陶芸作家が作る「セクシーハニワ」に癒される!大根や脊椎もモチーフに

関西ウォーカー

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セクシーなポーズをとったハニワが、SNSで人気を集めている。作るのは、大阪在住の陶芸作家・悦さん。彼の作品はどれも思わずクスッと笑ってしまうユニークなものばかりで、小さいのに圧倒的な存在感だ。今回は、作品を作ったきっかけやアイデアの出どころなど、あらゆる角度から作品の魅力に迫った!

へべれけハニワにスイカお猪口…個性派作品がズラリ!


悦さんの代表作でもある、ハニワシリーズ。"自身のアイコンとなるような作品を作りたい"という思いから、多くの人に興味を持ってもらえるウケのいいモチーフを考案。そこで辿り着いたのが、かわいくデフォルメされたハニワだった。

グラビアのようなポーズを決めるセクシーなハニワ

あどけない表情もたまらない

仲良く読書中のハニワも。セットでそろえたくなる

ペンを持つハニワもいれば、お酒を飲むへべれけハニワも


元々は陶芸作家として、実用的な器を作ることにこだわっていたという。しかし、ハンドメイド系のイベントなどでは作品に興味を持ってもらえることが少なかったそう。そんな時、作ったハニワをTwitterで投稿すると、想像を超える反響があったという。「器よりもハニワ作りに力を入れる結果となりました」と悦さん。

今や定番となったハニワシリーズのほか、彼の自由な発想とユニークなアイデアで生み出される作品はどれもSNSで反響が高い。なかでも人気を集めているのが「スイカお猪口」だ。

「スイカお猪口」はまるで本物のスイカのよう!

器の内側はうっすら赤く、よりリアルに見せるこだわりも

2つ重ねるとリアルなスイカに!


下絵で縞模様を描いて、3色の釉薬(ゆうやく)を使い分けるため、かなり手間暇がかかっているという。「ただの縞模様でもスイカらしく描こうとすると、時間がかかってしまうんです。でも丁寧に作った分、よりリアルな仕上がりになっていてでき映えには満足しています。来夏までには数が増やせるようにがんばります!」

また、「大根箸置き」も人気作。一体ずつ違うポーズで足をもぞもぞさせており、そこがなんともかわいい!「あくまで大根なので、人間っぽくし過ぎると大根らしくなくなります。そのせめぎ合いがいつも悩みどころですね」と、作るたびに試行錯誤を重ねているそう。

表情は描かれていないが、それぞれの個性が見てとれる「大根箸置き」

箸置きにぴったりなサイズ感

ハニワと大根のセクシー対決!?

かっこよくポージングする大根たち


ほかにも、柔らかそうに焼けた肉の丸みがリアルすぎるマンガ肉や、脊椎のあるマニアックなカップも好評のようだ。「子供のころはホラーの特殊メイクアーティストに憧れていた時期もあったりして、『脊椎杯』などは作っていて楽しいですね」と悦さん。

「マンガ肉」はハニワに次ぐ準定番のシリーズ

「骨が折れやすいので、箸置きにする場合は細心の注意を」と悦さん

柔らかな肉質が今にも伝わってくる

骨の美しさを器に取り入れたという「脊椎杯」

近くで見ると、脊柱が超リアル!


どの作品もアーティスティックなのに、クスッと笑えるユーモアが散りばめられていて、見ているだけで楽しくなること間違いなしだ。

発想のヒントは「とにかくいろんなものを見ること」


作品は、粘土を成形したものを1週間ほど乾燥させてから約700度で素焼きをし、釉薬を塗ってから1200度以上で本焼きをして完成となる。製作には、1〜2か月を要するという。

手間暇かけられた作品のなかでも、特に悦さんが思い入れがあるのが「氷融」シリーズだ。

氷が溶け出すようなイメージで作られた「氷融」シリーズ


「釉薬の融け具合で氷の溶けている雰囲気が異なるので、どれも1点ものになります。水色の釉薬が欲しくて、それまでに得ていた釉薬の知識で自作してみたら、思い通りの仕上がりに。作家としての自信にも繋がりました」

絶妙な水色が美しい


ハニワや大根とは打って変わって、美しさに魅せられる作品も展開。オリジナリティあふれる幅広い作品のアイデアはどこから来ているのか。

1点1点手びねりで作るため、よく見ると表情や大きさが違う


「とにかくいろんなものを見ることですね。美しいものやおもしろいものに目が留まった時は『なぜそう感じるのか?』と一歩引いて考えるクセがあります。そう考えていると、自分が触れたものが無意識に頭の中にストックされていって、また別の新しい発想に繋がるように思います」

最後に、今後作りたいものについて聞いてみた。

「今はウケ狙いの作品をきっかけに、少しずつファンの方が増えてきました。今後は、普通の器作品でもそれなりの評価を得られるようにがんばりたいです。日常的になにげなく使ってもらえるような器で、ちょっと豊かな気持ちになってもらえたら最高です!」

また、「作家として華やかな感じではなく、広く浅く地味なところを狙いたい」と語る悦さん。じわじわ笑えてどこか癒される彼の作品は、どう進化していくのか。今後も見逃せない!

取材・文=左近智子(glass)

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