日本のカレー文化に貢献した100年の歩み！商品開発への“熱い想い”を聞いてみた

2024年3月8日

東京ウォーカー（全国版）

次の100年に向けて…エスビー食品の取り組みとは

100周年記念商品として発売された赤缶カレーパウダールウは、赤缶カレー粉と厳選した国産素材が織りなす、日本の“新スタンダードカレー”というコンセプトの商品だ。開発の背景には、世帯構成の変化やレトルトカレーをはじめとした簡便商品が増えたことによる、固形ルウの市場の停滞があった。

「固形ルウ市場が縮小傾向となる一方で、弊社が特許を取得している、ルウを細かく裁断した『パウダールウ』の商品については、50〜60代のシニア世代を中心に売り上げを伸ばしています。パウダールウには『スパイスの香り立ちがよい』、『使いたい分だけ使える』そして『脂質が控えめ』という特徴があります。そこで、赤缶カレー粉とパウダールウを掛け合わせた、今ならではの商品を開発しました」

そして、もうひとつの記念商品であるカレー粉スティックは、多様なアレンジを楽しめるスティックタイプのカレー粉。この商品の開発のきっかけには、カレー粉の購入者層は40代以上がおよそ75%を占めているという状況があり、20〜30代の若年層に訴求する商品を作りたいという思いがあった。

「若年層のお客様はカレー粉に対し『使いきれない』、『計量が面倒』、『使い方がわからない』という悩みを強く感じていることが、調査によって判明しました。これに応えるべく、スティック1本が小さじ1杯分と、計量不要で気軽にさっと使える仕様にしました。また、スティック1本分で作れるたくさんのレシピをホームページで配信しているので、こちらも参考にしてくださいね！」

100周年記念商品が101年目にさらなる進化

「100周年記念商品は2023年に発売以来、多くのお客様からご好評をいただきました」と田代さんは述べる。そんなこだわりがあふれた「赤缶カレー粉スティック」「カレー粉スティック」は、101年目となる2024年2月に、よりおいしさを底上げしたリフレッシュを行った。さらに、より幅広い層にスパイス＆ハーブの香り、おいしさを届けたいという想いから、「赤缶カレーパウダールウ辛口」と「辛くないカレー粉スティック」も新たに発売した。

“これからの時代の王道カレールウ”としての魅力を高めるため、ユーザーからのニーズが高かった「辛口」が登場。「赤缶カレーパウダールウ辛口」は、キー素材とし国産の焦がし玉ねぎを使用。焦がし玉ねぎのビターで重厚感のあるコクと深みのある香りが楽しめる。

「辛くないカレー粉スティック」は、エスビー食品初となる辛くないカレー粉だという。20種類のスパイスを使用し、「赤缶カレー粉」のような芳醇で複雑な香りと風味を表現している。唐辛子やこしょうを使用せずに辛みを抑えながら、スパイスの苦みを感じにくい特製のブレンドになっている。

「辛さが苦手なお子さまから、辛さは自分で調整したい大人まで、多くのお客様にカレー粉の香りを楽しんでいただけたらうれしいです」と田代さんは語る。