【コロナ対策情報付き】嚴島神社の楽しみ方を徹底紹介!悠久の歴史を誇る世界遺産で国宝や絶景を楽しもう

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

嚴島神社の見どころからグルメ・お土産まで、おでかけの前に知っておくと便利な情報を徹底レポート!(※記事内で紹介している展示やイベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください)

嚴島神社ってどんなところ?平家一門によって崇敬された宮島のシンボル

【写真】宮島の北東部、弥山(みせん)の北麓に鎮座する嚴島神社撮影:新谷孝一

1996年にユネスコの世界文化遺産に登録され、国内外から多くの観光客が訪れている嚴島神社(いつくしまじんじゃ)。全国にある嚴島神社の総本社で、海上守護の三女神として知られる市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)が祀られている。

社殿は西暦593年に、安芸国の豪族・佐伯鞍職(さえきくらもと)によって創建されたと伝えられている。島全体が御神体として崇められていたため、社殿が海にせり出すように築かれているのが特徴だ。1168年には、平清盛が寝殿造(しんでんづくり)と呼ばれる、当時の貴族住宅の建築様式を取り入れた社殿に修造。清盛の官位が上がるに連れて、平家一門だけでなく、後白河(ごしらかわ)法皇など多くの皇族・貴族も参詣している。社殿は災害により何度も修復されているが、清盛が造営した当時の威風堂々たる姿は今もなお健在だ。

【見どころ1】目にするものすべてが貴重!国宝や重要文化財を間近で観賞

御本殿や拝殿など6棟が国宝に、反橋や能舞台など11棟3基が国の重要文化財に指定されている嚴島神社。これらの貴重な建造物を、国宝の「廻廊(かいろう)」を歩きながら間近で鑑賞できる。祓殿から東西に伸びた「廻廊」は、幅約4メートル、長さ約260メートル。板と板にわずかな隙間が設けられ、高潮や台風時に波の影響を弱める構造になっている。

海上に造られた「廻廊」を通って社殿を見学。1間ごとに釣灯籠が下げられている撮影:新谷孝一


入り口から東廻廊に進んで最初に目にするのが、国宝の「客神社(まろうどじんじゃ)」。御本社と同様に御本殿、幣殿、拝殿、祓殿からなり、嚴島神社の祭典はここから始められる。「客神社」の脇には潮が引くと出現する丸い池「鏡の池(かがみのいけ)」があるので、チェックする場合は干潮時を狙おう。さらに東廻廊を進むと、三棟造りと呼ばれる奈良時代の建築様式を取り入れた拝殿が。その先に広がる御本殿には三女神が祀られている。なお、拝殿の前にある授与所では、御朱印帳やお守りを授かることができる。

さらに進んで西廻廊まで行くと、日本で唯一海中に建てられた「能舞台」が見えてくる。国の重要文化財に指定されており、毎年4月16日〜18日に行われる「桃花祭神能(とうかさいしんのう)」では、江戸時代から続く由緒ある演能を観賞できる。そして「能舞台」を通り過ぎると目に入るのが、同じく国の重要文化財に指定された「反橋(そりばし)」。長さ約24メートル、幅4メートルの弧形状になったこの橋は、かつて天皇からの使者である勅使だけが渡ることを許されたため、勅使橋とも呼ばれている。

ほかにも国宝や国重要文化財はたくさんあり、境内にある「宝物館(ほうもつかん)」には、装飾を凝らした写経「平家納経」の複製など貴重な美術工芸品が展示されている。

御本社は本殿、幣殿、拝殿、祓殿のすべてが国宝に指定されている撮影:新谷孝一


【見どころ2】嚴島神社といえばこれ!“安芸の宮島”を象徴する大鳥居まで歩いて行こう

嚴島神社を象徴する景色として有名なのが、海中に立つ朱塗りの「大鳥居」。現在の「大鳥居」は平安時代の造営時から数えて8代目となり、1875年に再建されたものだ。高さ約16.6メートル、棟の長さ24.2メートル、主柱周り9.9メートル、そして総重量は約60トンと、その存在感は圧巻のひと言。根元は地中に埋まっておらず、笠木(鳥居の最上部の横材)と島木(笠木の下にある横材)に約4トンの石や砂が詰められており、約60トンの総重量だけで自立している。

干潮時には大鳥居の下まで歩いて行くことができ、「遠くで見るのとは印象ががらりと変わります。思っていた以上に大きくて迫力がありますね」と驚く参拝者も。足元がぬかるんでいる場合があるので、歩きやすい靴を用意しておこう。なお「大鳥居」は2020年9月現在、保存修理工事が行われている(終了時期は未定)。大規模な保存修理工事は70年ぶりとなるので、今だけしか見られない貴重な姿をしっかりと心に刻んでおこう。

「日本三大鳥居」に数えられる大鳥居。主柱の楠は樹齢500〜600年撮影:新谷孝一


【回り方・混雑情報】訪れる時間帯によって景色が変化!狙い目はいつ?

10時〜15時は参拝者で賑わうため、混雑を避けるなら早朝の7時台に訪れよう。朝の清々しい空気のなかで、ゆっくりと参拝することができる。

嚴島神社の景色は、時間帯によってがらりと表情を変えるため、何度訪れても見応えがある。前述のとおり、干潮時には大鳥居まで歩いて行けるが、満潮時の大鳥居も必見。澄みきった大空の下、緑の原始林を背景に青い海に立つその姿は、まるで絵葉書のような美しさだ。

また、宮島では嚴島神社を中心に毎日ライトアップ(日没前後〜23時)が行われている。基本的に陸上からの観賞となるが、ナイトクルーズでは遊覧船に乗って夜の宮島を楽しめる。さらに参拝者が「宮島は紅葉の名所。歴史ある社殿と真っ赤なモミジのコントラストは、とてもきれいですよ」と語るように、11月中旬〜下旬の紅葉シーズンも見逃せない。

【イベント】優雅なものから勇壮なものまで、伝統行事がめじろ押し!

