パン食い競争で最も使用されているパンとは?時代に合わせて変化し続ける「運動会」の今と昔
東京ウォーカー(全国版)
子供の頃の一大イベント「運動会」。組体操や騎馬戦、パン食い競争、クラス揃ってのダンス披露など、人それぞれの思い出がある行事の1つだ。
運動会といえば秋に開催されるイメージが強いが、最近では5月〜6月の春頃に開催されるケースも増えてきている。さらに“大人”の間でもさまざまな形の運動会が行われているなど、当たり前のように取り組んできた行事だが、自身が経験した以外の運動会についてはあまり知らないことに気づいた。
そこで今回は、一般社団法人 運動会協会理事で追手門学院大学准教授の上林功さんに「運動会文化の変遷と今」について話を聞いた。

動物を捕まえる競技があった!?運動会ができたきっかけ
運動会の起源は明治時代で、当時の富国強兵を目指す政府が軍の練兵に取り入れた「競闘遊戯会」や、大学で流行した遠足先でのレクリエーションなどが変化したものとされている。現在では見られないような競技も行われていたんだとか。
「日本で最初に行われた海軍兵学寮での運動会では『豚追い競争』がありました。仔豚に油を塗って捕まえる競争で、後にニワトリやウサギなどの動物を捕まえる競技に広がっていきます。今では見られなくなった競技です。また、『綱引き』などは今でも行われていますが、もとは地域同士で競い合ったり、地域で結った縄を神社に奉納するなど儀式的な側面があったりもしたようです」

当時は地域や自治団体主体での行事だったが、全国各地に小・中学校が作られるなかで地域運動会が学校運動会へと変化していった。現在のように「秋の大運動会」と銘打って10月10日の体育の日前後に開催されるようになったのは、1964年の東京オリンピック開催がきっかけと言われる。

時代に合わせて変化する運動会の在り方
大人が「これぞ運動会」と思っている競技にも変化が起きている。特に騎馬戦や組体操、棒倒しなどは、生徒だけでなく観客も盛り上がる競技として白熱した人も多いのではないだろうか。しかし、現在ではこれらの花形競技を行わない学校も多くなったという。
「怪我人が出やすい競技であることや、保護者からの要望もあり、危険な競技を取り入れる学校が少なくなっているのが現状となっています。かつての運動会では『仮装⾏列』や『御神輿作り』など必ずしも運動と関わりのない要素もありましたが、教育成果発表を兼ねた体育大会としての側面が強くなった今では、⾃由度の⾼い内容が貴重になってきています」

一方で昔ながらの競技も使用するツールによって現代版に進化しているそうで、例えばムカデ競争で使う専用のベルトなど安全に配慮した製品の登場が、競技の生き残りに一役かっているようだ。


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