影山貴彦のテレビのホンネ。「テレビとの距離、遠い? 頑張れ!テレビマンたち」

2019年12月13日 08:42更新

関西ウォーカー

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受け手の距離を縮めるべく、力を注ぐ。新しい年もテレビが輝き続けるために!


関西のテレビマンから聞いた。

 「最近は、街頭インタビューがかなり難しいんです。マイクを向けても気安く取材に応じてくれる人が目に見えて減りました。大阪でさえ例外ではありません」

 関西のテレビ番組では、一般の視聴者がプロ顔負けに面白い、が長年定説だったが、近年はそうでもないようなのだ。確かに東京のテレビマンからは、「街の声」を拾うのがとても難しいと、随分前から耳にしてもいた。

 「個人情報の保護」が強く叫ばれる現在だからこそ、一般視聴者の出演協力を得て番組を作ることの難しさが増しているのだろう。ただ、原因はそこだけなのか?テレビと私たちの心的距離が離れてはいないか?

 関西の若者は東京の若者に比べ、テレビを見る時間が比較的長いと言われてきた。「テレビ離れ」は、関西ではまだ先の話、とテレビ業界へのエールを込めて、声高に語ってきた私だ。だがここ数年、大学の教え子から「衝撃的?発言」を耳にすることも増えた。

 先日も大学院の教え子から、「自分からテレビのスイッチを入れることはありません。親が見てるものを流し見するくらいです。まぁでも、嫌いではないですよ(笑)」最後の「嫌いではない」が救いだが、テレビと積極的に関ろうというスタンスはない。嫌いではないが、好きでもないということだ。無関心の一歩手前のようにも響く。

 改めて申すまでもなく、私はテレビが大好きだ。テレビがあったからこそ、今まで生きて来られたといっても全く過言ではない。かつては、「憧れ」を伴って画面に見入ってくれていた視聴者たち。今人々ははどんな感情で番組に触れているのか。幸い?ネットニュースの多くは、まだテレビ関連だ。受け手との距離を縮めるべく、テレビマンにはさらなる力を注いで欲しい。新しい年もテレビが輝き続けるために。

元毎日放送プロデューサーの影山教授


【著者プロフィール】影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 メディア創造学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、ABCラジオ番組審議会委員長、上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

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