リピート率98%!子どもが本を好きになる?読書教育サービス「ヨンデミーオンライン」とは
東京ウォーカー(全国版)
児童書を1冊1冊読んでデータ化、“リアルな司書がやることをオンラインで”

――小学1〜4年生が7割とのことですが、対象年齢の上限はあるのでしょうか?
【笹沼颯太】上限は本を軸に決めているのですが、初めは読み聞かせを卒業する段階なので絵本からスタートします。上はイメージしやすいところでいうと『ハリー・ポッターシリーズ』くらいまでをサポートしていて、あれを読めるのであれば大人の小説もおそらく読めるので、ヨンデミーを使っていると小学5、6年生くらいでそのレベルを読めるようになる子が多いですし、逆に読書が苦手な子だと中学3年生で使っている子もいます。その子のスピードに合わせて読書を楽しんでもらうことを一番大切にしているので、年齢で区切るということはしていません。
――使っている子の読書レベルはどのように把握しているのですか?
【笹沼颯太】自分たちで本を1冊1冊読んでデータ化しています。しかも1冊につき2人が読むようにしていて、1人が読んでつけたデータが正しいかダブルチェックをする。そのようにしてデータベースを作っています。
――そこはすごくアナログにやられているのですね。
【笹沼颯太】AIはあくまでサービスを届ける部分で使っているだけで、その裏では人がやっています。“AIによるレコメンド”と聞くとAmazonやYouTubeのレコメンドをイメージされると思うのですが、僕らのサービスは“司書さんがポケットの中に入ったら”という設定なので、司書さんが子どもに本をおすすめするとなったら「この本が好きだったんだ、じゃあこの本も好きだと思うよ」とか「この本は難しかったんだ、じゃあもう少し簡単な本にしようか」というふうに、子どもに合わせておすすめすると思うんですよ。それを実現するためには本の内容を機械がわからないといけない。
【笹沼颯太】例えばネットに載っていない情報として、この本の主人公がどういう人物像なのかというデータを僕らが実際に読んでとっています。このような情報は子どもたちが主人公に共感できるかどうかに直結していて好みが分かれるものなのですが、ネットには載っていない。そういうのを全部データとしてインプットしてすることで、子どもにピッタリあった本をおすすめすることができるんです。
【笹沼颯太】レベルのほうは結構システマチックで、テキストを機械にかけると「この本は何点の難しさです」と数字で表す仕組みを作りそれを絶対指標として、例えばYL(ヨンデミーレベル)30の本に難しいと言ったら、じゃあこの子は28くらいの力があるのかな?と推測してレベルを測っていくイメージで子どもたちにピッタリな本をおすすめしています。
――好みや共感といった部分を大切にしているからこそ、アナログな手法をとっているのですね。
【笹沼颯太】リアルな司書がやることをオンラインで、というのが大きな目的なので、ただ似たような本をレコメンドするだけではなく「この本が好きだったあなたには、この本がおすすめです」と、理由つきで子どもに本をおすすめできるようにしています。
【笹沼颯太】また、ヨンデミー先生とチャットできる機能もあり、子どもたちとの信頼関係を築いているのですが、実は子どもがヨンデミーを気に入る理由の半分はこのヨンデミー先生というキャラクターが「自分のために本をおすすめしてくれるから」という、信頼している先生や友達から本をおすすめされるのと同じような感覚が子どもたちにヒットしています。

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