【NMB48 衣装図鑑】『欲望者』山本彩着用/『絶滅黒髪少女』小嶋花梨着用の衣装を徹底解説!『欲望者』のMV衣装は実は“17着”ある…!?

東京ウォーカー(全国版)

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汚し衣装は1着だけ!“かっこいいNMB”を見せた『欲望者』

ここからは、れいこちゃんと松永さんの対談タイム。まずは『欲望者』の衣装から。

松永「この衣装、揃いの衣装ですべてデザインは同じなんですが、MVのソロシーンでさやかちゃんが着用している汚れた衣装は一発勝負で撮影し、選抜メンバーの16着とは別にさやかちゃんだけこの撮影用に2着作っています。MVのこのシーンでしか着ていない衣装ですね」

前田「それは初めて知りました!全部で17着あるってことですね」

松永「そうですね!」

一発勝負で撮影された汚し衣装は、山本彩がMVで着用するためだけに作られた


前田「珍しくパンツスタイルなのは、『かっこいい衣装で』というオーダーがあったんですか?」

松永「『センターはさやかちゃん』『クールなダンスナンバー』そして、『行進するMVを撮ります』と聞いて、前作の『ワロタピーポー』からのギャップも含めて、揃いの衣装でビシッと統一感のあるパンツ衣装をイメージしました」

前田「ブーツの高さがあんまりないのは踊りやすいようにですか?」

松永「そうですね。デザイン的には行進が生かされるようにタイトめなシルエットにしましたが、ダンスで足が上がらないとならないように、コートのバック部分にはジョーゼットプリーツを切り替えてプラスし、 『HA!』の衣装 のように足捌きがしやすいデザインになっています」

カッチリしながらも、踊りやすさを考えてジョーゼットプリーツが仕込まれている

激しいダンスにも対応できるよう、チェーンは固定されている


前田「白黒っていうのはどうやって思い浮かんだんですか?」

松永「前作シングルが『ワロタピーポー』で、衣装もカラフルでとても賑やかなナンバーからのこの楽曲だったので、振り幅がすごすぎて(笑)。ちょうどその頃、メンバーの卒業も続いていた時期からのこの楽曲だったこともあり、原点回帰というか、NMBの新たな出発のような衣装に…と。なので、『一旦、白に戻ろう』って話になりました」

前田「『欲望者』に本当にぴったりの衣装ですよね。踊ってる姿もめっちゃかっこよく見える!サビで飛んだ時にふわっとするのもいいし、あの難しい形を着こなせるメンバーもすごいなと思います」

すっきりとした後ろ姿もクール。白を基調にシルバーと黒がアクセントになっている

チェーンや大きなボタンがふんだんに使われている。胸元の黒い生地は革風で重厚感ある作り


松永「そうですよね。それに、前作とは180度違った衣装で、もはや違うグループかと思われるくらいギャップがあるけれど、さやかちゃんを筆頭にメンバーはほんとかっこよく着こなしてくれて、NMBの振り幅のすごさを改めて実感しましたね。また、『欲望者』のようなモノクロ衣装といえば『Done』も強めでクールでしたよね。長年グループを見てきて、その時のメンバーにしか出せない魅力を最大限に引き出せるような衣装を目指していますが、やっぱりNMBはいつの時代もしっかりとした軸があるグループなので、強めな衣装もちゃんと引き継がれていて、これからも楽しみです」

前田「メンバーから、私の 『Done』の衣装 、めっちゃかわいいって言ってもらえてるんです。『めっちゃ着たい』って」

松永「似合ってましたよね!」

前田「お腹出しを選んでくれるあたり、さすがやなぁって(笑)」

松永「れいこちゃんは本当になんでも着こなしてくれるからね!」

前田「今のメンバーも、かっこいい衣装も好きなんだなって改めて思ったし、今は大人っぽいメンバーも多いですよね。9期生も入ってきたけど、全体の年齢層が上がってきて大人っぽいかっこいい衣装も着こなせるようになってきたからこそ、強めの衣装も楽しみです。『欲望者』で、さやかさんがセンターだからこうしたっていう部分はありますか?」

