豊洲でサウナ!東京湾を眺めながら温泉もグルメも楽しめる新名所「東京豊洲 万葉倶楽部」に行ってみた
東京ウォーカー(全国版)
今年(2024年)2月、豊洲市場に新しく誕生した「豊洲 千客万来」。豊洲市場本体施設と連携し、「豊洲場外 江戸前市場」という食楽棟と、「東京豊洲 万葉倶楽部」のある温浴棟からなる注目の新名所だ。温浴施設として人気の「万葉倶楽部」だが、こちらはサウナも評判ということで実際に行ってみた。
「サウナ」と「箱根・湯河原温泉」を豊洲で同時に楽しめる
「東京豊洲 万葉倶楽部」は24時間営業の温浴施設。一番の特徴は箱根・湯河原の名湯。源泉からタンクローリーで運んでいるので、フレッシュな天然温泉を楽しむことができる。有名な温泉地から直接運んでくるというのがすごい。東京にいながら箱根・湯河原の温泉に入れる贅沢、これは存分に堪能しておきたい。温浴棟は9階まであり、この中には宿泊用の客室も含まれる。もちろん日帰り利用もOK。
7階にあるフロントで受付をすませたら、入館料に含まれる館内着を選ぶ。色柄の異なる浴衣と作務衣タイプの館内着があり、好きなものを選べるのでテンションも上がる。更衣ロッカーのある6階で館内着に着替えたら、ぐるりと館内チェックをしてみよう。お風呂やサウナも同じフロアにある。
更衣ロッカーにはバスタオルやフェイスタオルが置かれていて自由に使うことができる。また、アメニティもそろっているので完全に手ぶらでの入浴が楽しめるのがうれしい。ということで、タオルを1枚持って浴室へ向かう。
はやる気持ちを抑え、まずは髪と体をきれいに洗おう。人気のミラブルのシャワーヘッドもあるのでこれも試しておきたい。浴室内にはシャンプー、コンディショナー、ボディソープのほかメイク落としもあり、至れり尽くせり。しっかりきれいにしたら、お風呂に入って体を温める。「東京豊洲 万葉倶楽部」のもうひとつの特徴はその眺めだ。豊洲という場所柄、窓から水辺越しに東京のビル群が見える。時間帯によって景観の表情が変わるのも魅力だ。
「ドライサウナ」「塩サウナ」「ナノミストサウナ」、3つのサウナを楽しめる!
女性用のサウナは3種類ある。一番大きいのが「ドライサウナ」。いわゆる一般的なひな壇状のサウナで、最も温度が高い。さらに、塩を体に塗ってじっくり温まる「塩サウナ」、温かなミストに包まれる女湯限定の「ナノミストサウナ」がある。3つのサウナはそれぞれ特徴が異なるので、自分の好きなタイプを見つけてほしい。
サウナの楽しみ方の基本として、温度の低いサウナから少しずつ体を慣らしていくのがおすすめ。ということで、「ナノミストサウナ」から入ってみる。これは女湯限定のサウナ。サウナの設備は男性側のほうが充実しているケースが多いが、「東京豊洲 万葉倶楽部」では女性に3つの選択肢が用意されているのだ。これは贅沢。「ナノミストサウナ」はそれほど熱くなく、湿度がしっかりあり、息苦しさもないので初心者にも入りやすいサウナだ。そのぶん、体がしっかり温まるまでには時間もかかる。
続いて「塩サウナ」。その名の通り、山盛りで置かれた塩を体に塗って入る。こちらは「ナノミストサウナ」に比べると温度は高いものの、比較的入りやすい。塩をゴシゴシと塗りつけると肌を傷めてしまうので、やさしく肌にのせるような気持ちで。塩を塗ったらそのままじっくりと体を温め、塩が溶けていくのを待つ。最後に洗い流したら終了。
「ナノミストサウナ」や「塩サウナ」は連続して入らず、必ず出たらクールダウンして休憩しよう。無理に水風呂に入らなくていいので、ぬるめのシャワーを浴びたり、露天エリアの椅子などに座って休憩を。これだけでもかなり気持ちがいい。クールダウンや休憩を挟まずにサウナをハシゴするのは、体に負担がかかるのでやめておこう。
オートロウリュのある「ドライサウナ」で汗をかく
「東京豊洲 万葉倶楽部」では「ナノミストサウナ」や「塩サウナ」、岩盤浴、お風呂といろいろな方法で体を温めることができる。サウナが苦手という人でも、ここまでは体験できると思うし、これだけでも満足できなくもない。だが、やはりここは「ドライサウナ」にもトライしてほしい。
「ドライサウナ」のサウナ室は照明も控えめでじっくり汗をかくのにぴったり。室内は3段のひな壇状になっていて、座る場所によって温度が変わる。個人的にポイントが高いと感じたのは、檀上にステップ(踏み台)が設置されているところ。サウナのひな壇は座ることを前提とした高さなので、昇り降りする際にけっこうな段差だと感じることがある。また、勢いよく降りる人の汗が飛んでくることも。ステップがあるおかげで昇り降りがしやすくなる。こうした細やかな気遣いはうれしい。
こちらのドライサウナにはオートロウリュがある。オートロウリュはサウナストーンに自動で水をかけること。ロウリュをすると蒸気が上がりサウナ室内の体感温度も上がる。そのため、サウナ好きはこのタイミングを狙ってサウナ室に入るが、熱いのが苦手な人は逆にこのタイミングを外して入るほうがいい。
