下積みや修行は「バカほどやるべき」、“強い”を演じきる『有楽町かきだ』大将に学ぶ時代の勝ち方
東京ウォーカー(全国版)
将来的には月への出店も!?『有楽町かきだ』のこれから
ーー来年はLA(ロサンゼルス)に、そして将来的に「go to the moon店」も目指されていますね。今後の構想や意気込みを教えてください。
【蛎田一博】まず僕が目指しているのは、世界展開なんです。日本で何店舗も展開していくイメージはなくて、日本より発展している先進国、もしくは今後日本を超えていく国に寿司を広めることを目指しています。ここに関しては、おそらくほかの寿司屋よりも得意なはずなんですよね。年齢的にも若いし、経営ノウハウもあるし、寿司屋の大将出身じゃないからこそ逆に勝ち筋があるじゃないですか。そこで戦いたい。
【蛎田一博】ただ、海外進出をしている寿司屋は多いので「やっているところあるしな」と言われちゃう。そんなとき、あるテレビ番組でオードリーの若林(正恭)さんに「蛎田さんはいつか月で寿司を握りそうだから、“2代目go to the moon”」ってラベリングしていただいたんです。月で握るって、世界より上じゃないですか。正直、月には行きたくないし、行くつもりもないですけど、口にしておけば、その言葉に引っ張られるかもしれない。それに僕が生きているうちに、普通に月に行ける世の中になっているかもしれないじゃないですか。言っておけば僕が先駆けになるんです。もし情熱大陸から取材依頼が来て出演することになったら、「来年LAに出店したあとに『僕は月でgo to the moon店』をやるので、まだまだこれからです」って言います(笑)。

ーーそれは楽しみですね(笑)。では最後に、『有楽町かきだ』の寿司を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
【蛎田一博】お客さんのなかには気を使う方が本当に多いんです。おかわり自由なのに「あまりウニを食べたらよくないかな」って遠慮しがちなんですよ。僕は、そういう人にこそ食べてほしい。食べたいものをたくさん食べてもらいたいんです。だから「ウニもういいんですか?もっと食べませんか?」ってよく声をかけているんです。すると「いいですか?じゃあ、3貫ください」って。そうやってお客さんとコミュニケーションをとっています。「マジで本当にもういらないっすか?」、「本当に本当にいいですよ」って。だから「ウニハラ」とか「寿司ハラ」っていう言葉も生まれているくらいです(笑)。そうでもしないと、きっと「もうちょっと食べたかったな」っていう人がいるはずなんすよね。

【蛎田一博】僕自身、高級寿司店で値段を気にせず自由に寿司が食べられたとき、すごくいい気分になったんです。多くの人にそういう体験をしてほしい。それが理想なので、お金のことは気にせずに寿司を楽しんでほしいですね。
この記事のひときわ
#やくにたつ
・基本は試行錯誤、とにかくコツコツ試す<br />・“練習のための練習”には意味がない<br />・始める前に悩むだけムダ、始めてみてダメならやめる<br />・目的のために裏側をオープンにする<br />・努力するポイントを見極める<br />・なりたい自分を演じきる<br />・とにかく数を打ち、やってみることが大切
取材=浅野祐介、長谷川裕美子、取材・文=北村康行、撮影=樋口涼
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