脱・指示待ち社員!主体性のあるメンバーを育てるマネジメント研修「Management 3.0」に注目

東京ウォーカー(全国版)

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ゲームを通じて主体性をあげられるのが「Management 3.0」の特徴

Management 3.0の研修では何を持って「具体的に、再現性をもって、主体性を上げることができる」と言っているのだろうか?

「Management 3.0の研修は、自社の状況に合わせたメンバーの主体性を引き出す方法をゲームとして用意しています。主体性が上がる理由を理解していただくための座学もありますが、研修のメインはゲーム体験です。ゲームにはManagement 3.0の世界を理解してもらうという役割もありますが、受講した方がゲームを持ち帰って組織内でリプレイしてもらうことで、自社のメンバーそれぞれの状況を加味した主体性を上げる仕組みを作っていくことができます。よくある座学の研修ですと、受講した直後は研修を受けた高揚も手伝ってモチベーションも高い状態ですが、時間の経過とともに組織の状況も変わり、メンバーの考え方や目標なども変わってき受講内容が組織の変化に合わなくなってきて、受講効果がどんどん下がっていってしまいます。ですが、受講時とは異なる状況でも改めてManagement 3.0のゲームをやっていただくと、そのときの状況に合わせた仕組み作りを行うことができ、継続的に再現性をもって主体性を上げ続けることができます」

このゲームで大事なポイントは「可能な限り関係者で体験すること」。つまり、リーダー職だけがManagement 3.0のゲームを体験するのではなく、チームメンバー全員でゲームをするのが効果的なんだとか。

「現リーダーや次期リーダー向け研修として受講いただくことも有効ですが、おすすめは小さなチームでもいいので、チームメンバー全員で受講していただくことです。実際に主体性の上げ方を学びたいメンバーでインプットをそろえて、研修という場でメンバー間で対話をする経験をしていただくことで、そのチームならではの仕組み作りを加速させることができます」

ゲームにはどんなものがあるのだろうか?

【写真】Management3.0で提供しているゲーム、「デリゲーションポーカー」。ひとつのテーマに対して、どのように権利を委譲していくのかをポーカーを通じて話し合っていく。オンラインでもできる 【画像提供=ヒロラボラトリー合同会社】

「いろいろありますが、デリゲーションポーカー(Delegation Poker、権利移譲ポーカー)は仕事を進めるときの責任点を決めることをテーマにしています。仕事を渡す人、受け取る人がいたときに、どうやって任せるのか、どのレベルの責任を負うのかをすり合わせしていくというゲームです。よくある組織論では『人材育成のため、仕事や権限をほかのメンバーに委譲しましょう』というメッセージがあり、それを聞いた管理職の方はメンバーにいきなり仕事を投げようとします。そして、仕事を渡す・渡さないの2択になりがちです。実はこれはかなり危険な状態なんです。渡してはいけない内容や、渡されたくない内容の考慮が抜け落ちていて、そのために仕事がうまく進まず、結果として双方が不幸になってしまうケースが多々あります。そこで、デリゲーションポーカーでは仕事を渡す人に権限が強い“命令する”から受け取る人に裁量がある“委任する”までの7つのレベルを設け、カードを使って権限の境界を明示的にしていきます。このゲームを通じて、日々の仕事を単純に渡す・渡さないの2択で整理するのではなく、仕事の実施内容や責任の範囲を双方で合意することを学べます。そのうえで、仕事を円滑に進めつつ権限委譲も進めて、経験と主体性を育てることができるようになるのです」

ヒロラボラトリーで提供しているManagement 3.0の研修では6つの視点に沿ったコースが用意されている。「モチベーション管理」「主体性・自律性の発揮」「ビジョン・パーバス策定」「スキル開発とダイバーシティの理解」「チームビルディング」「成功する変革の起こし方」といった具合だ。すべてを受講できる総合コースも用意しているが、個別コースを用意することでその企業により合った問題解決の道筋を提示したいのだという。

「Management 3.0社としては総合コースを推していて、まずは全体を理解して、そこから取捨選択して状況に合ったゲームを活用していってほしいという思いがあります。私としては、特に日本においては主体性の向上というテーマはまだこれから浸透していくものだと考えていて、だからこそ、主体性の上げ方を少しずつ理解できるような、小さくManagement 3.0を経験できる状況ごとの個別コースを用意しています。企業という視点もあれば、組織という視点もあり、それぞれで抱えているお悩みも異なるのが普通だと思っています。加えて、何となくの課題感を抱えつつも、それが具体的にどんな問題かを把握するのは、我々のような外部の専門家が特定することのほうが早いケースも多いです。このコースを受けたい、というご要望をいただくことも多いですが、まずは今の組織のご状況をお聞かせいただき、そのうえで最適なコースをご提案しております」

ヒロラボラトリーでは、現在はManagement 3.0の研修は法人向けが主だが、今後は個人向けにも展開していくとのことだ。

「ムービング・モチベーターズ(Moving Motivators)」。10個の要素に対して、自分にとっての優先順位や満足度を視覚化していくゲームだ 【画像提供=ヒロラボラトリー合同会社】

「これまでいただくお問い合わせのなかで、ご自身のスキルアップのためにチーム単位ではなく個人や複数人でManagement 3.0研修を受講したい、というご要望も出てきていたので個人向けの研修も別途ご用意するようになりました。個人で受講して、所属する会社やチームで少人数で実践するということもできるようになってきます。これはManagement 3.0が具体的で再現性があるからという特徴を持っているからですね。そして、チームというのは、会社だけではなくプライベートな部分、家族や夫婦にも置き換えて考えていくことができます。Managemenet 3.0のゲームのなかにはムービング・モチベーターズ(Moving Motivators)というものがあるのですが、これを夫婦で行うとおもしろいかもしれません。10個の要素に対して、自分にとっての優先順位がどれなのか、満たされているのかどうかを視覚化できます。相手が何を大事にしているのか、意外にわかっていないということもありますよね。わからないままのコミュニケーションというのは不安定なものです。お互いの共通認識を持つことで円満度が変わってきます」

「組織のみんながハッピーになれるような環境づくりをすることがManagement 3.0の定義」と渡辺さんは言う。どんな手法をとるにせよ、チーム全員が気持ちよく働けることが組織のためにも、個人のためにも一番であることは間違いないだろう。その目標に向かうための手段としてManagement 3.0の世界観が多いに役立つことを期待したい。

この記事のひときわ #やくにたつ
・メンバー一人ひとりが主体性を持つ方法を考える
・成果が出なかったときは、人にその原因を求めず、仕組みやルールを見直す

取材・文=西連寺くらら

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