ダシになじむ大阪のうどん!「おんち」印ロングセラーの秘密
関西ウォーカー
他に先駆けた独自の品質追求とユニークな楽しみ方の提案で大阪のうどんの魅力を発信する「おんち」印のうどん。人気の秘密と知られざる製造工程をご紹介!<※情報は関西ウォーカー(2017年2月7日発売号)より>

「うどん」(1袋78円・税込)。もちっとした柔らかな食感に、つるりとなめらかな喉越しで、「大阪のうどん」の魅力を体現する。細めの「京うどん」など6種の定番のほか期間限定うどんもあり。
大阪のうどん文化を継承
今から約400年前、大阪城築城に集まった人夫のための屋台に始まり、ダシの食文化と結び付いて庶民に広まった大阪のうどん。讃岐うどんのような弾力ではなく、“粘り”から生まれる独特のコシを体現するのが「おんち」印のうどんだ。

1926年の創業以来、地元・枚方を中心に支持を得て、1976年に浜村 淳氏を起用したCMで人気が拡大。「あ~おんちかった」のフレーズと共に、関西の食卓で親しまれる存在に。柔らかさの中にも、もっちりと心地よい食感は、綾織り製法をはじめ独自の飽くなき品質追求のたまもの。茹でた麺を冷水で急冷するフレッシュ&コールドシステムや専用熟成庫など、他に先駆けて製法の改良を進めてきた製麺業界のパイオニアでもある。
知られざる製造工程を紹介!
「手打ちを超えた麺づくり」をモットーに、大阪のうどんの正統を伝える一方、近年は抹茶うどんやうどんパスタなど新たな商品開発にも注力。ユニークな新提案で、全国へ大阪のうどんの魅力を発信する老舗の試みに注目したい。

<1>真空状態でムラなく生地をミキシング。小麦粉と、水に塩を加えた練り水を撹拌し、そぼろ状に。粉に水分が入りやすい真空状態で練ることで、生地が均一な仕上がりに。

<2>麺のコシを生み出す綾織り製法と熟成。帯状の生地を綾織り製法で折り、室温25℃、湿度80%の熟成庫へ。45分寝かせ、生地のグルテンを壊さないよう段階的に薄く延ばす。

<3>茹で上がった麺を冷水でキュッと締める。製品ごとの太さ・長さ・形に合わせ、1食分ずつ麺を切る。湯を入れた大きな水槽で麺を茹で、1℃の冷水につけて締め、ぬめりを取る。

<4>何重もの製品検査を経て販売店に出荷!でき上がった麺は素早く袋詰めし、X線異物検出装置、金属探知機、自動計量器、目視を通して検品。通過した製品のみ箱詰めし出荷。
「おんち」のうどんヒットの裏側
1日のうどんの生産量「約15万食」。小麦粉に換算すると約10トン分に!販売店は「1100軒以上」。ほぼ100%が近畿圏にあり、地元での知名度は抜群。

生地を90度方向を変えて折り畳む「綾織り製法」が、シコシコと心地よい食感を生み出す秘密。

生地を寝かせる専用の熟成庫を設置。つねに最適な温度・湿度を管理し、麺になめらかさと粘りを出す。
「近年は時代に合った新たなうどんの楽しみ方の提案に力を入れています。伝統の味を守りつつ、大阪のうどん文化を世界に発信していきたいですね」と、代表取締役社長の恩地宏昌さん。
■恩地食品株式会社<住所:大阪府枚方市伊加賀緑町2-2(本社) 電話:0120-45-7077(9:00~18:00) 創業:1926年 社長:恩地宏昌 事業内容:生・ゆで麺類の製造・販売 従業員数:140名(2017年現在)>【関西ウォーカー編集部】
編集部
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