嚴島神社では、1月1日の「歳旦祭」や夏の「玉取祭」など、年間を通してさまざまな行事が行われている。旧暦6月17日の「管絃祭」は、平清盛が、都で行われていた管絃遊びを元に始めたとされる神事。「天神祭」(大阪府)、「ホーランエンヤ」(島根県)とともに日本三大船神事に数えられている。嚴島神社から御祭神を乗せた御座船が、対岸にある摂社地御前神社までを移動。海を舞台に、ダイナミックな平安絵巻が繰り広げられる。行事は新型コロナウイルス感染症を受けて中止、もしくは内容が変更になる可能性があるため、事前に嚴島神社の 公式サイト を確認しておこう。

【お土産】嚴島神社へと続くメインストリートを散策しながら宮島名物をゲット

買い物や食べ歩きを楽しむ観光客で賑わう「宮島表参道商店街」撮影:新谷孝一

「宮島桟橋」でフェリーを降りてから嚴島神社に向かう途中には、「宮島表参道商店街」が形成されている。約350メートルの通りに多くの土産店や飲食店が軒を連ねており、宮島を代表するお土産はここで買いそろえることができる。定番は何と言っても、ふんわりとしたカステラ生地の「もみじ饅頭」。中はこし餡が一般的だが、カスタードクリームやチョコレートなど多彩な種類があるので、お気に入りを見つける楽しさもある。

そしてもうひとつ外せないのが、宮島を代表する工芸品「杓子(しゃくし)」。実用品としてはもちろん、「商売繁盛」「家内安全」などの文字が書かれた物も多く、願かけとして購入する観光客も多い。

近年、多くの種類が登場している「もみじ饅頭」写真提供:広島県

宮島の多くの土産店で販売されている「杓子」写真提供:広島県


【グルメ】食べ歩き天国「宮島表参道商店街」でご当地グルメを堪能!

「宮島表参道商店街」のもうひとつのお楽しみが、食べ歩き。焼き牡蠣や天ぷらといったご当地グルメがそろい、軒先から漂う美味しそうな匂いに食欲が刺激されるはずだ。イートインできる店も多く、ほかほかご飯に穴子の蒲焼や煮穴子が乗った「あなごめし」は、焼き牡蠣と並ぶ名物として古くから宮島で親しまれている。

一方で、SNS映え間違いなしのカフェやスイーツショップも点在。古民家風の落ち着いた雰囲気のカフェ「 宮島珈琲 」では、本格エスプレッソマシンで抽出したコーヒーを、「コーヒーゼリーサンデー」などの自家製スイーツと一緒に味わえる。「宮島には世界各国から観光客が訪れるので、コーヒーは誰にでも親しまれるバランスのよい豆をブレンドしています。もちろんテイクアウトもできますよ」と「宮島珈琲」のスタッフ。コーヒーを片手に、もみじ饅頭などのスイーツの食べ歩きを楽しむのもおすすめだ。

「宮島珈琲」のコーヒーゼリーサンデー(税込600円)とカフェラテ(税込450円)


【アクセス】本土から宮島へはフェリーで移動。車は本土側に停めておくこと

宮島への交通手段はフェリーのみ。フェリー乗り場「宮島口桟橋」までは、車か電車でアクセスできる。車の場合、広島岩国道路大野ICまたは廿日市ICから「宮島口桟橋」まで約10分で到着。島内には駐車場がないため、車は本土側に停めておこう。電車の場合は、山陽本線JR「宮島口」駅から徒歩約1分で「宮島口桟橋」に到着する。

「宮島口桟橋」〜「宮島桟橋」の区間は、JR宮島連絡船と宮島松大汽船の2社が運航している。料金は大人片道180円、6歳〜12歳未満片道90円。「宮島桟橋」から嚴島神社までは、徒歩約12分で到着する。

【新型コロナウイルス感染予防対策】

・参拝入口をはじめ、各所にアルコール消毒液を配置しています。
・職員はマスク着用にて対応させていただいております。
・職員で体調不良の者は自宅待機としております。
・参拝時はマスク着用のうえ、密を避けてほかの方と距離を空けてください。

取材・文=岩佐企画

<施設情報>
住所:広島県廿日市市宮島町1-1
アクセス:【フェリー】宮島口桟橋からフェリーで宮島桟橋下船、徒歩約12分
営業時間:季節により参拝時間の変更有り ※1月1日0:00~18:30、1月2日・3日6:30~18:30、1月4日~2月末日6:30~17:30、3月1日〜10月14日6:30〜18:00、10月15日〜11月30日6:30〜17:30、12月1日〜12月31日6:30〜17:00※豊国神社は8:30〜16:30
定休日:なし
駐車場:なし
料金:昇殿料 大人300円、高校生200円、中小学生100円、障害者割引(要証明書提示)あり。※豊国神社は昇殿料別途必要。大人100円、中小学生50円(各税込)

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

※記事内の価格は特に記載がない場合は税抜き表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

※2020年9月時点の情報です。

この記事の画像一覧(全8枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

お花見ガイド2024

お花見ガイド2024

全国1300カ所のお花見スポットの人気ランキングから桜祭りや夜桜ライトアップイベントまで、お花見に役立つ情報が満載!

CHECK!今が見頃の花見スポットはこちら

ページ上部へ戻る