心地よいサウナを心地よく楽しむためのマナーとルールとは?

東京ウォーカー(全国版)

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サウナがブームとなり、これまで利用したことがない人もサウナを体験するようになった。サウナ人口が増えたのは喜ばしいことだが、施設の中や外で気になる行動が見られるのも事実。というわけで、今回は気になるサウナのマナーとルールについて説明する。

自分のためにもみんなのためにも守るべきルール

サウナに限らず、公共施設や複数の人が利用する場所には少なからずマナーやルールが存在する。サウナはフィンランドをはじめ海外にもあるが、日本には日本の文化もあり、一概に海外と同じことが求められるわけではない。そんななかでこれは絶対守るべきということがいくつかある。

お酒を飲んでサウナには入らない

お酒を飲んでサウナには入らない

サウナ施設ではビールを提供するところも少なくないが、これはサウナ後のお楽しみとして。間違ってもサウナ前に飲んではいけない。もちろん、 “できあがって”からサウナに行くのもダメ。血圧が低下したり脱水症状になったり、危険なので絶対にやめよう。また、水分補給にはならないので、サウナ後でも水分補給とアルコールは別ものとして考えよう。

サウナ内での飲食は不可

サウナ内での飲食は不可

サウナの中で何か食べるということは考えにくいが、水分補給用のドリンクを持ち込む人をたまに見かける。施設の規定に合わせるのが基本だが、ほとんどの施設でサウナ室内にドリンクを持ち込むことは認めていないと言っていい。ただし、サウナの前後の水分補給は必須なので、サウナ室から出た場所で必ず水分補給をしよう。

水分補給は必ず

水分補給は必ず

サウナでは大量の汗をかく。つまり水分補給は必ずすべき。ペットボトルなどを浴室に持ち込める施設、脱衣所に出て飲むのがルールとなっている施設、給水機などが設置されている施設など、それぞれ異なるのでサウナに入る前に確認しておこう。また、そもそも外からペットボトルなどの持ち込みを禁止している施設(施設内で販売しているものや施設内に設置している給水機のみOK)もあるので事前にチェックを。

みんなで使うものだから清潔に気持ちよく

サウナ室に入る前に体や髪を洗う

サウナ室に入る前に体や髪を洗う

これは複数の人で利用するサウナに、汚れを取り除いて清潔な状態で入るという意味と、汚れを取ることで汗をかきやすくするという意味がある。

サウナ室に入るときは体をよく拭く

サウナ室に入るときは体をよく拭く

これはかなりの確率で守られていないことがあるが、サウナ室やマットを濡らすのは同じ場所を共有するほかの利用者にとっても、あまり心地よいものではない。体に水分がついていると体が温まりにくくなるという理由も。またきちんと拭いていたほうが、汗をかいたかどうかも見てすぐわかる。必ず水滴をよく拭きとってから入室しよう。

サウナマットやタオルを敷いて座る

サウナマットやタオルを敷いて座る

施設に備え付けがある場合はそれを使用。ないときはマイサウナマットを持参するか、タオルを敷いて座る。たくさんの人が座る場所なので、直に座るのは気になるし、汗をかいた場合にすべてがサウナ室内のマットや座面に落ちてしまう。

タオルを絞らない

タオルを絞らない

これもあえて言うことではないが、サウナ室内でタオルを絞るのもダメ。清潔さを保つ意味でも、サウナ室を傷めないためにもタオルはサウナ室の中ではなく、サウナ室に入る前にしっかり絞っておく。銭湯などでサウナ室内に水を撒く人がいるがこれもマナー違反。

汗を飛ばさない

汗を飛ばさない

大量の汗が流れているのを手で拭う人を時々見かけるが、ほぼ100%の確率で拭った汗が周囲に飛んでいる。これは不衛生。ピチャピチャという音もよいものではないし、気分を害してしまう人もいるかもしれない。サウナ室から出るときも大きく動くと汗が周りに飛ぶので注意が必要。最近では“汗の持ち帰り”として自分のタオルで汗を拭いて、自分のサウナマットで座面の汗も拭いて出るのを推奨している施設もある。

ほかの人の気持ちを考えた思いやりも大切

サウナ室内では大声で話さない

サウナ室内では大声で話さない

これはサウナ施設、スーパー銭湯、銭湯と施設によって多少違うところもあるが、基本的には大きな声で話さないというのが日本のサウナの特徴でもある。サウナ室は限られた空間でゆっくり過ごしたい人も多く、不特定多数の人が一緒に過ごす場と考えても会話は必要最低限に。「黙浴」がルールとなっている施設もあるので、施設での決まり事はきちんと守って。

