AKB48岩立沙穂が舞台にてロボットを演じる「AKB48のメンバーとしてたくさんのステージに立ちたい」

東京ウォーカー(全国版)

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音楽劇『Zip&Candy』に出演する、AKB48の岩立沙穂

東京・かめありリリオホールで6月9日から上演されている音楽劇『Zip&Candy』に、AKB48の岩立沙穂が出演。『えんとつ町のプペル』で知られる西野亮廣が初期に手がけた同名の絵本が原作の本作は、土星の裏側を舞台に繰り広げられるロボットと人間たちの物語。そのなかで、岩立は旧型のロボット・キャンディを同じAKB48の大西桃香とWキャストで演じる。本作への意気込みや演じるにあたっての想いを岩立に聞いた。

【写真】舞台にて旧型のロボット・キャンディを演じる岩立沙穂(AKB48)に意気込みを聞いた

去年よりは自信をもって、今回の作品に臨めている気がしている


――新型コロナウイルスの影響で昨年、全公演中止になってしまった本作ですが、1年後に改めて上演が決定。今のお気持ちを教えてください。

【岩立沙穂】去年、稽古場で「また集まれたらいいですね」という形でお別れして、1年後にその言葉通りにまた集まれることが本当に嬉しいです。去年は初日の1週間くらい前に中止が決まって、衣装付きの通し稽古も出来なくて。このままお蔵入りになってしまうのかなと思っていたので、今は嬉しい気持ちでいっぱいです。

――岩立さんは、この1年で3本の舞台に出演。経験を積んでのリベンジになりますね。

【岩立沙穂】去年、キャンディ役に決まったときは舞台経験もほとんどない状態だったので、キャンディという重要な役を任せてもらえることへの驚きが大きくて。正直「私、大丈夫かな」という気持ちでいっぱいでした。稽古場でも、どこに座ったらいいんだろうとか(笑)。緊張していた記憶しかなくて、楽しむという次元ではなかったんですよね。でも、この1年いろいろな経験をさせてもらって、それが自分のプラスになっているなって。去年よりは自信をもって臨めている気がしています。

――例えば、どんなところがプラスになったのでしょうか。

【岩立沙穂】今回は音楽劇なので歌もあるんですけど、昨年よりも自分の歌に自信が持てるようになりました。今年、「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」で初めて決勝に残れたんです。歌唱力といってもいろいろなポイントがあると思うんですけど、自分の歌を褒めてもらえたことがすごく嬉しくて。自信に繋がりました。歌の面でもパワーアップした私を、今回は観てもらえるのかなと思います。

――本作で演じるキャンディは旧型のロボット。演じるうえで意識していることを教えてください。

【岩立沙穂】物語のなかには最新鋭の新型ロボットも出てくるんですけど、それに比べると性能的には劣っているのかなと思うので、スピード感を意識して演じています。なんとなく新型の方が早いイメージがあるじゃないですか。なので、リアクションとかもワンテンポ遅くしているんですけど、私意外と反射神経がいい方なので気付くと反応しちゃっていることがあって(笑)。不自然じゃない反応速度を意識しながら演じています。

「今回は音楽劇なので歌もあるんですけど、昨年よりも自分の歌に自信が持てるようになりました」

ちゃんとキャンディとして存在できるように頑張りたい


――岩立さんと似ているところ、逆に全く違うところは?

【岩立沙穂】キャンディは生みの親、サンドイッチ博士に「研究所から出ちゃいけないよ」と言われているんです。それはキャンディのためでもあるんですけど、私も小さいころは親から「これはダメだよ」と言われることが多かったので、キャンディが博士から言われてちょっと落ち込むところの気持ちはすごく分かりますね。親が心配性だったので、そこは似ているのかなって。でも、そのあとキャンディは博士の言葉に逆らって研究所を飛び出していっちゃうんですけど、そこは自分と違うところですね。私は意外と親の言うことはちゃんと聞くタイプだったので(笑)。

