影山貴彦のテレビのホンネ。「漫才・お笑い賞の審査 難しく、深いものです」

2019年3月26日 7:00更新

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お客さんの笑いに流されることなく、冷静に審査をしようと可能な限り努める

新人賞ノミネート

3月と4月は、漫才・お笑いの賞レースが数多く開催される時期だ。3月1日にNHK大阪放送局で開かれた、「第49回NHK上方漫才コンテスト」で見事優勝したのは、さや香の2人だった。3日に生放送された「第8回ytv漫才新人賞」の覇者はからし蓮根だ。この2番組は、いずれも関西ローカルだが、10日の「R‐1ぐらんぷり2019」(カンテレ系)は、全国ネット放送。霜降り明星の粗品が、「ひとり芸」ナンバー1に輝いた。昨年の「M‐1グランプリ2018」(ABC系)優勝と合わせ、漫才&ひとり芸の2冠獲得は、粗品が初めてとなる。大いなる快挙だ。

そして、いよいよ4月13日には、漫才関係の賞の中で、日本でもっとも長きに渡る伝統を誇る、「第54回上方漫才大賞」が開催され、大賞・奨励賞・新人賞が発表される。カンテレ・ラジオ大阪での同時生放送だ。先だって、奨励賞候補の5組と新人賞候補7組が発表されたところだ。ちなみに昨年の大賞はダイアン、奨励賞は和牛、新人賞は祇園が受賞した。ちなみに私自身、審査員を務めて、今年でちょうど10年目になる。今回も熱きお笑いファンたちに納得してもらえるよう、真剣に審査に臨むつもりだ。

漫才の審査でいつも頭を悩ませることがある。会場のお客さんの熱量と、視聴者や聴取者の思いは必ずしも一致しないということだ。審査員は大抵会場にいる。お客さんの笑いに過度に流されることなく、冷静に自らの審査をしようと可能な限り努める。だが会場の笑いの大小が当日の審査にまったく影響しないかといえばウソになる。本当に難しい。だが、だからこそ面白いという見方もできる。審査を終え帰宅すると、録画していた番組を見て、恥ずかしくない審査ができていたか何度もチェックする。熱き戦いを繰り広げてくれた芸人たちへ、心からの敬意を表しながら。

奨励賞ノミネート

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【著者プロフィール】影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 学芸学部 メディア創造学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。「カンテレ通信」コメンテーター、ABCラジオ番組審議会委員長、上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

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