パッケージの「▲」に込められた願いとは?年間売上2億5千万本突破した「Q・B・Bチーズ」が売れた理由
東京ウォーカー(全国版)
三角マークに込められた意味は?知られざる秘密
発売から50年の歴史を持ちながら、そのうち30年間は売れ行きに苦戦したというQBBベビーチーズ。それだけにさまざまなトリビアがあるのではないかと思い、高橋さんに聞いてみた。意外とも思える事実がいくつかあったので、ここでご紹介したい。
(1)三角マークは「止まれ」の標識を模している
高橋さんは六甲バターに入社した当初、三角のマークを「六甲山をイメージしているのだろう」と思っていたそうだが、実際は「止まれ」の標識を模したものだったそうだ。「消費者の方に立ち止まってほしい」という願いが込められている。
(2)QBBベビーチーズの歌がある
2019年に神戸のバンド「ワタナベフラワー」が「Q・B・Bベビーチーズの歌」のMVを制作し、現在公式サイトで公開中。2020年にはテレビCMにも使用された。
(3)6月の第1日曜日は「ベビーチーズの日」
毎年6月の第1日曜日を「ベビーチーズの日」として日本記念日協会に申請。コロナ禍以前まで毎年の同日、六甲山牧場でイベントを実施していたという。地元のアーティストに出演してもらったり、QBBベビーチーズを使ったピザ作りなど、おおいに盛り上がっていたそうだ。高橋さんは「コロナ禍が落ち着いた後、再開したい」と話す。
(4)「Q・B・Bプロセスチーズパーク」という見学できる施設がある
神戸工場に隣接した見学棟を設け、「Q・B・Bプロセスチーズパーク」として一般に開放している。コロナ禍の影響で公開・運用を延期していたが、2022年7月にようやく公開され、8月いっぱいは満員状態となっていた。すぐに予約で埋まるため、今後も公式サイトのチェックが必須。


どれもおいしそうで迷っちゃう!売上トップ3のフレーバーは?
支持が急激に高まったのは100円前後で買える手軽さもあるが、もちろん、チーズへの強いこだわりを持つ六甲バターならではの“味わい”にもある。

QBBベビーチーズには保存料が使われておらず、また同じ種類のチーズでも熟成度合いが異なると風味や物性が変わるため、品質管理を十二分に行っているという。このように丁寧に作られたQBBベビーチーズプレーンをベースに、さまざまなバリエーションが加わったことが圧倒的な支持を得るに至った大きな理由のように思える。
種類が多く、店頭でどれを買うか悩みがちだが、売上ベスト3はどのフレーバーになるのだろうか。
「圧倒的な支持があるのはやっぱり『プレーン』です。定番ですので、これが1番売れています。その次の2〜3番目が『カマンベール』、『アーモンド』という感じですね。カマンベールは女性の方に人気で、柔らかさとチーズの風合いでご支持をいただいています。アーモンドはザクザクした食感と香ばしさがチーズに合っていると評価をいただくことが多いです」

「消費者のニーズに応え、挑戦をし続けていきたい」
50年という節目を迎えたQBBベビーチーズだが、さらなる未来をどう見据えているのだろうか。最後に、高橋さんにその思いを聞いてみた。
「当初は普及に苦戦したQBBベビーチーズですが、2000年代以降に絶大なご支持をいただくようになってからは、『六甲バターって、ベビーチーズ以外も作ってるの?』みたいに思われている方もいるほどになりました。
もちろんベビーチーズ以外にも別のチーズブランドがあり、さらにナッツやリンツチョコレートなども販売していますが、QBBベビーチーズとしては今後も消費者の方のニーズにお応えできるよう挑戦し続けていきたいと思っています。今後も多彩なバリエーションを考案し、消費者の方に喜んでいただける商品を作り続けていきたいと思っています」
取材・文=松田義人(deco)
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