる友人や先生はいます。そういう人がいたから、ここまで教えを聞いてこれたのかもしれません。そうした方々を、ヤンキーのキャラクターに反映させているところがありますね。

仏教を聞いていると、どうしても自己満足の聞き方になってしまいます。そういう時に注意してくれたり、全然違う考え方や見方を教えてくれる人の存在がすごく大事なんですね。本作で言えば、ヤンキーと住職が学び合うのが、すごく良い事かもしれないなと感じています。宗教を求めていくと、自家中毒みたいになる危険性があります。だから誰かと共に学んだり聞くことは、とても大切です。一人で学ぶ時間ももちろん大切ですが、誰かと共に聞く、誰かと共に学ぶということを大事にしたいなと考えています。

もし、読者の方でもっと仏教を聞いていきたいという方がおられたら、ぜひよく調べてから訪ねてください。というのも、中には問題性が指摘されていたり、社会問題化しているような団体もあるからです。例えば自分たちの団体名・正体を明かさずに、布教活動をしているような団体ですね。共に教えを学んでいくことはすごく大事なのですが、純粋に道を求めたいという思いに付け込もうとする団体や宗教も存在します。それには気をつけなければなりません。

健全な団体なのか、不安や恐怖心を煽って布教するような団体ではないか、問題が指摘されている団体ではないかということを、よく確かめることも大切にしてほしいと思います」

生きるうえで大切なことを、とっつきやすい漫画で教えてくれる「ヤンキーと住職」。これからの展開も楽しみにしてほしい。

取材・文=石川知京

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