スターバックスのサイレンがモチーフの和様美がつまった人魚が誕生!JIMOTO Made +の新作は京都・御所人形作家とコラボ

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

2022年12月13日(火)に、東京・中目黒にあるスターバックス リザーブ(R) ロースタリー 東京(以下、ロースタリー東京)とスターバックス オンラインストアにて展開する「JIMOTO Made +」に、新しい商品が登場する。京都・御所人形の技法を用いて作られた「人魚」「白鯨」「宝船」の3種類だ。

JIMOTO Made +は、スターバックスの店舗とその店舗のあるエリアの産業や素材を用いた商品を開発し、その地域限定で販売する「JIMOTO Made」をさらに発展させたもの。商品の背景にある技術、文化のほか、そこに関わる人と情熱を東京から広く伝えていきたいという想いが込められている。

今回、スターバックスとコラボレーションするのは京都市東山区の二寧坂にある御所人形の老舗・島田耕園人形工房だ。現当主である五世 島田耕園氏を訪ねた。

江戸時代から続く縁起物、御所人形

「御所人形」の暖簾がかかる島田耕園人形工房

京都の東山エリア、祇園・八坂神社方面から清水寺をつなぐ石畳の小径、二寧坂。伝統的建造物群保存地区に指定され、風情ある街並みが楽しめるとあって観光客が絶えない。その坂を上っていくと右手に、“日本家屋のスターバックス”で知られるスターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店があり、その向かいに位置するのが島田耕園人形工房だ。1859年に創業し、代々、御所人形、節句人形などを制作している。店棚にはかわいらしい稚児の人形が並び、その奥に座り筆をとるのが、島田さんだ。

工房兼店舗の1階で作業する島田さん


御所人形とは江戸時代中期に創製し宮中や公家の間で好まれた主に裸の子どもの人形。白い肌、三頭身から四頭身のまるみのある愛らしい姿や表情が特徴だ。木彫りや粘土などで生地(人形の形)を作り、顔などを描いていく。子どもの健やかな成長を願って作られたのが始まりとも伝わり、その後幸福や繫栄を願う形に発展し、吉祥感のあるものが多くテーマになっている。鯛車を曳く子、這い這いする子、月に手を伸ばす子…指の先まで細やかに表現され、その美しさに魅了される。
「お尻がかわいいって、みんな言わはるね」と笑顔を見せる五世 島田耕園さん。「僕は三頭身半くらいで作ってる。決まりがあるようで、ないようで、ある。おへそやあご、爪を、彫刻刀で切り込む表現方法は御所人形の特徴やね」と教えてくれた。

子どもらしいむちっとした肉付きが表現されている。五世 島田耕園作


御所人形の美しさは、江戸時代から連綿と続いてきた職人の技術、文化、風土などによって生み出されてきたもの。「そこには日本人が歩んできた道と、精神性のところでつながっているものがある。それは心の安らぎだったり、スターバックスさんの理念である“人と人とのつながり”だったり。だから、こうやってコラボして形作ることができるんです」と島田さんは語る。

スターバックスとは、京都二寧坂ヤサカ茶屋店が開店するころからの縁。以来、「JIMOTO Made」の東山地区限定商品のほか、ロースタリー東京とは3年連続で年末に販売する干支置物などを手掛けてきた。

過去にロースタリー東京で限定販売されたミニサイズの御所人形


今回、JIMOTO Made +の定番アイテムとして、スターバックスのロゴ「サイレン」をモチーフにした「人魚」、スターバックスの名前のルーツになった小説『白鯨』をイメージした「白鯨」、人魚と白鯨とともに海を航海する「宝船」の3作品が登場する。いわばスターバックスの象徴をモチーフとして、デザインが決まるまで1年半を要し、島田さんは「大変重い話であり、やりがいのある仕事やった」と振り返る。

伝統技術を生かし新しいものを作り続けるなかで生まれた人魚、白鯨、宝船

実際に作業を見せてもらうと、筆を動かす島田さんの周囲には静謐(せいひつ)とした空気が流れているように感じる。大切にしているのは、伝統技術を生かして、今の世の中をどう表現するかということ。「大きな和様式のなかで、伝統的な技術や精神性を、その時代の中で形を変えてつくっている」と言い、その姿勢は、家訓「長流日々新(ちょうりゅうひびあらた)」にも通ずる。

「大河は湖のように水が流れていないように見えるけれど、実は水はとどまらずにずっと流れている。僕たちの仕事も、常に新しいものをつくりだす。同じ精神性のなかで今にどう生かすのか、それが今とどう重なり合うのかということを考えながらつくっていく」

そうして出来上がったのが、今回の人魚、白鯨、宝船だ。こだわったのは、JIMOTO Made +のなかで日本、そして京都ならではの主張をすること。でもそれを強調しすぎず、ストーリーとして落とし込むことに注力している。作品一つひとつについて紹介していこう。

左からJIMOTO Made +に仲間入りする白鯨、人魚、宝船

全体的に丸みを帯びて愛らしく、色彩豊か


  1. 1
  2. 2

この記事の画像一覧(全15枚)

キーワード

カテゴリ:
タグ:
地域名:

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

お花見ガイド2024

お花見ガイド2024

全国1300カ所のお花見スポットの人気ランキングから桜祭りや夜桜ライトアップイベントまで、お花見に役立つ情報が満載!

CHECK!今が見頃の花見スポットはこちら

ページ上部へ戻る