コーヒーで旅する日本/関西編|アメリカから丹波へ移住して得た新天地。のどかな里山で地域の縁をつなぐ「3 Roastery」
東京ウォーカー(全国版)
丹波で人の縁をつなぐ新たなハブに

2018年のオープンからほどなく、コロナ禍の中での営業が続いたが、当時は密を避けて郊外へ行く人が多く、ここには逆に訪れる人も多かったとか。今も車で90分くらいの圏内からのお客が多くを占める。そのコロナ禍もようやく開けて、マイクさんは新しいプロジェクトを本格的に進めている。「今年から、ブラジル有数のコーヒー農園・エルドラド農園とパートナー契約をして、生豆の販売、卸も始める予定です。専用のショップとして敷地内にコンテナを設置して、外の席やメニューを増やしたりといった新展開を考えています」

また、店の敷地内には、丹波エリアで活動する食材店や飲食店主が定期的にポップアップストアを出店。多可町で全国のりんごセレクトショップを手掛ける・りんご王子やスパイスカレーのサカイヤ食堂など個性的なショップと共に、お互いのファンをつなげて、シェアすることでさらに客層も広がっている。「丹波は移住者が多くて、妻がまさにその仕事に取り組んでいます。国内だけでなく海外の人も少なくなく、セカンドライフというよりは、生活を変えようという人、麴や油の製造など新しいチャレンジをする方が多い印象があります」とマイクさん。コーヒーのお供に提供する焼菓子も、天然酵母と丹波の素材で作るパンが評判の129ベーカリーや、独立したスタッフが立ち上げたTWINKLE SUGARのワッフルなど、近隣の店にオーダーする地元の味が好評だ。
「せっかくここに縁を得たから、できるだけ町のためになることをしたいと思っています」。遠くアメリカから丹波にやってきたマイクさんの新天地は、この町に欠かせないハブとして新たなつながりを広げつつある。

マイクさんレコメンドのコーヒーショップは「Cafe ma-no」
次回、紹介するのは、兵庫県丹波市の「Cafe ma-no」。
「店主の北さんは、丹波地域でいち早くスペシャルティコーヒーを広めた、パイオニア的な存在。丹波に来て、初めてお店を訪ねた時に、カプチーノを熱心にプレゼンしていたことを覚えています。地元素材を使った商品やスイーツ、さらにゲストハウスまで作ってしまうなど、とにかく北さんのパッションが伝わる場所。頭の中では常にいろんなアイデアが高速で回転していて、マシンガントークがスゴイ(笑)。常にフランクで話が面白くて、底なしのバイタリティには憧れます」(マイクさん)
【3 Roasteryのコーヒーデータ】
●焙煎機/ミルシティ2キロ(半熱風式)
●抽出/ハンドドリップ(ハリオ)、エスプレッソマシン(サンレモ)
●焙煎度合い/浅煎り~中煎り
●テイクアウト/あり(500円~)
●豆の販売/シングルオリジン約5~6種、100グラム750円〜
取材・文/田中慶一
撮影/直江泰治
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