人命救助で一躍ヒーローとなったK-1ファイター、小宮山工介選手に直撃インタビュー

2017年12月13日 17:59更新

横浜ウォーカー 取材・文=小林智明、撮影=宮川朋久

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2017年7月に乗用車とトラックの衝突事故現場から負傷者を救出し、一躍ヒーローとなったK-1ファイター、小宮山選手。名誉の負傷からの復帰を果たした彼に直撃インタビューを決行。

ーー今年3月、「K-1ジム北斗会館」がオープンしました。ジムのある武蔵新城の街にはなじんできましたか?

「月2回ぐらい、夜に公園などを練り歩く防犯パトロールに携わり、そこで地域の人と交流を図って、溶け込めてきたかなと思います。落ち着いた街なので、どこか居心地もいい。以前、住んでいたい池袋は、全然違った環境でした。今のほうが自分には合っていると思います。また、この街には何かパワーを感じるんです」

――どこかにパワースポットでもあるんですかね?

「ジムの近くに野川神社があります。そこで今年、空手の演舞を行ったり、11月23日のK-1復帰戦(スタウロス・エグザコスティディス〈ギリシャ〉に判定勝利)の必勝祈願もしました。野川神社は、街の一部になっているというか、僕の中の一部になっているみたいな感じがします。それぐらい大切な場所です」

――17年7月に徳島で小宮山選手が交通事故の人命救助をされて、大きなニュースになりました。

「衝突したトラックと車が炎上した現場に偶然、車で通りがかかったんです。道がふさがっていて、もう夢じゃないかと思いながら近づいたら、トラックに人が閉じ込められていて、本当に危険でした。僕はその時、サンダルを履いていたので蹴りはできず、とっさの判断でヒジ打ちを一撃。それでガラスが割れ、救出できました。その時に助けた方の会社の社長が、復帰戦の応援に徳島から来てくれるそうです(取材は17年10月下旬に実施)」

――それにしても、ヒジで車の窓ガラスが割れるのですね。ヒジ打ちは空手の技ですか?

「空手の技です。ヒジ打ちには振り降ろす軌道があって、基本どおりにやったら、きれいに一発で割れました。ガラスがパキンと割れて粉々に。空手では『試割り』といって、自分のパワーや破壊力がどれぐらいあるのか試すために、ヒジなどで瓦割りをします。空手の演舞でも披露した時がありますが、瓦10枚は余裕で割れます。20枚もいけると思います。ただ、割るためには、瓦に真っ直ぐ衝撃を伝えないといけません」

――事故現場でそれを冷静に行えたのは、スゴイと思います。

「パンチだったら、こぶしがザックリと裂けて、もう試合はできないと思いました。ヒジだったら、まだなんとかなるかなと思って、とっさにヒジでいきました」

――それでも右腕には負傷の跡が残ってますね...。

「ケガの治療は1か月ぐらい掛かりました。右腕に10針以上縫うケガを負い、キズが深かったですね。最初は7月に、次に9月に試合に出る予定があったのですが、ケガの影響で復帰が遅れました」

――復帰するまでの心境は?

「俺、もうダメだなあと思っていたんですけど、事故に巻き込まれてから、いい方向に向かってます。ケガの治りもいいし。あの事故の影響で、僕自身が少し変わった感じがあって、なんて言えばいいのかな…、命がけで乗り越えたことによって、僕の潜在能力か何かが目覚めたと思うんですよ。車が爆発する恐れもあったわけだし、『生きなきゃいけない!』という境遇を乗り越え、細胞か何かが目覚めた気がします(笑)。特に、ケガしたほうの右(パンチ)の調子がいい」

――今後の目標を教えてください。

「見ている人に感動を与えられる試合ができたらいいなと思います。僕も事故に巻き込まれてケガをしたんですけど、いろんな世界で事故などにより、ケガに遭った方がいると思います。そういう方々に、僕が試合をすることで元気を与えられたらいい。そして、僕個人はK-1のチャンピオンになるのが目標。60kg級の真のチャンピオンになりたいです!」

2017年11月23日に開催された『K-1 WORLD GP JAPAN』でギリシャ出身のスタウロス・エゴザコスティディスと対戦した小宮山選手。1年2か月ぶりの復帰戦で見事勝利を飾った。そんな小宮山選手がここ一番でパワーを注入したい時に行くのが、「元祖ニュータンタンメン本舗」だという。

「パワーが欲しい時に行き、ニンニクダブルにします。ただしトリプルは危険! 食べた翌日、周りの人に『体からパワーが漏れているよ』と、敬遠されますから(苦笑)」

【横浜ウォーカー】

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