日本初のマヨネーズ製造・販売から99年!!整髪料に間違えられたことも!?キユーピーの歴史とマヨネーズ100周年への意気込みを聞いてみた!

東京ウォーカー(全国版)

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マヨネーズのリーディングカンパニーとして、バリエーション豊かに展開

現在、キユーピーで出しているマヨネーズ類は13種。

「マヨネーズには規格があって、植物油が70%、卵と酢が30%の配合と決められているので、厳密にはマヨネーズではなく、『マヨネーズタイプ調味料』になるものもありますが、マヨネーズの仲間たちとして13種類を用意しています。カロリーを抑えた『キユーピー ハーフ』や『キユーピー ライト』、卵アレルギーの方向けの『キユーピー エッグケア』、特定保健用食品や機能性表示食品のものなど健康を意識した商品も数多くあります」

定番商品である赤いキャップの「キユーピー マヨネーズ」は、サイズのバリエーションも豊富だ。一番小さいもので50グラム、大きいものだと1キログラムと8種類を展開している。

「キユーピー マヨネーズ」の350グラムは、唯一3つ穴のキャップを採用。読みは「キューピー」なのに表記は「キユーピー」なのは、「デザイン上のバランスを考え、ユの字の上の横棒がそろったほうがきれいになるため」なんだそう【画像提供=キユーピー株式会社】

「『キユーピーマヨネーズ』の350グラムサイズはちょっとほかとは違う部分があるんですよ。キャップの部分が3つ穴になっていて、ほかの1つ穴タイプより細く出てくるので、お好み焼きや丼などにまんべんなくきれいに線描きすることができます。それと、これは350グラムに限らないのですが、キャップをひねって開ければ星型で出すことができます。気付かれていない方もいらっしゃるのですが、たっぷり使いたいときは、キャップをひねって開けてくださいね」

こうしたバリエーションの豊かさは「マヨネーズのリーディングカンパニー」としての矜持の表れだ。「お客様の好みもいろいろですから、ニーズに合わせて容器、サイズ、味わい、材料すべてにこだわってお届けしたいという思いで作っています」と中村さん。

2024年2月にリニューアルされ、燻製の風味がさらに強くなった「キユーピー 燻製マヨネーズ」【画像提供=キユーピー株式会社】

そんな中村さんが特に思い入れのあるマヨネーズとして名前を上げたのが「キユーピー 燻製マヨネーズ」だ。2021年に発売された同商品は、2024年2月により燻製の風味がしっかりと感じられる仕立てにリニューアルした。

「燻製した酢を使うことで、燻製の深い香りが楽しめる商品です。スモークビネガーは、ヒッコリーチップで香りづけした醸造酢で、グループ会社『キユーピー醸造株式会社』が開発した原料です。手軽に燻製風味のおつまみが作れるということで好評を得ています。公式ホームページでも『大人の燻製ポテトサラダ』として紹介しているんですが、ゆでたジャガイモとゆで卵をつぶして、燻製マヨネーズで和えて、お好みでブラックペッパーをかける。おつまみに最高で、お気に入りのレシピです」

キユーピーの公式ホームページを見ると、マヨネーズの活用方法が多数紹介されている。ポテトサラダ、マカロニサラダといったサラダだけではなく、おかずやお菓子まであるのが驚きだ。

「マヨネーズは油を含んでいますから、油の代わりに炒め物や焼き物に活用したり、バターの代わりにお菓子に使えたりするんです。特に、マヨネーズが使いきれないなんてときは、フライパンにばーっと敷いて、野菜炒めにするのがおすすめですね。キユーピー マヨネーズは卵の卵黄のみを使用しているので、卵黄のコクと旨みが感じられておいしく仕上がります」

マヨネーズの活用方法に悩んでいる人、目先を変えてみたい人は公式ホームページをチェックしてみてほしい。

発売当時からある“SDGs”の精神。100周年に向けてマヨネーズの世界がさらに進化!

マヨネーズには卵が必須だが、全卵タイプと卵黄タイプが存在する。キユーピーでは卵黄タイプを採用している。すると、白身は使わないということになる。

「発売当時から卵白などが余ってしまうというのはわかっていたので、卵白の需要の創出というのは重要課題でした。当初は卵白を一升瓶に詰めて販売していましたが、1935年には卵白を乾燥させて“乾燥卵白”にするように。現在は、卵白はカマボコやハム、スイーツなどで多く使用されるので、そういったお店に加熱して殺菌したものを卸しています。卵白以外の殻も土壌改良剤にしたり、良質な卵殻カルシウムがとれるとしてカルシウム強化剤にしたり、卵殻膜も化粧水に活用したり、すべて捨てずに使用しているんです。昨今、SDGsの取り組みについて聞かれることがあるんですが、SDGsの考えが生まれるずっと前から無駄を出さないということで、取り組んできました」

マヨネーズをただ作るだけではなく、その周辺にも意識を向けて研究・開発を続けてきたキユーピーは100周年を目前に控えて、その世界をさらに広げようとしている。それが、2023年に立ち上がった新ブランド「GREEN KEWPIE(グリーン キユーピー)」だ。

2024年2月から発売が開始された「GREEN KEWPIE 植物生まれのマヨネーズタイプ」。卵不使用でもおいしくなるよう仕上げたキユーピーの研究成果がいかんなく発揮されている【画像提供=キユーピー株式会社】

「GREEN KEWPIEはプラントベースフードとして“サステナブルな食”としての展開を目指しています。卵や乳といった動物性原材料不使用で、すべてが植物由来の原材料から作っています。プラントベースフードは、健康志向や環境問題に対する意識の高まり、食糧不足への懸念から世界的に注目を集めている分野です。2種類のドレッシング、卵の代替品として使える『HOBOTAMA(ほぼたま)』に加えて、2024年2月には『植物生まれのマヨネーズタイプ』と2種類のパスタソースの販売がスタートしました。すべてが植物性由来の原材料というハードルは超えつつも、おいしさと満足感がしっかりと味わえるようにこだわって開発しています」

最後に、100周年に向けての意気込みを語ってもらった。

世界的に注目を集めるプラントベースフードのブランド「GREEN KEWPIE」から生まれた「植物生まれのマヨネーズタイプ」を手に話をしてくれた中村さん【画像提供=キユーピー株式会社】

「いよいよキユーピーマヨネーズ発売100周年まで1年となりました。一番の思いとしては、100年前の創始者の想いを受け継ぎ、これまでキユーピー マヨネーズをご愛顧いただいたお客様へ感謝の気持ちをお伝えしたいです。キユーピー マヨネーズはこれまで時代の変化に合わせて進化し続けてきました。2025年の100周年を“ゴール”とはしないで、次の100年の未来に向けて、もっと進化していけるように取り組んでいきます」

この記事のひときわ #やくにたつ
・商品を使ってもらうための“土壌”も作る
・顧客のニーズに応えられるバリエーションを作る
・商品の活用方法の提案をする

取材・文=西連寺くらら

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