オートロウリュは午前11時から深夜1時までの間、毎時00分と30分に行われる。蒸気がサウナ室に広がるまでに多少の時間がかかるので、オートロウリュのタイミングから5~10分後ぐらいまでは蒸気に包まれていると考え、苦手な人や初心者は直後より少しずらして入ってみよう。
サウナ室を出たら水風呂へ。もちろん汗はきちんと流してから入る。水風呂の水で汗を流すとそれだけで体が冷えてしまうし、初心者は水を浴びるのにもなかなか勇気がいる。汗を流すならかけ湯かお湯のシャワーがおすすめ。水風呂に入るときは足から水をかけて、少しずつ。入れないと思ったら無理はせず、かなりぬるめに調整したお湯を全身にかけるのでもいい。その場合は頭や顔にもかけるとスッキリする。
水風呂を出たら休憩タイム。シャワーの場合も同様だが、体についた水滴はタオルでふき取ってから露天エリアの椅子でゆっくり休もう。サウナ→水風呂→休憩を1セットとして、2~3セット繰り返す。もちろん、これも無理せず、何セットしなければならないということはないので、自分のペースで楽しもう。
サウナも十分楽しめたが、やっぱり外せないのは温泉。お湯はもちろん、ここからの眺めもかなりいい!都内とは思えない開放感がありつつ、都会でなければ見られない景観。このビル群は日常でありながら、ここで横になって眺めていると非日常になる。眺望のよさは海や山だけじゃないと実感できて、なんだか贅沢。
この日は夕方のタイミングだったが、日中や夜はまた違った雰囲気が味わえるそう。利用時間に制限はないので、1日ゆっくり過ごして、時間帯を変えてお風呂を楽しむのもおすすめだ。
男女で利用できる岩盤浴も
「東京豊洲 万葉倶楽部」には岩盤浴もある。利用する場合は、入館料とは別に岩盤浴利用料金1500円を支払い、岩盤浴着を着用して利用する。岩盤浴は男女で利用する「碧」と女性専用の「朱」、スチームに包まれる「空」の3種類ある。
入るタイミングとしては、サウナの前がベスト。岩盤浴や温泉に浸かって体を温めてからサウナに向かうとちょうどいい。まずは浴室で体を洗い、よく拭いてから岩盤浴着に着替える。汚れを落とすことで汗をかきやすくなるのはサウナと同じ。室内では、バスタオルを敷いてうつ伏せで5~10分、仰向けで10~15分、じっくり体を温めよう。
岩盤浴で温まったら低温に設定された「クールルーム」でクールダウン。窓からの眺めも楽しめる。ヒーリングルームでしっかり休憩するまでが1セット。これを2~3セット繰り返そう。ただ、体の温まり方や汗のかき方など個人差があるので、無理せず自分のペースで楽しむことが大切。さらに水分補給もマスト。こまめに水分をとることを忘れずに。
サウナや温泉のあとにも楽しみがいっぱい
「東京豊洲 万葉倶楽部」はお風呂以外も充実している。リラックスルームでのんびりしたり、読書コーナーで好きな漫画や雑誌を読んだり、とにかくダラダラ過ごしたい。おなかがすいたら食事処へ。「万葉庵」と「憩い処」という2つの店舗があり、「万葉庵」は丼やカレー、ラーメン、定食など多彩なラインナップで、アルコールメニューも豊富。サウナドリンクの定番「オロポ」もアレンジバージョンを含めて5種あり、サクッと食事や水分補給をしたいときにも、しっかりガッツリ食べたいときにもおすすめ。
もうひとつの「憩い処」はブッフェレストラン。平日はランチとディナー、土日祝は終日、22時以降は厳選メニューを提供している。24時間営業で宿泊施設もあることから、朝食ブッフェがあるのも特徴。ここはライブキッチンと旬の味覚が楽しめる場所で、ピザや鉄板焼き、海鮮串、そして何といっても豊洲市場から仕入れた魚の刺身などさまざまな料理が好きなだけ楽しめる。食事目当てで来るのもあり、と言いたくなるぐらいの充実のブッフェ。これは空腹で臨みたい!
リラクゼーションメニューも豊富。お風呂やサウナと一緒に疲れた体を癒やすメニューを組み合わせるのもおすすめ。ボディケア・足つぼ、タイ古式バリニーズオイル、中国式足底健康法・アモイ式リンパセラピー、あかすりエステ、骨盤ストレッチとバリエーション豊富でメニューによっては明け方まで施術が受けられるので、仕事終わりで夜遅く来店した場合でも体験できるのはかなりうれしい。
さらに10階には展望足湯庭園があり、誰でも景色を眺めながら足湯が楽しめる。360度パノラマの景色と温泉を楽しめるのはまさに至福。天気のいい日はこの足湯もぜひ楽しみたい。館内着を着用して利用するので、露天風呂以上に開放的。男女一緒の利用もOK。
とにかく、1日しっかり滞在しても十二分に楽しめる施設。長時間滞在なら、温泉やサウナにも何度も入ることができる。ちなみに、温泉やサウナを繰り返し利用する場合は合間のアルコールは控えて、シメで楽むのが鉄則。これだけの充実ぶりだから、仕事のあとにサクッと利用するのもいいが、せっかくなら休みの日に朝から1日癒やしデーとして滞在したい。なかなか遠方の温泉に行けないときに、サウナと温泉とグルメを満喫したくなったら豊洲に足を運ぼう。
取材・文=岡部礼子
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