【海運バブルの理由とは?】公認会計士くろいが“海運業の業績”を解説
東京ウォーカー(全国版)

公認会計士でYouTuberのくろい氏が軽快なテンポでわかりやすく会計について解説する
ニコニコチャンネル「公認会計士くろい 楽しく学ぶ最強の会計講座」
。第9回目はコロナ禍の影響で好景気の海運業大手3社について、前半では「国内の海運業者」や「ビジネスモデル」「海運業者の業績」を、後半では「好調の原因」「新収益認識基準の影響」について講義した。

まずくろい氏は国内の海運業者大手3社を発表。「日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社で、特に日本郵船と商船三井は航路や陸路での物流も手がけています」と説明。海運業のビジネスモデルについては主に3つに分かれると話し、「1つ目が生活物資や資源の運搬、2つ目が船舶のリースと売買、3つ目のその他が不動産系などです。物資の運搬も定期船、不定期船に分かれ、定期船は主に生活物資をコンテナ船で運びます。不定期船は自動車や資源など、受注したら運び、その運賃をもらいます。消費が増えるとどんどん船が必要となり、儲かる仕組みです」と解説。「消費が増えれば船が必要になり、運賃も上がりますが、船の建設には2〜4年かかります。完成した時に景気が悪くなっていたら船が余り、運賃も下がってしまうので先を見通すことが重要になります。海運業は景気に左右されやすいため、造船の時期を調整するのが一番大切。ここが今日一番重要なポイントです」と解説した。

また、くろい氏は国内大手海運業3社の2022年3月期決算内容を挙げながら、「度肝を抜くくらい、いい。これは海運バブルと呼ばれ、過去最高益を大幅に更新している」と説明。その理由は船の建設のタイムラグにあるとくろい氏は話す。「2020年にコロナが始まる以前は海運業は低迷していましたが、コロナ禍になって巣ごもりの影響で世界的に生活必需品の需要が高まり、船による物資運搬が盛んになりました。船の建設は2〜4年とタイムラグがあるので、今年もまだ需要が続いているにもかかわらず船が足りず、よって運賃も上がっている。これが海運バブルの正体です」

爆上がりした海運業の株価の話の後、くろい氏は来年度の業績予想も分析。「ウクライナ情勢の影響も多少ある。ロシアの航路が分断され、海路も一部通れなくなって船の需要が下がる。この戦争がいつ終わるかわからないということも見越して下方修正をしているのだと思います」と社会情勢と業績予想の絡みも説いた。

次回は注目の海外企業、GAFA(Google 、AMAZON、Facebook、Apple)の決算解説を行う。「英語は得意じゃありませんが、海外の事情にも詳しくならないといけないので挑戦します。ぜひ期待してください!」という勇ましい言葉とともにこの回を締めくくった。


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文=小山芳恵
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