寛一郎、是枝監督最新作『箱の中の羊』撮影エピソード!千鳥・大悟との共演裏話&父・佐藤浩市への思いも
東京ウォーカー(全国版)
先輩・加瀬亮からの言葉のおかげで「あきらめずに前向きに役に挑むことができた」
――もしも大切な人を失ったとして、その人の姿をしたヒューマノイドに会いたいですか?
【寛一郎】実際にそういう経験をしたことがないので、そのときどう思うかはわかりませんが、仮に今そういう状況に陥ったとしてもヒューマノイドに会いたいとは思わないです。本作で亡くなった息子そっくりなヒューマノイドに健介が後悔する気持ちや懺悔を伝えるシーンがありますが、自分がもしも同じようなことをしても前に進める気がしないというか、過去に執着して依存してしまう気がするんです。
――確かにヒューマノイドに亡くなった人への想いを伝えることで癒やされることもあれば、逆に虚しさを感じることもありそうですよね。
【寛一郎】ヒューマノイドという“箱”に対して何かを言ったとしても、亡くなった本人に伝えられるわけではないので、それなら自分の記憶の中に大事にしまっておきたいというか。とはいえ、実際に大切な人を失って、本当にヒューマノイドが存在する世界だったら速攻で注文しているかもしれないですけど(笑)。
――話は変わりますが、河瀬直美監督や是枝監督、北野武監督などの巨匠から、若手の奇才・山中瑶子監督まで幅広くお仕事をご一緒されていますが、そういった方々の忘れられない言葉や大切にしている言葉などがあれば教えていただけますか。
【寛一郎】監督ではないのですが、北野武監督の『首』でご一緒した加瀬亮さんの言葉はすごく心に残っています。加瀬さんは織田信長、僕は信長の近習・森蘭丸を演じたのですが、撮影中に役に関して悩んでいたことがあったんです。それを加瀬さんに相談したら、「うだうだ言っていても仕方がないし、そのことで腐ったら全部が台無しになってしまう。森蘭丸という役を受けたのであれば、最後までちゃんとやりきった方がいい」と言ってくださったんです。
当時24、5歳ぐらいで尖っていた自分に対して、加瀬さんがはっきりと伝えてくださったおかげで、あきらめずに前向きに役に挑むことができたので、本当にありがたかったです。
――国内外問わず、いつかお仕事をご一緒してみたい方はいらっしゃいますか?
【寛一郎】役所広司さんは俳優みんなが憧れる存在ですし、共演した方からも「役所さんのことがさらに大好きになった」と聞いているので、いつかご一緒してみたいです。
――これまでお父様の佐藤浩市さんとは何度も共演されていますが、今後また共演の機会があるとしたら、どのような作品を希望しますか?
【寛一郎】これまで父との共演シーンは、あえてですがさらっとしたお芝居しか経験していないので、がっつりと濃いお芝居をしてみたい気持ちはありますね。もっと経験を積んで、いつかそういう機会があったらいいなと思います。
――最後に、お気に入りのSF作品があれば教えていただけますか。
【寛一郎】けっこう前にシーズン3まで鑑賞した『ウエストワールド』がおもしろかったです。西部劇の世界を再現した近未来のテーマパークが舞台のドラマなのですが、人間の欲望を叶えてくれるはずのアンドロイドが反乱を起こすという、どこか『箱の中の羊』ともリンクするような作品です。
『箱の中の羊』に登場するヒューマノイドは『ウエストワールド』のアンドロイドのような過激な要素はないですが(笑)、ヒューマノイドに興味を持った方にはぜひご覧いただきたいです。
取材・文=奥村百恵
◆スタイリスト:石井大
◆ヘア:Tsubasa
◆メイク:村松朋広
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
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