チェリオの自動販売機を使うことがSDGsの取り組みに?目指すのは「LGBTQが前向きに生活できる社会」

東京ウォーカー(全国版)

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最近ニュースなどでよく見かける「LGBTQ」という言葉。レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(身体的な性別と自認する性別が異なる人)、クエスチョニング(セクシュアリティを決められない、または決めない人)など、性的マイノリティを表す総称の1つだ。

この言葉は徐々に日本社会に浸透しており、2022年に東京都は性的マイノリティのカップルを夫婦と同じようにみなす「同性パートナーシップ制度」導入の方針を示したり、社内独自のパートナーシップを設ける会社が増えるなど、少しずつLGBTQに関しての制度が整ってきている。そのなかでも会社全体でLGBTQについて取り組んでいるのが、超生命体飲料「ライフガード」でおなじみのチェリオグループ(以下、チェリオ)だ。

大阪府高槻市で生まれ、関西、中部、沖縄で自動販売機を展開するチェリオは「東京レインボープライド」のトップスポンサーを務め、売上の一部を支援に充てるなどの活動を行い、LGBTQをはじめすべての人々が生きやすい社会を目指している。今回はマーケティング課の河合夏美さんに、その取り組みについて話を聞いた。

「多様性」を表すレインボー柄のライフガード


「多様性のある社会」を目指して社員全員で取り組む

チェリオは1人ひとりの個性を最大限に発揮し、輝き続ける社会の実現を目指す企業。社員にとって働きやすい環境を作るため、ダイバーシティーの推進に取り組んでいる。東京レインボープライド共同代表の杉山文野氏とチェリオの社長が友人だったことがきっかけで、2014年に「東京レインボープライド」への参加を始めた。

「我々が参加する以前は、東京レインボープライドのトップスポンサーは外資系企業しかありませんでした。日本のパレードを盛り上げるなら国内の企業も積極的に参加すべきではないかと思い、2015年から日本企業初のトップスポンサーとして応援を始めました」

2016年以降は東京だけでなく日本各地のイベントに企業参加し、その地域に住んでいる社員や家族も参加するようになったという。毎年参加者は増え、2019年には4割超の社員がプライドパレードを歩くようになった。会場には多くのチェリオファンも訪れるそうで、社員もチェリオユーザーも巻き込んでイベントを盛り上げている。

レインボーパレードの参加者はチェリオの社員だけでなくドリンクのファンも多いんだとか(東京レインボープライド2019年の様子)


チェリオの飲料が活動のきっかけの1つに

イベントでのチェリオの取り組みの1つが、会場でライフガードをサンプリングすることだ。ライフガードとはチェリオの看板商品で、迷彩なのに目立つパッケージが特徴的な微炭酸の「超生命体飲料」。2020年からは、そんな派手な見た目がさらにレインボーカラーになって登場している。

そしてイベントの活動だけでなく、レインボーフラッグのカラー6色にメッセージを込めた飲料を発売。2020年には「レインボーティー」、2021年には「レインボーウォーター」が誕生した。

「レインボーウォーターのパッケージには、自由の象徴であり『あなたは素晴らしい』という花言葉を持つひまわりを起用しました。 購入していただいたお客様に、このメッセージも一緒に届けばいいなと思います。ぜひ自動販売機などで見かけたら飲んでみてください」

虹とひまわりをデザインに入れたレインボーウォーター。フルーツのほのかな甘みでごくごく飲める


これらの商品はチェリオの自動販売機で購入することができ、さらに2020年からはLGBTQ応援型自動販売機「のんでCHANGE!」を展開している。これは売上の一部が支援活動に充てられるプロジェクトで、購入者は“のんでCHANGE”、自動販売機オーナーは“置いてCHANGE”、パレード参加者は“歩いてCHANGE”と、日常で気軽に応援することができる。

「2018年にレインボーパッケージのライフガードを期間限定で販売した際、LGBTQ当事者の方から『地元でLGBTQを応援しているチェリオの商品を見て心強くなった』というメッセージをいただきました。そこで『飲料を通じてもっと何かできることはないか』という思いから2020年にレインボーパッケージのライフガードが通年販売となり、『のんでCHANGE!』が誕生しました」

この自動販売機は誰でも気軽に活動に参加できるだけでなく、「地元の駅を降りたらさりげなくあって、すごくうれしかった」と当事者の心の支えにもなっているという。「のんでCHANGE!」は全国の17カ所に設置されており、今後も増えていく予定だそう。

「のんでCHANGE!」応援型自動販売機でドリンクを買うだけでLGBTQの支援活動に簡単に参加することができる


「パートナーシップ制度」も!誰もが働きやすい会社を目指す

チェリオは社外の活動だけでなく、社内で働く当事者の人に向けても働きやすい配慮や社内規則などを設けている。就業規則には性別による差別禁止事項が明記されており、すべての社員の人権が守られている。また、性別にかかわらず家族手当などを受けることができる福利厚生も充実。そして最も注目したいのが、2018年に導入された「同性パートナーシップ制度」だ。

「地方自治体から発行される証明書と一緒に会社に申請書を提出すると、家族手当や住宅手当などの福利厚生を利用することができます。こちらは直接、総務・人事部へ提出できるようになっているので、アウティング(本人の了解を得ず、公にしていない性的指向や性同一性等の秘密を話すこと)の心配もありません」

また、匿名の相談窓口の設置や専用のメールアドレスの登録などもあり、セキュリティー保護のもと安心して相談することができる。そして2019年に本社が京都に移転した際、性別に関係なく誰でも使用できる「誰でもトイレ」を設置。1階の来客用トイレ、3階の従業員用トイレがこのタイプになっている。

チェリオ京都本社にある「誰でもトイレ」。性別・年齢・ハンディキャップなどを一切気にせず誰でも使うことができる


それ以外にも社内報で「LGBTQを知ってみよう」の連載や、社内研修と新入社員研修で講演会などを行って認知度の向上を目指している。その結果、2017年は認知度や理解度は3割程度だったにもかかわらず、2021年には9割の社員がLGBTQのことを知るようになった。そのほかにも外国籍の社員や女性、高齢者も働きやすい環境にも積極的に取り組んでいるという。 そのような企業努力もあって、多様な価値観を尊重する社風に共感し、入社を希望する人も増えたそうだ。

「『チェリオ=LGBTQアライ(LGBTQを理解・支援する)企業』という認知が進んできました。当事者の方から『いつも応援してくれてありがとう』というお言葉もいただいております。 また、『LGBTQの取り組みをしたいけど何からすればいいかわからない』という企業様からアドバイザーとしてご依頼をいただくようになり、少しずつではありますが、当社の取り組みに共感していただけるようになりました」

誰でも飲める飲料を通じて、すべての人に居場所のある社会作りを目指すチェリオ。「まだよくわかっていないがSDGsに取り組みたい」という人は、「のんでCHANGE!」の自動販売機で飲料を購入し、おいしく、楽しく、気軽に参加するところから始めてみてもいいのかもしれない。

取材・文=福井求

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