リピート率98%!子どもが本を好きになる?読書教育サービス「ヨンデミーオンライン」とは
東京ウォーカー(全国版)
YouTubeにNetflix、TVゲームなど余暇を過ごす魅力的なコンテンツが増え、子どもの読書離れも指摘されるなか、「AI司書」が子どもの好みや読書レベルに合わせぴったりな本をおすすめしてくれる読書教育サービスが話題となり登録者数を伸ばしている。“オンライン読書教育”とは?高いリピート率の秘訣とは?サービスを運営する株式会社Yondemy(ヨンデミー)代表取締役であり開発者の笹沼颯太さんに話を聞いた。
読書に夢中になる過程を支えるためのサービス
――まずは、「ヨンデミーオンライン」について教えてください。“オンライン読書教育”とは具体的にどのようなサービスなのでしょうか?
【笹沼颯太】そもそも読書教育というのは欧米などで非常に有名で、グローバルティーチャープライズ(Global Teacher Prize)という“教育界のノーベル賞”と呼ばれる賞を受賞しているような教育です。ただ日本ではあまり行われておらず、オンラインで読書教育を実現しようというのがこのサービスです。メインのターゲットは読み聞かせを卒業するくらいのお子さん、年齢層でいうと小学1年生から4年生くらいが約7割。読み聞かせ期間を終えて自分で本を読み始めたけれどYouTubeのほうが楽で動画を観るほうが多いという子たちが、読書に夢中になっていく過程を支えるためのサービスで、AIが本をおすすめしてくれる機能と、それを読んでもらうための仕組みという両輪でやっているのが特徴です。
――読んでもらうための仕組みというのは例えば?
【笹沼颯太】アプリ内にゲームのような要素を入れて、子どものモチベーション管理をする仕掛けなどですね。例えば、RPG感覚で楽しめるような「あなたは読書家としてこの図書館を救うんだ」「読めば読むほど本が生き返って図書館が救われるよ」といった、ヒーローものっぽいオリジナルストーリーを導入として入れています。ただゲームとして楽しむだけではなく、ちゃんと本の楽しさを知ってもらうための補助輪となるようなストーリーになっていて、いかに本を好きになってもらうかを軸としています。
――おすすめされた本を読む際は、紙の本で読むのでしょうか?
【笹沼颯太】紙で読んでいただきます。全国の図書館と連携しており、最寄りの図書館を入力してもらうとその図書館にある本の中からおすすめする、という機能があるんです。そこからオンラインの予約ページにアクセスできるようになっているので、そのまま予約してあとは受け取るだけで本を借りることができます。
【笹沼颯太】ヨンデミーを始めて3カ月くらい経つと、約4割のユーザーの週あたり読書頻度が平均週5日となり、習慣的に本を読むようになります。すると例えば週に7冊読む子だと、その読書量を維持するために毎週その7冊を親が用意しないといけない。図書館に行って1冊1冊探すのはけっこう大変なので、そこをアプリが代わりにやって、予約と受け取りだけすればOKという機能です。実際に口コミでも、「以前は図書館へ行って選んでいたけど、もうヨンデミーなしの生活は考えられない」「親は楽なのに子どもはすごく本を読んでいる」といったお声をいただいています。
――全国の図書館の蔵書を把握されているのですか?
【笹沼颯太】全国の図書館の蔵書状況を管理している企業の検索システムと連動しているんです。ヨンデミーが本をおすすめするときに図書館の蔵書状況を検索し、今借りられる本を優先しておすすめする形になっています。
――図書館側としても利用者が増えますね。
【笹沼颯太】ヨンデミーのユーザーには本に対してそんなにポジティブではない子も多いので、親もわざわざ図書館に連れて行こうと思わないことが多く「ヨンデミーを使って初めて図書館に行きました」という人もけっこういます。そして図書館に本がたくさん並んでいるのを見て、わっと圧倒される体験が子どもにとってある種の転換点になるんですね。サービスの内容だけ見るとアプリで、テクノロジーを使って、というイメージが強いのですが、例えば図書館に行ったことがきっかけですごく本を好きになったとか、家の中で親と本の会話をするようになったとか、そういうオフラインの子どもたちの動きを大切にしているサービスです。
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