――今回はロボットという人間ではないキャラクターを演じるわけですが、難しさを感じる部分はありますか。

【岩立沙穂】ロボットと言っても人間っぽい感情のある子なので、基本的にはこれまで演じた役と同じなのかなと思っています。お話が進むなかで湧き上がってきた気持ちをのせていくという感じです。キャンディだったらどうするのかな、と考えるわけじゃなくて「私はキャンディだから」と思うままに演じていきたいです。

でも、今回はその場にいるけどセリフがないシーンが多いので、そこにはちょっと苦戦しています。誰かと会話をしているときもあれば、私ひとりだけのシーンもあるので、そういうところでどう気持ちを繋いでいくか。ただそこにいるだけにならないように。ちゃんとキャンディとして存在できるように頑張りたいです。

――本作は「大切な人に出会った時に抱く愛おしさ」が詰まった作品ということですが、そういった感情を持った経験があれば教えてください。

【岩立沙穂】愛おしさ、というのが難しいですね。懐かしい顔ぶれが揃うとエモいなと思うこともありますけど、愛おしいなと思うまでには至らないというか。なんとなく愛おしいって、我が子に使う表現のイメージがあるんですよね。だから、まだこれからな気がします(笑)。でも、最近はAKB48に新しく17期生が入ってきて、もう何をしても初々しくてかわいいんですよ。自分も10年前はあんな感じだったのかなと思うと、全部が愛!みたいな気持ちにはなりますね。後輩には多少の愛おしさがあるかもしれません。

「一歩踏み出す勇気を常に持ち続けながら、いろんなことに挑戦していきたいです」

ワクワクした気持ちを持って演じていきたいと思う


――AKB48としては組閣もあり、岩立さんもチームBのキャプテンからチームAに。新たなチームはいかがですか。

【岩立沙穂】旧チームでやりたかったこともいろいろあったんですけど、自分のなかでは区切りもちゃんと付いて、新たな気持ちでスタートをきれたかなと思っています。新チームの公演初日は、この稽古期間が重なってしまって、ものすごくドタバタで今まで感じたことのない焦りもあったんですけど、ステージに立ってみたらすごく楽しくて。自分でも不思議なくらい楽しかったんです。旧チームでは自分がキャプテンだったから、知らず知らずのうちに一歩引いていた部分もあったのかなと、新チームになって改めて感じました。

――新たなチーム公演と本作の上演。そんな忙しさを乗り越えるために食べたいもの、最近元気をもらっているパワーフードがあったら教えてください。

【岩立沙穂】甘いものですね(笑)。最近はシナモンロールにハマっているんですよ。最近、気付いたんですけど、パンのなかでシナモンロールが一番好きなのかもしれないです。私甘いものでも激甘なものが好きなので、シナモンロールはいつもペロッと食べてしまいます(笑)。

――では、最後に今後の目標と本作への意気込みを改めて聞かせてください。

【岩立沙穂】まずは、AKB48のメンバーとしてたくさんのステージに立ちたいです。選抜入りはもちろんですけど、お芝居も勉強してもっといろんな舞台に出てみたいなと思っています。個人としては、駅弁を食べるのが趣味で最近は連載を持たせていただけるようにもなったので、それを深めてきたいという思いもあります。駅弁って日本全国にあるものなので、それを全部制覇したいという気持ちです!自分が頑張ることで「あの子、AKB48の子なんだ」と思ってもらえれば、グループに還元することが出来るのかなとも思うので、一歩踏み出す勇気を常に持ち続けながら、いろんなことに挑戦していきたいです。

そういった部分では、この『Zip&Candy』も自分にとっては挑戦がたくさんある舞台です。ワクワクした気持ちを持って演じていきたいと思いますので、皆さんにもこの世界観を楽しんでもらえたらいいなと思います。明日からもまた頑張ろうと思ってもらえるように。ファンタジーのかわいい世界のお話なので、観てくださった方の心がホッと温まる時間になったら嬉しいです。

撮影・取材=野木原晃一 文=yoshimi

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