混雑状況に合わせて座り方を考える

混雑状況に合わせて座り方を考える

サウナでは頭の位置と足の位置ではかなりの温度差がある。そのため、あぐらや体育座りのような姿勢で足を上げて座る人も多い。空いているときは問題ないが、混雑している状況では思いのほか場所を取ってしまい、入れるはずの人が入れなくなる。空いているからあぐらをかいて瞑想していると、いつの間にか自分の周り以外がギュウギュウに座っているなんてことも。

場所取りをしない

場所取りをしない

サウナマットやタオルなどで場所取りをする人がいるが、これは完全な違反。サウナブームになってサウナが混雑することも増えてきて、自分のタイミングでサウナに入れない場合もあるが、当然ながら空くまで待つ。男性サウナではよくあるがサウナ室に並んで順番を待つか、風呂に入るなどして出直すのが正しい。また、施設のサウナマット(個人用)をキープしている人もいるが、それもNG。

セルフロウリュは声をかけてから

セルフロウリュは声をかけてから

サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる「セルフロウリュ」ができる施設が増えたが、誰もかれもが勝手に水をかけていいというものではない。水をかける場合は「ロウリュいいですか」「水をかけてもいいですか」などの声をかけてから。また、水をかけすぎるとストーブの故障に繋がることもあるので、かけすぎには注意。施設によっては回数や水をかける間隔を掲示しているところもあるので、そのルールに従って楽しもう。

サウナ室以外はサウナ利用者以外も使う場所

水風呂に入る前には汗を流す

水風呂に入る前には汗を流す

水風呂は多くの人が利用するひとつの湯船。サウナ利用者だけでなく、風呂と水風呂で温冷交代浴を楽しむ人もいる。汗はしっかり流すのがエチケットだ。汗を流す際、水風呂の水をかける人も多いが、手桶で水をかけていると利き手側の汗がきちんと流せていない人や、下半身が流せていない人をよく見かける。かけ湯やシャワーなどを使ってきちんと汗を流そう。

水風呂に入るときはいきなり入らない

水風呂に入るときはいきなり入らない

汗を流したあと、水風呂に入るときにいきなり入るのではなく、足元から少しずつ水をかけて入るのが基本。いわゆる心臓から遠いところから順に慣らしていきながら、自分のペースで進めていく。また、浴室の床は髪の毛や石鹸やシャンプーの泡などが広がっていて、それを足の裏につけたまま水風呂に入るのはいただけない。水風呂に限らず湯船に入るときは、足元に水やお湯をかけて汚れを落としてから入ろう。

水風呂には潜らない

水風呂には潜らない

施設で掲示されていることも多いが、多くの施設で水風呂に潜ることを禁止している。髪の長い人は湯船同様、水風呂にも髪の毛が付かないように結んだり、タオルで巻いたりしておこう。ただし、潜るのをOKとしている水風呂もある。また、水風呂の水でバシャバシャと顔を洗う人もいるが、これもほかの人が不快に思うことなので気をつけよう。

休憩用の椅子は占拠しない

休憩用の椅子は占拠しない

休憩用の椅子が設置されている施設でも数には限りがある。水風呂から出たあとに体を拭いて椅子に座って休憩。休憩時間はそのときの状態によっても異なるのでそれを早めに切り上げるというのは違うが、長時間椅子に座って話し込んだりするのはよくない。静かに休憩に集中しよう。

使ったサウナマットや休憩椅子は水で流す

使ったサウナマットや休憩椅子は水で流す

施設が設置するサウナマットは発泡ポリエチレン製が多い。衛生面を考え、使ったあとは水(お湯)で流して元の場所に戻す。休憩椅子も使用後は水(お湯)で流しておこう。


細かいことを言い出すとほかにもいろいろあるが、要は自分の体のケアとほかの人への思いやり。ルールやマナーがたくさんあるとなんだか堅苦しく感じてしまうかもしれないが、よく見てみると特別なことはほとんどない。みんなで使うものを大切に清潔に、次に使う人のことを考えたひと手間、それを念頭に置くだけで自然と思いやりのある行動ができ、結果、気持ちよくサウナが楽しめるようになるはずだ。




文=岡部礼子

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