松永「コートに入っているラインですね。行進するメンバーの“個”を抽象的で不規則な線で表していますが、その一方で、さやかちゃんがキャプテンとしてずっと1人で背負ってきた、私たちには計り知れないものを対角な線で表現しました。ビシッとした揃いの衣装のなかにもさまざまな要素が複雑に混ざり合っていて、でもチームの一体感やシンクロ率の高さは衣装にも反映させたくて…。この衣装もタイトなスケジュールのなか、どこまで落とし込めるかの戦いでギリギリまで制作していましたね(笑)」

さまざまな要素が複雑に混ざり合って考えられた抽象的で不規則なラインにも注目


前田「なるほど!そこにも意味が込められているんですね」

松永「歴代の衣装のなかでも、さやかちゃんがセンターだからこその衣装だと思います」

前田「『欲望者』は私が加入してすぐに出たシングルなんですけど、レッスンの時にドラ3のみんなでMVを見て、『うわーかっこいい!』って言っていました」

松永「加入してすぐがこの曲だと、『NMBって強!!』っていうイメージになりますよね(笑)」

前田「私、公演デビューもこの曲だったんですよ」

松永「ダンスが難しくて大変そうだけど、踊れるようになったら自信つきそう!」

前田「振り入れも大変で、めっちゃ難しかったけど、歌っていてめっちゃ気持ちよかったです。落ちサビとか。でもこの衣装は生写真の1回しか着たことがないんです…」

松永「じゃあこれを着て踊ってはいないんですね。似合いそうだけど!」

前田「めっちゃ好きな衣装やから、着て踊りたいんです!NMBはかっこいい曲も多くて、この衣装に合う曲もあると思うから。これを着ると、ダンスがより揃ってきれいに見えますよね。おそろいなのも新鮮です。みるさん(白間美瑠)の卒コンの『欲望者』でも、私は銃を構えるほうで黒コートでした」

松永「あの銃のシーン、すごかったよね!本当にかっこよかったです!」

前田「めっちゃ大変で、二度とやりたくないです(笑)。その場で振りをつけていただくので、時間もかかるし、覚えるのが大変で…」

ちなみに、れいこちゃんは先輩の衣装を着る時、「長年在籍していると、私の身長はこれぐらいやから大体この先輩かなって考えながら見たりしています(笑)。基本的には身長が高めな、アカリン(吉田朱里)さんやうーか(加藤夕夏)さんのをよく着ていますね」とのこと。


こじりんが初センター!新生NMBで歌った『絶滅黒髪少女』

続いて、黒いコート衣装の話題に。

松永「この衣装、なんの時に作られたかわかりますか?」

前田「『絶滅黒髪少女』を歌番組で披露した時の衣装ですよね!」

松永「正解です!(笑)。さやかちゃんが卒業してすぐの『ベストヒット歌謡祭2018』。卒業ドレスを着た神々しいさやかちゃんのV振りから、こじりんが初センターで披露する時に作らせていただいた衣装です」

前田「見てました!その時は『何このかわいい衣装!?』と思って、なんとか全身を見たくてTwitterで探っていました(笑)。本当にこの衣装大好きです!スカートがふわっとしているのとか、ひらひらした袖の感じとか、黒でちょっとゴシックっぽいのも好きです。『絶対着たい』って思っていました。生写真で初めて着た時は、テンションが上がっていっぱい写真を撮ったし、Twitterの最初のアイコンもこの衣装でした」

上品なレースの袖は手の動きを美しく彩る

白い生地と黒いレースが重ねられたスカート。踊るとチラリと見えてかわいさが際立つ


松永「そうだったんですね、うれしい!こちらはさやかちゃん卒業後、初のテレビ出演で、2代目キャプテンのこじりん(小嶋花梨)が初センター、そしてデビュー曲の『絶滅黒髪少女』を歌唱するということで、新時代の幕開けに相応しい“新生NMB”の魅力を最大限に引き出せるように!と、とても気合いを入れて作らせていただいた衣装です。『絶滅黒髪少女』のオリジナル衣装に使用されていたクールでかっこいい黒革イメージをベースに、こじりんと新生NMBメンバーの雰囲気をプラスして、コート風の衣装にしました。踊った時、異なる4枚の生地を使ったスカートの裾がダイナミックに広がって、こじりんのスラッとしたスタイルでより一層華やかに、かっこよく着てくれていましたね。本番は裏のモニターで見ていたんですが、メンバーのパフォーマンスも全力でとても凛々しく、新生NMBの衣装の方向性やイメージが湧きました。この披露のタイミングで作らせてもらえて本当によかったと、今でもこの衣装を見るたびに思っています。実はこの衣装、出演が決まった段階では新規衣装にするか既存衣装で披露するかなどいろいろと決まらなかったりして、ある意味、どこか強行突破的に作らせてもらった衣装なんです(笑)」

