コーヒーで旅する日本/関西編|始まりは小さなスタンドから。進化を続ける「Coffee Labo frank…」が広げる、コーヒーショップの新提案
東京ウォーカー(全国版)
ユニークなコラボで可能性を広げる新提案
ところで、現在は焙煎室になっている3階フロアは、実は創業時からコーヒー教室の会場として借りていた場所。当初からラテアートやペアリングなど、気軽に参加できるレクチャーを開催し、コーヒーを淹れる楽しさを伝える取り組みにも力を入れてきた。「栄町時代は、ラテアートをきっかけに興味を持つ人が多く、体験できる機会を広めていきたいと思っていました。日常的にエスプレッソマシンに触れる場も少なかったので、お客さんからのリクエストも多かったですね。今は抽出と焙煎の2つのコースがあり、開業希望の方は個別に対応しています。最近は海外にワーキングホリデーに行く前に来る方、セカンドキャリアで焙煎を始める方も増えています」と北島さん。一方で、教室に通ったのをきっかけに、そのままスタッフとして店に立つ人も少なくない。前回登場した、The Sowersの店主・安田さんもそのひとり。文字どおり、お客とのフランクな関係が店作りにもつながっている。
また、最近は自店の外にも展開を広げ、「ニカイノフランク」ができた同時期には、三宮のパティスリー・CONE(コーヌ)とのユニークなコラボも実現。CONEでは「Coffee Labo frank…」のオリジナルブレンドを提供するとともに、店内に併設したスタンド「CONE NO FRANK」では自店のバリスタが活躍。片や「Coffee Labo frank…」では、店内にCONEの姉妹ブランド・ヤマチーノの工房を併設し、多彩なベイクの数々が新たなペアリングの楽しみを広げている。
さらには、「今後も、新たなプランが準備中」という北島さん。ひとつは多国籍料理とワイン、コーヒーを楽しめるレストラン、もうひとつは、酒屋にくっついたコーヒースタンドと、コーヒーだけにとらわれない店作りに期待が膨らむ。「移転後、コーヒーに加えて、クラフトビールやワインなどアルコールにも力を入れてきたことで、嗜好品をジャンルレスに楽しむ方が増えてきた印象があります」と、近年のお客の変化も感じている北島さん。まだまだ進化を続ける「Coffee Labo frank…」の新提案に注目したい。
北島さんレコメンドのコーヒーショップは「Coffee Up! KOBE」
次回、紹介するのは、神戸市の「Coffee Up! KOBE」。「店主の金藤さん、福富さん夫妻は、2人ともオーストラリア・メルボルンで、バリスタとして働いた経験の持ち主。メニューはもちろん、コーヒーのレクチャーも積極的に開催し、現地のコーヒーカルチャーを踏襲したスタイルは神戸では貴重な存在です、ストイックにコーヒーに向き合う姿勢が伝わるので、お客さんにおすすめの店を聞かれたときにも安心して紹介できます。昨年から自家焙煎も始めて、コーヒーのオリジナリティも広げつつあります」(北島さん)
※1:カクテルシェーカーに、氷、砂糖、エスプレッソを入れてシェイクした、イタリア版のアイスコーヒー。
【Coffee Labo frank…のコーヒーデータ】
●焙煎機/サントーカ 3キロ(半熱風式)
●抽出/ハンドドリップ(ハリオ)、エスプレッソマシン(ラマルゾッコ)
●焙煎度合い/浅~深煎り
●テイクアウト/ あり(650円~)
●豆の販売/ブレンド3種、シングルオリジン14種、100グラム800円~
取材・文/田中慶一
撮影/直江泰治
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