家の前に倒れていた男性の正体は。一人の方が楽なのにこの町に来てから心が騒がしい【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
XやInstagramでイラストや漫画を発信しているせきやよい(@sk_yayoi3)さん。2020年からイラストレーターとして本格的に活動を開始し、今ではループアニメーションやGIF動画などのショートアニメーションのほか、MV用イラストや書籍の装画、挿絵、ジャケットイラストの制作、個展開催、グッズ販売など幅広く活躍。温かさが伝わってくる人物の表情や柔らかい色使いが魅力で、2024年に公開した漫画「日暮夕子は今日も想い出を盗る」もファンから好評だ。
ウォーカープラスでは「日暮夕子は今日も想い出を盗る」を、せきやよいさんのインタビューとともにご紹介。こだわりポイントやお気に入りのシーン、見どころや制作の裏側、作品への思いなどを、連載として全5回でお届けする。
第4回となる今回は、謎の男性・大沢柊と出会う8話。夕子の部屋のドアの前に倒れていた大沢は、どうやらおばあさんと長い付き合いのようで、なぜか夕子とおばあさん、大沢の3人で鍋を囲むことに。大沢のあるひと言にむず痒い感情になる夕子は、大沢の正体に愕然とする―。


夕子が撮った写真を見た大沢の純粋な言葉とは
――「日暮夕子は今日も想い出を盗る」8話の見どころを教えてください。
「夕子の隣にはおばあちゃんが住んでいて、反対側のお隣さんにも人が住んでいるけど、一度も姿を見たことはありませんでした。ある日夕子が買い物に行こうと玄関を開けた瞬間、目の前の通路に見知らぬ男性が倒れていて、夕子は思わず叫んでしまいます。その声を聞いたおばあちゃんが慌てて駆け寄ってきてくれるのですが、この男性の正体とは…のような展開になります。この回では、人に対してムキになったり、少しむず痒い気持ちになったりなど、夕子の新しい感情が垣間見えるお話になっています。ここで初めて出てくるキャラクターの柊(しゅう)と夕子のちょっとクスッと笑えるやりとりにも注目です。いつもは凛としている夕子も柊の前ではムキになって、子供っぽくなるシーンはかわいくてお気に入りです」





――「日暮夕子は今日も想い出を盗る」を描くなかでこだわったところや難しかった点などはありますか?
「お話の中で季節が巡るので、空気感や目に見える景色、温度などを伝えるために、着色の際の色味にこだわりました。色使いがあまり得意なほうではないので、いろんな色を使うというよりは、1話ごとやページごとで色をまとめて着色しました。難しかったところは、セリフを限られた字数でまとめて伝えることです。ネーム作りの際、セリフの大きさは紙媒体で慣れていたため、その大きさで書いてしまっていて…(デジタルで見たら小さく見えてしまうサイズ)。何カ所か、字数をまとめたり、セリフを書き換えたりなどしたのですが、伝えたいことをいかに要約して読者に伝えるべきなのかを学びました」








次回は、あることがきっかけで一人の少女に出会い、気持ちを揺さぶられながらもカメラのレンズ越しに人と向き合う怖さが和らいでいく夕子の様子を描く9話をご紹介。木々が色づく季節に起きた、切なくて温かい奇跡の話をお届けする。
取材協力:せきやよい(@sk_yayoi3)
同じまとめの記事をもっと読む
この記事の画像一覧(全81枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介