前田「かわいいですよね。回った時にふわっとするのがめっちゃ好きです」

松永「でも、れいこちゃんは『絶滅黒髪少女』を1人で踊ったことがありますよね?」

前田「はい、『NAMBAZAAR 2022』の選抜ライブの時に。本当は『このコートを羽織って途中で脱ぎたい』って相談していたんですけど、それは叶わず。でも、バックダンサーの子たちがこれを着てくれました。研究生だった時に貝塚のコスモスシアターで出演した『NMB48近畿十番勝負 2019』では、この黒コートを着て『欲望者』と『甘噛み姫』を披露させていただきました。この曲は16人だけの出演だったので、研究生全員が黒コート衣装を着ることは出来なくて。16人のメンバーに選抜していただけたことがすごくうれしくて、思い出に残っています」

松永「そんなに好きだって言ってもらえてすっごくうれしい、ありがとう!実はデザインを考えていた時、『顔周りは明るく見せたいから白がいい』ってみるちゃん(白間美瑠)が言って、デコルテ部分は白生地を使ったデザインにしています。襟には透け感があって繊細な黒レースを重ねて、女性らしい雰囲気に。前立て部分にはスパンコール生地を使ったりして、同じ黒でもいろいろな生地資材を使って凹凸を出しています」

黒いレースから白い生地が透ける襟で顔周りを明るく

肩にあしらわれた編み上げもポイント

胸の中心ではスパンコールがきらめく


前田「みるさん、さすがプロのアイドル!わかってらっしゃる!」

松永「実際、早替えはしやすいですか?」

前田「はい!でも、最初はめっちゃ練習しました。貝塚での『NMB48 近畿十番勝負』では一瞬で着替えないといけなくて。『床の間正座娘』の時に、裏に入ってすぐこれを脱いで白青衣装になるっていうのが間に合わなくて、何回も練習したのが思い出です」

松永「マジックテープで衣装に傷が付くかなって思っていたけど、みんな上手に着てくれるので、きれいな状態を保ててるんですよ。本当に助かっています!」

早替え用のコートのため、前面やベルトはマジックテープで素早く着脱できるようになっている


最後に、かれんたんにも聞いた「13年目に着るならどんな衣装がいいか」をれいこちゃんに質問。

前田「私は、前回ゲストに来てくれた(安部)若菜とは逆で、スカートとかアイドルらしいのが好きだから、原さんと同じ意見(ピンクの豹柄でかわいい衣装)ですね。ピンクじゃなくてもいいんですけど、『らしくない』とか、かわいいアイドル!って感じの衣装が好きです」

松永「『らしくない』が好きなんだ!?意外ですね、らしくない(笑)」

前田「はい!新しい4色衣装もプリキュアみたいでいいですよね。フリフリしている衣装がやっぱり好きです!」

かっこいい『欲望者』の衣装と早替え用コートの思い出をたっぷり語ってくれたれいこちゃん。次回はかれんたん(原かれん)が案内人となり、バラエティー番組を席巻中のあのメンバーの初センター曲衣装と、ファンの方にもおなじみの衣装を紹介する。ゲストには、4月にグループ卒業を発表したドラフト2期生の本郷柚巴が登場。お楽しみに!


取材・文=上田芽依
撮影=福羅広幸

【松永麻里 プロフィール】
東京生まれ。1995年に大妻女子大学短期大学部家政学科卒業。
奇抜な衣装とメイクでパフォーマンスユニットとして活動後、2010年12月よりNMB48の衣装を担当。現在は吉田朱里など、卒業したメンバーのスタイリングも行っている。

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